「それでも貴方を愛しているから…全97話完+α」
第一章 悪夢再来

それでも貴方を愛しているから014

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 すっかり、またもコメント返信が滞っているこ茶子です、すいませんm_ _m
 今日明日くらいで、またも『こ茶子からのわりと短めの手紙?』wという形で返信させていただこうと思っています。
 お話の内容については皆さん共通で、それぞれ個別返信が必要なコメントには前回と同じく、個別でという形で。
 毎回不義理ですいません><
**********

 桜子に愚痴って少しは晴れたものの、あたしの気持ちはこのどんより曇った空のようだ。
 あ~あ、せめて青空だったらな。
 天気の良い日はそれだけで、何かいいことが起きそうな気がする。
 いまのあたしの状態でのいいことって、何?という気もしないでもないけど、鳴らない携帯を無駄にチェックするのも我ながら意気地がなくてうんざりだ。
 自分が悪いなら悪いと謝る。
 仲直りしたいなら、自分で動く。
 それが身上だったはずなのに、あたしから連絡することを躊躇していた。
 …そう、あたしが悪いわけじゃないと思う。
 それが問題なんだよね。
 もちろん、道明寺だって悪いわけじゃない。
 『こういうことはどっちが悪いってことじゃありませんからね。でも、間が空くと、ドンドン気まずくなりますよ?』
 桜子の言う通りだ。
 夜には連絡しようしようと携帯を見ては決意するのに、道明寺からの連絡を待って溜息をついている。
 でもきっと、いざ電話が入ったらそれはそれで何を話したらいいのかわからないんだよね。
 「はああっ」
 「…溜息ついていると、幸せが逃げてゆくよ」
 クスッという柔らかな含み笑いの声と一緒に、聞きなれた声が横合いから声をかけてきた。
 「類」
 「俯きがちにブツブツ言っている変な女がいると思ったら、あんたなんだもん。相変わらず、面白い女だね、あんた」
 ガードレール越しにスッと横付けされた高級車の窓ごしに、花沢類の秀麗な美貌が覗いた。
 「どこ行くの?バイト?乗りなよ、送っていくから」
 運転席からスッとお仕着せの制服を着た運転手さんが降りてきて、会釈一つで車の後部座席のドアをあけてくれる。
 類が体をズラして中へと誘ってくれるけど、類はビシッとしたスーツ姿だし、中では体格の良い秘書さんがにこやかに会釈をしてくれた。
 「えー、いいよ。あんた仕事中でしょ?遠藤さん、すいません、大丈夫ですから」
 「いいって。いま出先から社に戻って書類の決算するだけだから、ちょっと寄り道するくらいの時間あるよ。ね?」
 そう言われても躊躇しているあたしに、類の背後から遠藤さんが頷いてくれる。
 「かまいませんよ。ちょうど、そろそろ専務がダレてきて、昼寝をさせろ、家に帰らせろとダダをこねる頃合いだったんですから。ここで牧野さまにお会いしてカツを入れていただければ、私としても助かります」
 ニッコリ。
 本気かヨイショなんだかわからないけど、そう言ってもらえるのはとても嬉しい。
 でも、ダダこねるとか、類ってばそんなこと言われちゃってるんだ。
 飄々としたイメージはあるけど、そんな駄々っ子みたいな評価は意外で、見た目合わなそうな体育会系の遠藤さんとの円滑な関係が垣間見えて、あたしは類の為にホッとした。
 「あのでも、あたし、これからバイトじゃなくって、ちょっと寄りたいところがあって」
 「ん?どこ?」
 「○○町の総合病院」
 「ああ、ちょっと道はそれるけど、車だから大丈夫だよ。大学卒業してから、牧野とゆっくりできてないから、乗って行ってよ。司と結婚したらなおのこと、こういう機会はなくなっちゃうしね」
 『司』の名前でドーンと落ち込みそこなうけど、大きく頷いてくれている遠藤さんの笑顔に勇気を得て、ありがたく同乗させてもらうことにする。
 「あ、遠藤さん、いいですっ」
 あたしが乗ろうとした反対側から、遠藤さんが車を降りて助手席へ回ってくれる。
 「いいんですよ。お邪魔をすると、あとで専務にいびられますから」
 肩を竦める類がそんなことをするとは思えなかったけど、確かに遠藤さんが傍にいらっしゃると思うと気兼ねもあるのでありがたい。
 遠藤さんはいい人なんだけどね。
 「すいません、ありがとうございます」
 素直に頷いて、車上の人となった。
 「牧野、どこか体調悪いの?」
 「え?」
 「だって、病院行くんでしょ?」
 小首を傾げる花沢類…うう、か、可愛すぎる、じゃなくって。
 20才もすぎたイイ年の男が、こんな仕草が似あちゃうっていったい…。
 「えっと、あたしじゃなくって、知り合いのお見舞いっていうか。まあ、ちょっとね」
 「ふうん」
 興味なさそうに頷いて、内部に設置してあるミニバーからミネラルウオーターのボトルを取り出し、手渡してくれる。
 「あ、ありがとう」
 キャップを取って一口含む。
 「…で?司となんかあったんだって?」
 ブッ。
 危うく向かい側に座る花沢類に吹きかけるところだったよっ。
 て、危ない危ない。
