「それでも貴方を愛しているから…全97話完+α」
第一章 悪夢再来

それでも貴方を愛しているから013

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 我ながらサクサク進んでおります。
 しかし、一応プロットどおりに行っているとはいえ、「夢で逢えたら」のようにリアルタイムで考えた設定ではなく、半年くらい前に考えた設定に肉付けしているだけなので、なんか違和感が半端ないっす^^;
 もしや、以前に書いた文章と方向性変わっちゃってます?
 どうも、自分でも行き当たりばったりてきで、妄想してる感じがないので戸惑い中。
 こんなんで皆さんに面白く感じてもらえる文章書けてるんだろうか…。
 皆さんもご同様かもしれませんが、もう少し私自身が盛り上がるまでお待ちくださいませm_ _m
(一人で盛り上がっても面白くもないかもしれませんが^^;…つまらないコント風)
**********

 ツン。
 突然首筋を突っつかれ、驚いて振り返ると、桜子がニンマリと立っていた。
 「キ・ス・マーク。先輩、なんだかんだとあつ~い夜を過ごしてらっしゃったんですねぇ。羨ましい」
 が、あたしの冴えない顔色に気が付いたらしく、怪訝に首を傾げる。
 「どうしたんです?墓場から蘇った死人みたいな顔色して?超素敵な彼氏とのお泊りデートの翌日でしょ?」
 「…桜子~」
 周囲の視線を気にして、周りを見回し、ズラされてしまったスカーフを直す。
 やっぱり、絆創膏もしてくるべきだったかな。
 でも一か所じゃなくって、何か所もだから無理があるよね。
 道明寺め…今朝からなるべく思い出さないようにしていた名前をうっかり思い浮かべて、ブンブンと頭を振る。
 「なんだか、目も泣きはらしたみたいに真っ赤だし、寝てないんですか?」
 「…一応寝たんだけど、なんか夢見悪くて。そんなに酷いかな?」
 一応朝、簡単にファンデーションで誤魔化したつもりだったんだけど、これはやっぱり休むべきだったか。
 通り過ぎる学生たちが興味津々に、桜子とあたしを見て通り過ぎてゆく。
 あたし一人ならともかく、この子といると何かと目立つんだよね。
 あたしをジロジロ見回して何事か考えていた桜子だったけど、唐突にあたしの片手をとって無理やり引っ立ててゆく。
 「ちょっと、あたし次の講義の予習したいんだけど」
 「どうせ、そんな顔してるくらいなんだから、集中できませんよ。話、聞いてあげますから、ちょっと付き合ってください」
 はう~、この子に追及されて誤魔化せる自信まるでなし。
 がっくり項垂れて、気分はドナドナ。
 まあ、確かに、桜子の言うとおり、さっきの講義もろくすっぽ頭に入ってはいなかった。


