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「中・短編」
初恋は靴底の感触…30話完

初恋は靴底の感触02

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 『私はあなたがどんな嗜好をもってらっしゃってもかまいません。むしろ、妻という座が守られて、かえってありがたいくらいです』
 とかなんとか、能面みたいな画一的な美貌ってやつで言い放ちやがった。
 『後継者にしてみても、あなたが機能を果たせないと言うのなら、今は人工授精も体外受精という手段もあります。ただ、ご趣味の方は私の目の届かないところでお願いしますわね』
 久しぶりに暴れてやった。
 俺も大人になってずいぶん温厚になってたっていうのによ。
 ちょっと空の酒瓶を叩きつけてやって、割れた断面を顔につきつけてやったらビビッて腰抜かしてたな。
 別に薄皮一枚傷つけたってわけでもないんだぜ。
 それなのにガキみたいにヒンヒン泣きじゃくって、さっきまでの高飛車ぶりはどうしたってか?
 で、自分の親に泣きついて、その親が婚約破棄の慰謝料を大枚払っての捨て台詞。
 『お宅のホモ息子と結婚させたいという親はもう二度と現れないでしょうなっ!』
 『お構いなく、それでもいいというお宅はそちら様でなくてもいくらでもいますから』
 余裕の笑みを浮かべていたようなババアだったが、それでもその後、俺への見合いを諦め大人しくなったんだから、まあ、…負け惜しみに虚勢で返したってだけなんだろう。
 『仕事はダメ!政略結婚もダメ!あなたにはほとほと愛想が尽き果てました。後は財閥の迷惑にならないところで、あなたが少しでも自分の立場を自覚して大人しくしていてくれることをわたくしは望みます』
 てか?
 ふん。
 こっちこそ望むところだ。
 ろくに俺に関心もなかったくせに、俺の人生口出するなって言うんだよ。
 俺は面白可笑しく生きて、適当にやるさ。
 …まあ、問題は、その面白可笑しくってところに、心当たりがないところなんだよな。
 何やってても別に面白くもなければおかしいわけでもない。
 「ふぅ、夜半には出発か。暇だし、邸に帰って一眠りするか」
 時間を見ればそろそろ16時近く。
 うだうだしてる間に時間も過ぎている。
 そろそろ日本は、夜も明けて、奴らも仕事の準備に追われてる頃だろうと思いを馳せる。
 「関係ねぇか」
 仕事だろうとなんだろうと、大事な親友の帰国だ。
 それを知らねぇつーのは、なんともあいつらにしても具合が悪いだろうと、電話でもいっちょかけてやるかと携帯を手に取った。
 トゥルルルルルルル~、トゥルルルルルルルルル~、トゥルルルルルルル~。
 トゥルルルルルルル~、トゥルルルルルルルルル~、トゥルルルルルルル~。
 コール、6回目。
 『いまおかけになった番号は、電波の届かないところか…』
 総二郎め、出やがらねぇッ。
 続いてあきら……。
 1コールで出た。
 …が。
 『てめぇ!何時だと思ってんだ。いつも時差を考えろって言っておいただろうよっ。暇なお前と違って、俺は昨日まで午前様だったんだっ。たまに早く帰って寝れたと思ったら勘弁しろよな。今日はもう、電話かけてくんなよッ』
 プツッ。
 ツー、ツー、ツー。
 行き成りキレて、電話切りやがったッ。
 「あきら!憶えてろよっ」
 つーか、日本だってもう5時頃だろ。
 てめぇ、こんな時間まで寝てるとはブッたるんでるんじゃねぇのか!?
 しかたなく、類………。
 「やめとくか」
 どうせあいつは寝てるか、起きてても気が向かなきゃ、この俺様の電話にさえ出ない奴だ。
 そうこう言いつつ、奴とももう何年も電話も会ってもいない。
 別に何のわだかりもあるはずがない…。
 確かに、あの3on3勝負で、フッ切ったんだ。
 あんなボンビー女ごときのことで、長年の幼馴染みとの縁が切れるわけもなかった。
 ただ、そうだ、タイミング。
 タイミングが悪くて中々連絡つかないんだよな。
 それにしても、あきらや総二郎は俺がNYに渡った後、何回か会いに来た。
 それが類の野郎、忙しいとか面倒とか言って、一度も来なかったんだよな。
 何年会ってなくてもまあ、ダチはダチだし、それで友情がなくなるとかそれはねぇけど、不義理な奴だ。
 そう考えたら、俺も何、躊躇てんだと気が付く。
 「出なかったら承知しねぇぞ」






 「は?秘書課ですか?」
 一夜明けての青天の霹靂。
 いや、こういうのって普通内示があってとか…いきなり秘書っていくらなんでもいきなりすぎるんじゃない?
 「…そうなんだよ。今期から新社長が就任されるのは牧野君、君も知ってるね」
 知ってるって言うか、まあ、そうらしいというのが女子社員たちの井戸端の内容で、一営業事務にすぎないあたしにはほとんど関係なかった。
 まあ、かの道明寺グループの傘下だとはいえ、たかだか1000人規模の会社だし、社長とはいってもそこそこ見かけるくらいはするんだけどね。
 あ、いま横を通り過ぎたオジサン、社長だったんじゃない?みたいな。
 「前社長が引退されて、今度、道明寺本社から新社長が派遣されるはずだった」
 「はあ」
 そうなんだ~としか言えない。
 確か、今度のも御年50才?
 どうせ、覇権争いで負けたか、使えないかでアラスカ送り!(そこまで言うか?)になった鼻つまみ者だろうと、女子社員たちの評価は辛い。
 まあ、50才ならまだまだ若い方じゃんと、私なんかは思うけどね。
 1000人規模って言ったって、この辺じゃあけっこう大きな会社だし、そんなに蔑んだもんじゃないと思う。
 まあ、世界規模の道明寺グループ本社でバリバリやってた人にとっちゃあ、格下げもいいところなんだろうけど。
 「それで、その新社長代理の秘書に君が抜擢されたというわけだ」
 「……へ?」 






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