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「Fly me to the havenシリーズ…36話完」
高校生編①

キスの温度13

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 無意識に目を閉じてた。
 バクバク、壊れそうに心臓が鼓動を打っていて、緊張で手足の指先がひどく冷たいのに、顔は火を噴きそうに熱い。
 道明寺の唇…、男のくせにすごく柔らかい。
 震える指で道明寺の上着にしがみついて、それでもジッとしていると、今度は角度を変えて…また触れられる。
 普段は野獣みたいに激しい気性の男なのに、こいつのキスはひどく優しくてあたしをうっとりさせる。
 まるで唇からあたしを想ってくれる気持ちが溢れてくるようで、あたしはその甘さに身動きできない。
 ダメだ…ってそう思うのに。
 いつも、キスだけだったら全然怖くない。
 ずっとこうしてキスされていたいって気持ちで身動きが取れなくなってしまう。
 濡れた熱い感触。
 あ、と思った時にはペロリと舐められて、そして何度も何度も角度を変えては唇が重なってくる。
 長い、なが~いキスに、抵抗できないまま、気が付けばうっとりと道明寺の胸に体重を預けてしまっていた。
 …好き。 
 素直にそう思う。
 触れられて、触れたい、そんなふうに思わされる口づけ。
 「はぁ………」
 やっと唇が離れて、あたしは思わず大きく溜息をついてしまった。
 恥ずかしくて目を開けられないのに、道明寺のあの甘くて優しい眼差しが見たい。
 なんだか、泣きそうかも。
 「…牧野」
 ひっそりとした、甘い声音があたしを呼ぶけど、あたしは道明寺の温もりとキスの余韻で返事を返せなかった。
 「牧野、目…開けろよ」
 それでも優しく何度も呼びかけられて、ソッと目を開ける。
 思った通り、視線から焼けつくされちゃいそうな熱い視線があたしを見降ろしていて、道明寺はそれはそれはキレイに微笑んだ。
 「…好きだ」
 「……」
 「本当にめちゃめちゃ気が狂いそうにお前が好きだ。…愛してる」
 真剣な目や声に、涙が零れそうになってグッと唇を噛みしめる。
 そして身を摺り寄せた道明寺の胸にしがみついて、ジンとした背筋を這い上る何かを耐えて、腰砕けな足を叱咤する。
 …すごく幸せ。
 「お前も言って?俺のこと好きって」
 いつもは恥ずかしくて、つい意地を張って言えないのに、その時どうしてだかスルリと口をついた。
 「好き。すっごく、あんたが好き」
 その言葉を聞いた途端、本当に本当に、嬉しそうな笑顔が綺麗な顔にぱああっと広がって、綺麗な人が幸せそうに笑うともっともっと綺麗なんだと実感した。
 ぎゅうううっと痛いくらいに抱きしめられて、
 「俺も好き。すげぇ、嬉しい」
 道明寺の言葉に、じ~んと幸福感がさらに高まる。
 大きな掌があたしの頬にそっと触れて、今度は耳の下に指先がすべり降りて、ツンと耳朶を摘ままれて、
 「ひゃっ、くすぐったい」
 「…本当に最後まではしないから、少しだけ触らせて?」
 さっきは命令口調だったのに、今度は懇願するようなお願い口調なのが可愛くって、気が付いたらコクンと小さく頷いていた。
 怖い気持ちはなくなったわけじゃないけど、もう少しだけ、あたしも触れられたい気がしたから。
 「耳まで、赤いな」
 道明寺に小さく笑われて、よけいに赤くなってしまう。
 今度はその唇が、指先の触れていた耳の下をキュッと吸った。





 ビクビクッと小魚みたいに震える牧野が可愛い。
 牧野のうなじに唇を埋めて、大きく息を吸い込むと、香水とかの人工的な香りじゃない牧野の匂いが鼻いっぱいに広がった。
 シャンプーとほんのりと甘くて柔らかい牧野自身の匂い。
 すげぇ、いい匂い。
 くんくんと匂ってると、なおさら興奮して来て、俺は夢中で牧野の首筋を舐めた。
 「…ぁ」
 小さく洩れた声が、拒否じゃなくて甘いのが嬉しくて、そのまま突っ走ってしまいそうな自分をグッと抑える。
 ダメだ。
 いつもみてぇに、がむしゃらに突っ走ったらまた元の木阿弥、牧野の恐怖心を煽ってしまう。
 ソフトにゆっくりと優しくだ。
 もう一度、頬に手をあて、顔を覗き込むと、真っ赤になった牧野はギュッと目を瞑り、唇を震わせていた。
 さっきから何度もキスしてんのに、まだ慣れねぇのか。
 いつまでも初心い女。
 でも、そんなところがまたすごい可愛くて、俺の煩悩を煽る。
 普段の気の強さとのギャップが、男をそそるってこいつ知ってんのかな。
 柔らかくて、でも緊張で堅くなっている牧野の唇にできるだけ優しく唇を合わせ、そっと吸った。
 何度も繰り返すと、緊張がふっと緩む瞬間がある。
 震える唇を舐め、開いた牧野の唇の間に、俺は舌を少しだけ差し入れた。
 俺の胸元にしがみ付いていた牧野の指先にぎゅうぅぅっと力が入り、キスしながら薄く目を開けると、一杯いっぱいな牧野の、それでも甘ったるい表情が俺の頭にカッと血を上らせる。
 誰にもこんな顔、見せらんねぇ。
 平凡な女どころか、誰よりも可愛くて、色っぽい女。
 誰だってこんな牧野を見たら、欲情すんに決まってる。
 俺が見つけた俺だけの女。
 そんなお前を、絶対に誰にも見せらんねぇ。
 キスしながら、頭を撫で、首筋を擦り、背中を撫で下ろす。
 小さくて華奢な牧野は抱きしめると折れちまいそうに細い。
 柔らかな肌。
 触れてると頭にもやがかかって、次第にハッキリとした欲望を湧き上がらせる。
 …抱きたい。
 我慢だ。
 …少しだけ。
 そんな攻防をしながら、牧野の全身の感触を想像する。
 牧野の反応を伺いながら、唇を少しづつ下へとズラす。
 浮き上がった鎖骨が俺を誘ってるようで、ゴクリと喉を鳴らして唾を飲みこんだ。
 「…えっ!?」

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