 柔らかい毛先のチークブラシで仕上げに桜色のチークを頬にのせられる。
 持たされた手鏡を覗くと、泣きはらした目の夜泣き幽霊は、すっかり変身、いつもの5割増しのあたしがいた。
 「うわあ、さすが、あんた上手いわ~。器用だよね」
 「これくらい女子の基本的な嗜みです。先輩がズボラすぎるんでしょ?」
 「……」
 返す言葉もありません。
 「まったく、何があったにしたって、泣くのは仕方ないにしても、翌日のケアは忘れないで下さいよ。泣いて腫れた顔を冷やすくらいのこと、思いつかないんですか」
 「面目ない」
 「そんなことじゃあ、もしうっかり道明寺さんにフラれてしまっても、次の春なんて望むべくもないですね」
 グサッ。
 「…あんたねぇ、そんな嫌なことハッキリと」
 「私が言ってあげなくて、誰が言ってくれるんです?万全の体制で口説いてくれた本命に恥をかかせるなんて、ありえないっ!」
 しかも、道明寺さんだし…ブツブツと本当に憤っているらしく、やたらと憤慨している。
 冷静に考えて見れば、確かに桜子の言う通り。
 ちょっとまあ、強引なところはあったものの、道明寺はちゃんと手順を踏んでくれた。
 別にいきなり襲い掛かってきたわけではないし、一応そのつもりで部屋までついていったのはあたしだ。
 シャワーまで浴びて、バスローブ一枚で出て行けば、誰だって承諾したものだと思うだろう。
 そもそも、付き合って4年。
 あたし、何をそんなにこだわってるんだろ。
 溜息をついて、また暗い顔をしだしたあたしに気を使ったのか、桜子の口調が少し和らいだ。
 「…まあ、いきなり初心者の先輩が、これまた初心者の道明寺さんの情熱に押しまくられるのは確かに戸惑うし、お気の毒ではありますよね」
 「そうなのかな…」
 「道明寺さんのこと、お好きなんですよね?」
 また、この問いかけだ。
 黙って肯定も否定もしないあたしをジッと見て、さくさくと化粧品をしまいながら、何気ない雑談を続ける。
 「先輩の場合、元は普通ですけど、けっこう化けるんですから、それなりの格好すれば別に道明寺さんと釣り合わないってことはないんですよ。いい男を連れていて妬まれていると思えばいいじゃないですか」
 元は普通…は本当のことながら余計だけど、一応褒めてはくれているらしい。
 「男はアクセサリーだと思って、見せつけてやればいいんですよ」
 「…あたし、そういうのダメかも」
 あたしは平凡でもいい、目立たずひっそりと心穏やかに毎日を過ごしたい。
 あの男を好きになった時点で、そんな細やかな望みが果たされるはずもなかったけれど。
 「でも、そうとでも思わなければ、道明寺さんと付き合い続けるのは難しいですよ?どうしたって、道明寺さんと一緒にいれば、根掘り葉掘り粗さがしをされますし、嫉妬や羨望の的にもなる。悪意ある視線にも晒されるのは必定です」
 「そうだね」
 「…かといって、パーティなんかの社交場をいつまでも避けるのは無理があります。まだ、先輩はただの恋人…うちうちで婚約されているとはいえ、まだそれは公式なものじゃない。だからこそ許される自由というのもありますけど、私たちのような世界では、社交場での付き合いも仕事のうちなんです。避けては通れません。当然、それ以外の場所…レストランや公共の場での注目は、これからもずっと続きますし、結婚されればなおのことです」
 「…結婚か」
 「先輩?」
 「ううん」
 結婚…なんだか遠い言葉だ。
 この間まで、婚約指輪をもらって、道明寺がNYから帰って、まったく意識しなかったわけじゃない。
 幸い、確かに公式の場での発表はあたしがまだ学生だということもあって控えてもらっているけど、NYのご両親にも挨拶を済ませて、なんとはなしに認められムードにはなっている。
 もちろん、いまのまま結婚というわけにはいかないだろうけれど、大学を卒業したら道明寺系列の企業に就職して、その傍ら花嫁修業的なことをさせられる風向きだ。
 実際、それらしきことを道明寺のお母さんからも仄めかされていた。
 道明寺は、そんなことはどうでもいい。
 大学を卒業したらすぐ結婚だ。
 仕事なんかしなくていいと、煩いけど。
 手元においた缶のお茶を一口口に含む。
 本当は桜子の家に誘われたけど、この後ちょっとした所用があるので、あまり時間がなくて、近くの無人の空き部屋で軽く化粧直しをしてもらいがてら、話を聞いてもらっていた。
 なんだか、昨日あんなことがあってどんよりしていた気分が少し持ち直してきた気がする。
 やっぱり持つべきものは友達だね。
 誰にでも話せる話ではないけれど、気兼ねしない友達に愚痴を聞いてもらうのは、気分が晴れる…たとえ帰ってくるのが辛口のアドバイスだとしても。
