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「昏い夜を抜けて…全483話完」
第三章 嫉妬②

昏い夜を抜けて084

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 R15くらい?でしょうか。
 内容的には、たぶん…飛ばしても大丈夫かなあ、微妙。
 パスなし、隠しなし(通常版では隠せてますが、テンプレート的には隠せず)ですので、15歳未満の方、苦手な方ご注意をm_ _m
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 ちゃぽん、両手にすくった乳白色の湯が指の間から零れ落ちて、再び湯船へと混じる。
 もう一度、良い匂いのする湯をすくいあげ、どうにも身の置き所なさにつくしは肩にかかる重みを横目で伺った。
 童話の王子様そのままの美貌の青年が、つくしの肩に頭をもたげ、眠そうに目を瞑っている。
 無理矢理風呂場へと連れ込まれ、発狂してしまいそうな羞恥に耐え、全身を洗われた。
 本当に洗ってくれるという言葉通りに、もこもこに泡立てた肌触りのよいスポンジで、まるで大切な宝物であるかのように優しく丁寧に、足の指一本一本までも。
 もう恥ずかしくて、恥ずかしくて…。
 洗われる間中、ぎゅううっと目を瞑り、一刻も早くこの地獄の責苦のような時間が終わってくれないかとジッと我慢した。
 しまいには、類の指先がじかに泡をのせて、熱く火照ったままだった股の内側へと差し入れられてしまった時には、さすがに暴れた。
 だが…、
 『大人しくして?いまのところ、俺、ただあんたを綺麗にするだけのつもりだけど、変に抵抗されたら興奮して、またしたくなっちゃうかも?』
 笑い含んでやんわりと告げられた脅迫に、わずかな本気を感じ取って、つくしはカチンと固まってしまった。
 『少しだけ、足開いて?』
 後ろから抱きかかえるようにしていた類が耳元で囁く声に、まるで魅入られたかのように唯々諾々と従い、指先を挿入された。
 まださっきの情交の余韻を含んでいたそこは、容易に類の指の侵入を許し、情欲をかきたてるようにではなかったが、にゅるにゅると泡に滑る指先の動きに、十分惑乱させられた。
 つい零れ落ちてしまいそうな喘ぎ声を必死で堪え、ガクガクする足を入り込んでいた類の膝に支えられて懸命に襲い来る快感から意識を反らした。
 ひとしきりつくしの花弁や会陰を擦りあげると、
 『はい、お終い』
 存外にあっさりとつくしの股間から指先を引き抜き、全身の泡をぬるい湯で流し落としてくれた。
 かえってつくしの方が拍子抜けしてしまい、ポカンと類を見上げたのを揶揄された。
 『なに?物足りない?』
 それにはブンブンと懸命に首を振り、否定したが。
 …あたしったら、何思い出してるのよっ。
 気を抜けば再び、茹蛸のように赤面してしまいそうな顔を引き締め、再び湯へと視線を落とす。
 幸い、入浴剤で濁った湯は、互いの体を覆い隠し、自分の貧弱な体も覆いかくしてくれている。
 当初、明るい浴室の中で全裸を晒すことを激しく拒絶していたつくしに呆れ、
 『今更じゃない?』
 と、類は取り合いもしなかった。
 だが、半分涙ぐんで震えながら耐えてるつくしに何を思ったのか、浴槽に一緒に入ることは断固と決行したものの、透明だった湯に色の濃い入浴剤を足してくれた。
 『これなら、見えないし、恥ずかしくないでしょ?』
 ニッコリ笑って、腰を下ろした股の間に引きずり込まれた。
 こんな広い浴槽に何もピッタリとくっつかなくても…と思いながらも、すでにおもちゃでいる覚悟を決めているつくしは強くは抗えない。
 こんな時、類の優し気な態度には戸惑ってしまう。
 おもちゃならおもちゃだと、乱暴にでもひどくでも扱ってくれればいいのに、つくしが従順でいる限り、類はひどく優しい。
 抱き方にしても、つくしに苦痛を感じさせるような乱暴なことは一切しなかったし、まだセックスに不慣れな彼女の体を開拓するようにゆっくり優しく抱いた。
 確かに、情熱的すぎる回数や奔放さは、つくしの体と心に負担をかけてはいたが、疲労と筋肉痛だけで、どこかが傷ついたり、ひどいダメージは受けるようなことはなかった。
 肩に乗っていた類の顔が、ガクッと滑り落ちかけて、つくしがギョッと形のよい頭を支える。
 「ちょっと!花沢類っ、お風呂で寝たら溺れるわよっ」
 「…ん、気持ちいい~」
 ぼんやりとした子供のような口調でむにゃむにゃしながら再びつくしの肩へと頭を乗せ、背中から抱きしめて回した腕にギュッと力を籠めてくる。
 そして、やわやわとつくしの乳房を揉み、ゆるく握り締めたまま満足そうな吐息をつく。
 「…もうっ」
 当初は、必要以上にビクついて、その手を抑えて拒んでしまったが、拒めば拒むだけ逆にセクシャルな動きへと発展させられてしまい、諦めて受け入れれば、ひとしきり触れて満足したように大人しくなった。
 ただ幼い子が母の胸を恋しがるような欲望を含まないスキンシップ。
 さすがに、そろそろのぼせてボウッとしてきたので、つくしとしては湯から出たい。
 それに…。
 「…お腹すいた」
 意識すると、よけいに空腹感が差し迫ってくる。
 ぐううぅぅ、とお腹の虫まで鳴り出して、てっきり眠っていると思っていた肩の上に伏せていた薄茶色の髪が、クククッと小さく震えだした。
 「なによっ、しょうがないでしょ?…いろいろ悩んでて、お昼御飯も喉を通らなくって、こんな時間になっちゃたんだからっ!」
 いろいろ…もちろん悩みの原因の大半はつくしの肩先で笑っている青年に他ならなくって、15時に訪れたはずのなのに、もう気が付けば22時を回っている。
 口を尖らせて、恨めし気に見つめるつくしの目に苦笑し、類がザバァッと湯から立ちあがった。
 「これ以上我慢させたら、餓死させる気かと怒られちゃうそうだね。あんた、けっこう食いしん坊みたいだし…」
 悪戯っぽく笑う。
 湯から出た類の裸身に、バッと視線を反らし、赤面するつくしにまた再び笑う。
 「…し、失礼ね!しょ、食欲は人間の三大欲求なんだから。あたしが特別に食いしん坊みたいなこといわないでちょうだい…って、ちょっと!」
 再び赤ん坊のように抱き上げられ、性懲りもなく身を反らせる。
 「俺に好きにさせるか、もう一度ベッドに戻って、あんたが恥ずかしくなくなるまで抱き合うか、どっちがいい?」
 煌めく目にごく至近距離で覗き込まれ、息を飲む美しさに、腰砕けになる。
 すでに、類に強いられた荒淫で体はガタガタだったけれど、つくしが憧れずにはいられなかった王子様の魅惑は何度でもつくしを夢心地にして、甘く蕩けさせる。
 …どんなにひどい男であるのか、その本性はわかりすぎるどわかっているのに、優しくされ、蠱惑的な眼差しにジッと見つめられると彼を憎み切れなくなりそうで、つくしは自分が怖かった。
 今でさえ、本当に彼を憎めているのか、自分の心の真実を覗き込むことすら避けているのに、類の与えてくる肌の温もりや偽りの優しさに馴染んでしまうことがひどく恐ろしい。
 「…好きにすればいいわ。どうせ、あたしはあんたの言うことには逆らえない」
 本当に楽しそうだった類の顔が、つくしの投槍な言葉を受けて、スゥっと冷たく変わる。
 だが、すぐにいつものようにとらえどころのない柔らかな笑みを浮かべ、抱きかかえたつくしを連れ、浴室を後にする。
 「そうだね、それがあんたと俺の契約なんだ。…俺の好きにするよ」