 高そうなシートに飛ばしたって申し訳なさすぎる。
 「げへ、げへ、げへ」
 絶対わざとに違いない、無邪気を装いキョロンとした赤ちゃんの様な花沢類のビー玉色の目が、キラキラと面白そうに悪戯に煌めいていた。
 相変わらず、あたしの反応を面白がってるよね?
 「ど、どこでそんな情報を」
 さ、桜子?ありえそうだけど、さっきの今で、もう?
 「ん~、あきらから電話貰ってさ。なんだか、昨日、デート中に司から五月蝿いくらいに電話入って、総二郎と一緒に呼び出されたあげく、散々愚痴られたらしいよ」
 「えー?もしかして、類にも?」
 「うん?NYでさんざんやられたから、俺、真夜中は司からの着信は全部拒否にしてるから」
 たまに昼間もうっかり拒否にしたままで、あきら経由で怒鳴られるんだよね、あはははは…とのたまうのは、冗談じゃないんでしょ、きっと。
 幼馴染みの親友にするにしては、ずいぶんな仕打ちの類だったけど、まあ、人の迷惑を顧みず…な道明寺が悪いことには変わりがない。
 「…ごめんね、迷惑かけて」
 「いや、俺は迷惑蒙ってないし。第一、牧野のせいじゃないじゃん。で?司と喧嘩して、暗雲しょった顔で闊歩していたわけ?」
 「はは、闊歩ってねぇ。そんなに暗い顔してたかな?」
 「へちゃむくれの顔が、もっとへちゃってた」
 どういう意味よっ。
 あんたらの顔からすれば、誰だってへちゃむくれでしょうに。
 ムッとして口を尖らせたあたしのほっぺをツンツンと突っついて、「やっぱ、あんたって、おもしれ~っ!」と無邪気に笑い転げている。
 そんな類の明るい笑い声に、あたしもいつまでもムクれていられなくて、苦笑を零す。
 まあ、元々、怒ったわけでもないんだけどね。
 なんか、やっぱり、いいな。花沢類のこのふわふわとした空気。
 「…やっぱり、いいね。あんたとのこの距離感ていうか、空気」 
 類にも言われて、びっくりしたけど、嬉しかった。
 あたしだけじゃなく、類もそう思ってくれてるんだなって。
 「で?」
 「で…って、別に喧嘩したわけじゃないんだけどなあ」
 何と言っていいのか、言葉に詰まる。
 類とは確かに気の置けない友達で、魂の一部と行ってもいいような間柄だったけど、さすがにこういうデリケートな問題をおいそれとは異性には言いにくい。
 「司さ、ずいぶん凹んでたらしいよ?相変わらず、横柄に当たり散らしてたみたいだけど、今回のは今までのただの喧嘩とは違うんでしょ?」
 「…それも美作さんから聞いたわけ?」
 「ん~、司、具体的なことは何も言わなかったみたいだよ?ただ、俺が悪かったのかな、て」
 「え?道明寺が?」
 「うん、笑っちゃうよね?あいつらしくないでしょ?」
 …笑えないよ、花沢類。
 あの俺様な道明寺にそんなことを言わせちゃうなんて、あたしって相当な大物?なんてお道化て言おうとしたけど、言葉にならなかった。
 「あいつにさ、怒ってるわけじゃないなら、連絡してやってくれないかな?こんなの俺のスタイルじゃないと思うんだけど、あんたもなんだか辛そうな顔してるからさ」
 類、わかっちゃったんだ。
 問題が、いつものような些細な喧嘩とか、どっちが悪いとかそういうことじゃないっていうあたしの心の奥底の悩みを。
 「…うん」
 素直に頷いて、俯いたあたしの頭を類がクシャクシャってかき混ぜる。
 「もうっ、クシャクシャにしないでよっ!」
 嫌がって手を叩き落としたあたしに、また機嫌よく笑ってる。
 「元気出たジャン」
 「はいはい、おかげさまで。ホント、あたしは良い友達に囲まれてます」
 ニヤニヤ笑っていた類だったけど、ふいに真面目な顔になってあたしを覗き込む。
 「…なんかあったら言えよ?できるかぎり、あんたの力になるからさ」
 「ありがとう。その時はお願いするね」
 「あれ?珍しく素直。でも、いざという時はそうでもないんだよね、あんたの場合」
 「もう!一々、一言余計」
 「ははっ!あ、そろそろついたよ」
 類の言葉で、窓の外を見れば、あっという間に目的地。
 バスだと乗り継ぎがあってけっこう大変なんだけど、車だと近いんだよね。
 運転手さんに開けてもらったドアから外へでて、改めて類にお礼を言う。
 「いいよ、こんなことで。あ~あ、これからまた仕事か~。なんだか、このまま牧野とデートしたい気分」
 「ほらあ、遠藤さんを困らせない。ちゃんとお仕事して、早めに帰ってゆっくり体休めて?」
 「うん、サンキュー。牧野にも応援してもらったし、じゃあ、今日は頑張ろうかな」
 今日は…って。
 なんだか西田さんとは別の苦労が、遠藤さんのにこやかな顔の向こうに透けて見える。
 どちらにせよ、秘書は気苦労の多い職業なんだろうな。
 魔女の秘書っていうのも辛そうだったし。
 西田さん、親子二代に渡って苦労させられてるなんて、ご愁傷様です。
 湧き上がってきたいらぬ同情を横に押しやって、バイバイと窓から手を振り続けている類の車を見送って、あたしはゆっくり歩き始めた。
 うん、確かに気分軽くなったよ。

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