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「中・短編」
with F4(Love つくし)…完

女友達03

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 なんだかんだといいつつ、あきらもそうだが、社交的な総二郎との会話は楽しい。
 さすがに女たらしは伊達ではなく、恋人でなくったって、女の子を楽しませるのが上手いし、気配りも細かい。
 また、話題も豊富で、造形も深く、芸能にしても学問にしても、素直に尊敬できる部分が多かった。
 …ホント、これで人間的に問題なければね。
 と思ってしまうのは、F4と付き合う様になってからのつくしの習い性のようなものだ。
 いつもながら、そういう目で総二郎を見たことがないつくしにしても、総二郎がその類まれなる美貌でのみ女たちを虜にしているわけではないと感じ入らずにはいられなかった。
 「へえ?東洋経済史の坂崎教授か。いいじゃん、あの人、かなりその道では名も知れていて、顔も広い。短期とはいえアルバイトに誘われるなんて、お前、本当に期待されてんだな」
 「どうかな…。ほら、あたし、あんたらと親しいことはけっこう知られてるし、そういう意味で目をかけてくれてるのかも」
 「ば~か、そりゃあ、そういうところで寄ってくる人間がいないとは言えねぇ。が、一学生ならともかく、教授クラスでそこまでセコイことすっかよ。第一、俺らとの付き合いはともかく、お前と司の付き合いはまだ公式には知られてねぇんだから、たかだか俺らのダチってだけでそこまで優遇されねぇって」
 「そう?」
 半信半疑なつくしの額にビンッとデコピン一発。
 「いったぁ~い」と涙目で悲鳴を上げさせ、クツクツと笑う。
 「お前、変なところで自信ないんだな?なんだかんだ言って、お前、大学でもかなりいい成績キープしてんだろ?俺も知らなかったけど、高校時代、ああいう環境にいて首席に近い成績を維持していたらしいし、英才教育受けてる俺らの中で、バイト三昧のお前がそれってすげえことだろうよ」
 「え~、そんなことないよ。その英才教育受けてるあんたらに、何かとお世話かけたり、勉強教えてもらったんだもん。英語や第二外来語でとったスペイン語だって、類にすごい時間割いて教えてもらってホントおんぶにだっこだったし、なんだかんだで、あんたにもすごいお世話になってるものね」
 つくしも司との未来を見据えるにあたって、司がNYに渡米して以来、並ならぬ努力を積んできた。
 司がつくしの学費を払ってくれたために、高校時代よりはずっと金銭的余裕がある。
 それでもいずれは司にその学費を返すべく出来る限りバイトをしてきたが、それにしたって名門英徳大学生というブランドは大いにその事情を助けてくれた。
 高校時代よりずっと割のいい、家庭教師というバイトで自由時間がグッと増えたのだ。
 転職を繰り返していた父もそれなりに安定した職についたこともある。
 母もパートに精を出しているし、特待生で大学に進学した弟もバイトをしていたので、つくしにかかる負担が減った。
 当然その分、勉強や教養に力を入れられている。
 類には英語やスペイン語、大学の勉強とは関係ないがフランス語などの語学を見てもらい、あきらにはテーブルマナー、ダンスのレッスンなど上流階級必須の教養を仕込んでもらった。
 総二郎には、餅は餅屋ということで当然のようにお茶を習い、ついでということでお花も習っていたが、意外にも意外、つくしと同じ経済学に進んだ総二郎には、大学の勉強面でもアドバイスをもらうことが多かった。
 総二郎は類のように、こと細やかに手とり足とり教えるということはしてくれない。
 だが、その分、つくしが本当に困っていたり、悩んでいる時は、スッとさり気無いヒントを与えてくれて、自ら答えに到達するように導いてくれることが度々あった。
 勉強にしてもびっちり教えてくれるというわけではなかったが、彼女が好成績を保っていた裏側には総二郎の力が大きかったことをつくしは大きな感謝と共にいつも感じていた。
 だから、多少女性関係などのトバッチリを食ってしまうことがあっても、大目に見てきてしまっていたのだろう。
 実際に、幾度か被害も蒙っていた。
 さすがに大きな事件に発展するようなことはなかったが、いくら大学でも多少浮いているとは言え、絶対にその一端はこの男の責任であることは間違いない。
 「俺の貢献を実感してるわりに、お前って俺への扱いが雑じゃねぇ?」
 「その分、迷惑もかけられてるでしょ?」
 べえっと舌を出すつくしも、内心の感謝を素直に表せないところは、相変わらずの意地っ張りだった。
 「あ、今日、バイクなんだ?」
 駐車場の脇、ほとんど停められていない駐輪スペースにドーンと、総二郎の愛車ハーレーダビッドソンが鎮座している。
 一応屋根付き、盗難防止セーフティ付の立派な駐輪場が英徳学園大学部にも設置されていたが、ほとんどが運転手付きの送迎車か、自分で運転する高級車で通学する人間が多い中で、バイク通学する人間は少なかった。
 高等部に比べ、外部生も多いとはいえ、それでも授業料が高い英徳に入学してくるような人間は、一般庶民より裕福な家庭出身者が多い。
 そんなジュニアたちの中で、危険も多いバイクを愛用しているのは総二郎を含め少数派だった。
 「…でも、西門さんとバイクって、ホント意外だよね」
 今は慣れたけど。
 「そうか?」
 バイクを引き出し、メットを一つつくしへと渡すと自分はさっさとバイクにまたがり、後ろへ乗るように促す。
 高校時代も何度か乗せてもらったことがあったのだが(ただし、司が在学中はない。つくしも司に言ったことはないし、おそらく総二郎もないだろう。つくしがたびたび総二郎のバイクに乗せてもらっていると知ったら、あの!嫉妬深い司が黙っているはずがない)、今はけっこう日常だったりする。
 つくしが必要以上に総二郎のファンたちに敵対視されるのも、こうして他の女を乗せないバイクに唯一乗ることが許された女だということもあるのだろうなあ、とつくしは今更ながらに複雑な心境だった。
 「なんだよ、早く乗れよ?」
 急かされ、仕方なく荷物を総二郎の背中と自分のお腹の間に挟み込み、密着する。
 この姿を司に見られない事に関してだけは、司が日本にいなくて良かったと思うことだったけれど、もはや慣れて平気で乗り込んでいる自分にも多少罪悪感がある。
 でも…気持ちいいんだよね、バイクって。
 まあ、つくしが強請れば司とてバイクの一台や二台買って、つくしを後ろに乗っけて走るくらいしてくれるだろうけれど、そこまでしたいほどではないし、第一、本人が好んでもいないのに強請るような性情はつくしにはなかった。
 と、なると、こうして総二郎にバイクに乗せてもらうのはつくしも嫌いじゃない…というかけっこう好きだった。
 風を切る感覚。
 高校時代も自転車で通学していたこともあったけれど、その自転車とはまた違う爽快感。
 車と車の間をぬって、追い抜いてゆく興奮が、つくしを虜にしていた。
 それがわかっているから、総二郎も女は乗せないバイクの後ろにつくしだけは乗せるのだろう。
 もちろん、そこには色恋を介在させない『友人』あるいは『親友の彼女』という互いのスタンスがあるからこそのことであったけれど。




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