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「陽のあたる処でシリーズ(短編集)」
家族編

10月02日は望遠鏡の日

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10月02日は望遠鏡の日

 「わあ、懐かしいわねぇ~」
 「だな」
 チュッ。
 「あれがオリオン座ってやつでしょ、それで…」
 「こっちがリゲル、そっちがペテルギウス、二つの1等星がある星座だな」
 「へぇ、あんたって、ホント星のことに詳しいよ…ね」
 チュッ。
 「バカ、お前のために一夜漬けで勉強したに決まってんだろ」
 「はは、そうだった…ん、だ、あん」」
 ブチュッ。
 一言会話することにキスをされ、キスを返して、微笑み合って、満点の夜空の下、夜の闇の中ではいつもの恥ずかしさもどこかに行ってしまったみたいだ。
 あたしも、目の前の大好きな綺麗な顔に何度もキスのお返し。
 顔を寄せ合って、覗き込んでいる望遠鏡の奥に見える星のことなんて本当はあんまり見てなくって、横にある司の甘い眼差しに魅入られてたり、司の色っぽいバリトンが耳元で囁いてくれるのにうっとりしているのが大半だった。
 「土星、まだ見えないの?」
 「ん~、いま時分だと明け方近くになるから、もうちょっとか。お前眠いか?」
 「大丈夫、実は昼間、ちょっと昼寝したから…ん」
 いつの間にか、長い指先が、あたしの胸元の土星のネックレスに触れて、土星ごと鎖骨のあたりに吸い付かれる。
 この土星を司がくれたのも、いまとなっては遠い昔の青春の1ページだ。
 こうやって、また二人で夜空を眺めることができるなんてね。
 ジェットコースターみたいな毎日だった高校生の時や、遠く離れ離れだった遠距離恋愛の時は、いつもどこか不安で、本当にこんな日がやってくるなんて、夢みたいに思ってた。
 「司ぁ…ん」
 「…つくし」
 「そんなことされたら、星を見てられないでしょっ!」
 「いいんだよ、俺は星じゃなくってお前が見られりゃ」
 うふふ、あはは、笑いあって見つめ合って、こうしていられる今がとっても幸せ。
 「……そろそろ、土星の位置探さなきゃ」
 「そんなんすぐでも探せる。俺様を誰だと思ってんだよ」
 「ははは、そんなこと言って、高校生の時、あたしを1時間も待たせたのはどこの誰よ」
 笑うあたしに、司も笑ってくれて、コツンと額と額を合わせあう。
 「つまんねーこと憶えてんなよ」
 「憶えてるよ、思い出だもん」
 「あー、なんか、もう星なんかどうでも良くなって来たな。いいだろ?」
 クスクス。





 「…って、いい加減、俺たちの存在思いだしてくれない?」
 「「っ!?」」
 呆れたような若き日の司によく似た声に、ビクッと二人で振り返る。
 「た、尊っ!」
 「わ、渉っ」
 小学校6年生の長男・尊が、下の息子の渉の両耳を手で抑えて苦笑していた。
 この子は誰に似たのか妙に冷めていて、下手をすると親のあたしたちを「見守っちゃってる視線」で、なんだか知らないけど許容してくれてるところがあるから、けっこう空恐ろしい子だ。
 …実際、IQも180だかあるいわゆる天才児ってやつで、F3なんかはトンビが鷹を生んだとか失礼なことを言っている。
 でも、まあ、悔しいけどそのとおりかもしれないんだよね。
 「兄ちゃぁん、もう目を開けてもいい?」
 「ん…、いい?」
 わざわざあたしたちに確認とってくるところが、我が子ながら小憎らしい。
 「も、もちろんよ!」
 「…ああ」
 引き攣りながらも頷くあたしたちをチラッと一瞥し、尊は渉の耳から手を離してやっている。
 「で、土星、出てきた?」
 「ゴホン、もう少しだ。土星が出てきたら、起こしてやるって言っただろ?」
 威厳を取り戻すべく、妙に難しい顔をする司を見る尊の目は、慈愛に満ちていて。
 …お父さんをそんな目で見るなつーの。
 思わず頭痛を覚えた。
 「お母さん」
 「は、はいっ」
 「…明日はもうちょっと襟ぐり詰まった服、着た方がいいと思うよ?」
 ピキーン。
 夫婦二人で固まるあたしたち。
 けど、先に司の方が自分を取り戻して、真っ赤な顔でがなり立てた。
 …威厳ないな。
 「うるせぇっ!ガキが妙な気、回してるんじゃねぇよ」
 「うん、ごめんね。黙ってたら、自分たちの世界に入り込んでるバカップルに、見たくないもの見せられて、新しい兄弟が増える瞬間に立ち会うハメになるのかなあってちょっと心配だったからさ」
 うぎゃあああああっ。
 「ええ?僕に弟か、妹増えるの!?」
 無邪気に喜ぶ、純真な渉が可愛い~。
 小首を傾げて悪戯っぽく笑う天使の外見の小悪魔一匹。
 頼むから、あんたも年相応の可愛らしさを保っててよっ!
 「うん、毎日僕たちが早く寝れば、1ダースでも作ってくれるかもしれないね」
 「…ホント!寝る寝る~。僕、毎日早く寝るから妹が欲しい!」
 え、そ、そう?
 いや、でも。
 何とも言えずに焦るあたしの手を、ガシッと司が掴んで引っ張り出した。
 「な、な、なに?どうしたのっ!?」 
 「…期待されたら、叶えないわけにはいかねぇだろ?」
 「はえ?ええっ?!」
 バイバイと手を振る息子たちに見送られ、ズルズル引きずられちゃってるっ!?
 「ちょっと、星はどうなったのよっ!土星はどうすんのよおおおおおおっ」





 道明寺家にとって、10月02日は別の記念の日となりましたとさ。





 わけわかんない話ですいませんm_ _m





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いいなぁ、ほっこり(^ ^)
最上級の幸せですね❤︎ふふ
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