 手触りのいいふかふかのバスタオルで体を拭かれ、バスローブを着せかけられたつくしは居間のソファへとそっと下ろされた。
 見た目は美しいが、いかにもものぐさそうなこの男が、意外な甲斐甲斐しさで世話を焼いてくるのが不思議な気がする。
 髪を優しく拭われ、丁寧にブラシで梳られ、ドライヤーで乾かさられるにあたっては、なんだか高価なペットにでもなった気分だ。
 案の上、つくしの世話をしながらふんふん鼻歌を歌っていた類が…。
 「なんだか、あんた世話の焼けるワンコみたいだね」
 …ワンコ。
 自分でも思ったことなので傷つきはしなかったけれど、それでも嬉しくはないのは当然のことで。
 「髪が長いから洋犬ぽいけど、どっちかというとあんたは柴犬か狆ってところかな」
 柴犬はともかく、狆。
 …それはチンクシャだと言いたいのでしょうか。
 ベチャっと潰れた鼻の、愛嬌はあるが、可愛らしいとはいえない犬の顔を思い出す。
 背後でソファの背もたれに腰かけて、つくしの髪を乾かしている類には気づかれてはいないだろうが、ヒクヒク引き攣りながら、つくしは内心膨れてしまった。
 周囲には男でありながら美の粋を極めたようなF3や司の姉の椿、誰から見ても絶世の美女の静など美貌の主ばかりの類にとって、つくしなど醜いガマガエルみたいなものなのかもしれない。
 それを愛嬌のある犬だと言っているのだから、ありがたいと感謝するべきか。
 「よし、これでお終い」
 チュッと頭の上にキスを一つ落とし、類がつくしの頭を撫でて、立ち上がる。
 「…お腹すいたって言ってたのに、遅くなってごめんね。今、食事の支度してくるから、そのままテレビでも見ててよ?」
 「…あ」
 さすがに立ちあがれる程度には回復していたつくしが立ち上がり、類のバスローブの袖を引いて引き留める。
 「えっと、その、あたしもう帰るから、…食事の支度なんてしてくれなくても」

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