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「百万回の微笑みを愛の言葉にかえて」
第二章 熱い想いと見守る愛と

百万回の微笑みを愛の言葉にかえて047

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つくしSIDE)

 なんで?
 なんでぇっ!?
 突然現れた道明寺に、村井君が乱暴されて突き飛ばされた。
 しかも、心配するあたしを引きずったあげく、無理やり車に乗せられてしまった!
 
 途中にあったゴミ箱に八つ当たりして蹴り飛ばしたり、なんなのよ、メチャクチャだよ。
 高校生の時に感じていたこいつへの嫌悪は偏見だったかと見直したところだったのに、やっぱり中身は変わってなかったんだって思い知った。
 …なんで?あたし、本当にこんな男と付き合ってたの?
 改めて、以前から感じていたギャップと不安を思い出す。
 あたしだって、女の子だから、道明寺の美形具合やスタイル、お金持ちなところなんかが普通の女の子たちを憧れさせずにはいられないなんてことだって、ちゃんとわかる。
 けど、あたしはイヤだ。
 だって、そうでしょ?
 いきなりわけもなく人に乱暴したり、まるで奴隷みたいにあたしを好きに扱おうとするなんて。
 道明寺への拒否感で、同じ空気を吸っているのさえも辛い。
 …黙り込んだまま不機嫌な顔をしているコイツ自体が怖いって言うのもあったけど、なるべく近くにいたくない。
 そう思って、棺桶みたいに長いリムジンの座席で、道明寺が座っている場所から少しでも離れようとドアにピタッて張り付いて座った。
 気まずい雰囲気の中、ハアッと溜息が聞こえて思わずため息の主を伺ってしまった。
 我ながら、怯えた小動物みたいだっていやになっちゃうけど、それでもこんな危険人物と狭い密室になんか閉じ込められたら誰だってそうなってしまうに決まってる。
 …ま、また暴れ出したらどうしよう。 
 そう思いながら、ドアのノブに手をかけ、いつでも飛び降りられる体勢を準備した。
 「…次、何時間授業あったんだ?」
 「……へ?」
 なのにそんなあたしの緊張をよそに道明寺からかけられた質問は、意外なほどに普通の質問で。
 「講義、まだあったんだろ?」
 「……そうだけど。1時間」 
 「は?なんだよ、それくらなら目くじらたてることもねぇだろ?まだ新学期始まったばかりだし、確か、お前、けっこう1年生のうちに取れるだけ単位とってて余裕あったじゃねぇか」 
 「……」 
 こいつ、人のことなのによく知ってる。
 呆れて見ていたら、睨み返された。
 「…俺のスケジュールもろくに把握してねぇ、薄情なお前とは俺は違うんだよ」
 「は、薄情って」
 「俺のスケジュールは把握してねぇ癖に、類のは熟知してるってどういうことだよ」
 憮然と言われて、なんだか理不尽なのに、申し訳ないような気にもなってくる。
 たぶん、それは先日美作さんから、あまりにありえないことのように呆れられてしまったこともあるのだろう。
 けど、しょうがないじゃない。
 類にはいろいろお世話になっていて、その都合でなんとなく把握しちゃったってだけで故意じゃない。
 反面、あたしが道明寺のスケジュールを把握しなきゃならない理由なんてどこにもないでしょ。
 「…あるだろ?」
 「ええっ?」 
 「なにが、類には世話になってだ」
 …やだ、あたしまた口に出してたんだ。
 昔はこんな癖なかったと思うのに、記憶喪失になってから、あたしはこの妙なくせに悩まされていた。
 みんなの話によると、記憶喪失になってからじゃなくって、記憶喪失になる前にもこんな感じだったらしいから、あたしの記憶の最後…高校1年生から大学生になった間にできた癖なんだろうな。
 それはともかく。
 「…なんで、あんな乱暴なことしたの?」
 これだけはちゃんと聞いておかないと。
 まさか、ムシャクシャしたことでもあって、それを八つ当たりしたとかいうんじゃないでしょうね?
 「お前、それマジで聞いてんの?」
 「なによ、それ。当たり前でしょ?なんで、この場面であたしが、あんたに冗談言わなきゃならないのよ」
 さっきからムカついて、それなのに、当の道明寺が怖くて緊張感一杯なのに、冗談を言う気分になんてなれるはずもない。
 「たく、お前は昔から俺が目を離すと、すぐ他の男にすり寄っていきやがる」 
 「なっ!」
 なによ、それ?
 あたしがまるで淫乱みたいな言い草に、瞬時にカッと頭に血が上るのを感じる。
 「お前、男と出かけようとか、何考えてるの?」
 男と出かける…って。
 「それって、もしかして、あたしが村井君に誘われて、ゼミの集まりに参加しようとしたこと言ってるの?」
 「ゼミだかなんだか知らねぇが、その村井とかいう奴もいい度胸してんじゃねぇか。お前が俺の女だってことは、英徳で知らねぇ奴なんていねぇだろ」
 「お、女ってっ!」
 あたしは認めてないッ。
 いや、実際にはそうなのかもしれないけど、できることなら白紙にして欲しいくらいなのに、周りに宥められて…さすがにあたし自身も、記憶喪失になったからって恋人をあっさりと切り捨てることに躊躇があったから、曖昧なままに今の関係に甘んじてるっていうのに。
 「ま、まさか。それだけの理由で、村井君にあんな乱暴なことをしたっていうんじゃないよね?」
 まさかね?
 誘われただけだよ?
 しかも、あきらかにあたし個人に興味があってとかそういうのじゃなくって、ゼミ内のムードメーカーとして大勢の一人としての誘いだった。
 それなのに…。
 「まさかってなんだ。まさかって。それ以外に何の理由があんだよ。あれであいつも懲りたんじゃね?他の奴らも、思い出しただろうし」
 何をだろう…。
 道明寺がいかに暴君かってこと?
 気に入らないことをしたら、どうなるかって?
 不機嫌な目が、真剣で、こいつが言っているのがそれこそ冗談なんかじゃないってわかった。 
 「俺がいねぇ時はまあ、目が届いてなかったようだけどよ。俺が帰ってきたからには、絶対許さねぇぞ」
 「な、なにがよ?」
 「他の男と話すな。目を合わせるな。…本当は同じ空気を吸ってんのも許せねぇくらいだけどな」
 「……」
 「さっき、言ったこと、伊達や酔狂じゃねぇぞ?俺の言いつけ破って、他の男にすり寄ってみろ?その男ボコにして、二度と五体満足でいられねぇようにしてやから、憶えとけ」
 し、信じられないッ!?





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