 「…とりあえず、あまり間を置かずに連絡をとることですよ。こういうことは、時間を置けば置くほど気まずくなるんですからね」
 「…うん、そうだよね」
 歯切れの悪いあたしの返答に、桜子が片眉だけを器用にあげて、首を傾げる。
 「まさか、先輩、本気で道明寺さんと別れたいわけじゃありませんよね?」
 ちょっと強引に迫ってきたくらいのことで?
 「…いや、もちろん、そんなことないよ。あたしはあいつのこと…好きだし」
 躊躇したものの、言い切る。
 気恥ずかしいけど、本当のことだもん、今更言いつくろってもしょうがない。
 第一、問題はあいつがどうのってことじゃない気がする。
 あいつの行動には、まあ、あたし的にはかなり怖かったし怖気ついたけど、怒っているわけじゃなかった。
 むしろ、気の毒な感じなのかな?
 「…ええ、お気の毒です」
 「え?あたし、口に出してた?」
 「いえ、今回は違いますけど、先輩の考えていることくらいわかります」
 「あ、そ」
 なんだかバカにされてるみたいな言い方に、ちょっとムクレて唇を尖らす。
 「奥手だとはまあ、わかってましたけど。先輩、一度、カウンセリングをお受けになったらいかがですか?」
 「へ?」
 思わぬ言葉に、思わずキョトンとしてしまう。
 「いえ、取りこし苦労かもしれませんけど、先輩のその拒絶感?なにか、他に理由があるんじゃありませんか?ちょっと異常…とまではいいませんけど、普通じゃないですよね?普通、吐くまでしませんよ。レイプじゃないんだから」
 ギク。
 レイプ…もちろん、違う。
 でも、夢のことまでは桜子に話していない。
 そう…以前まで記憶に残らなかった、あの夢。
 いつの間にか、なんとはなくだけど、どういう夢を見ていたのか朝になってもわかるようになってきている。
 それ以前に、先日強姦事件の現場に居合わせたことや、遥か昔…高校生時代に道明寺にレイプされかかったり、あいつの命令で集団レイプされそうになったことは話したことがなかった。
 こうして思い起こしてみれば、あたしってあいつにけっこうとんでもない目にあわされてるよね。
 我ながら、心の傷になってないのが不思議なくらいだよ。
 これもそれも貧乏と逆風で鍛えられた雑草根性のおかげ?
 そんな酷い目にあわされた男に惚れた自分の物好きさ加減に自分で自分を呆れ、時計で時間を確認する。
 道明寺のくれた腕時計。
 思った通り、あたしの超庶民的格好には著しく浮いているけど、「お揃い」だと嬉しそうに笑って渡してくれたあいつの笑顔がチラついて、外すことができなかった。
 これまで拒絶したら、道明寺のすべてを拒絶してしまう気がして。
 「…ごめん、せっかく話聞いてくれてるのに悪いけど、あたし、そろそろ行かなくっちゃ。ちょっと用事あるんだ」
 「バイトですか?」
 「ううん。知人のお見舞い…というか、届け物があって」
 桜子は不思議そうに目を瞬かせたけど、素直に立ち上がって一本のリップを差し出した。
 「これ、差し上げます。先輩にはもう少しこういう明るい色の方が似あいますよ」
 「…ちょっと、派手じゃない?」
 「全然!これくらい普通です。ぜひ、今度道明寺さんと会う時の勝負リップにしてください」
 キスしたくなりますからね…と、ニヤリと笑ってあたしの手の中に押し込む。
 桜子のやつだから、きっと高いんだろうな。
 そう、思いつつも。
 「…うん、ありがとう。頑張ってみるね」
 「あら、珍しく素直。その調子ですよ、先輩。嫌なことやダメなことがあったら、正直に道明寺さんに言ってみればいいんです。道明寺さんはそんな先輩を受け入れられない人じゃありませんよね?」
 「うん、そうだね」
 「じゃ、頑張ってください」
 「ありがとう、またね」
 ニッコリ綺麗に笑った桜子と別れ、あたしは手の中のリップをギュッと握りしめる。
 とりあえず、夜にでも電話してみよう。

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はじめまして

はじめまして*

最近花男のコミックを読破し、物語が終わった淋しさで二次創作を探していてこちらに辿り着きました♪

セリフや行動が原作まんまの雰囲気でとても嬉しいです(*´ω`*)

続きドキドキしながら楽しみにしてます♪

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NoTitle

はじめまして。花より男子。ようやく、今更な感じなんですが。読み終わりました。花男は超有名なので、コミックにくわしくない私も、もちろん、知っていました。たまたま、車のオイル交換で、立ち寄った、ガソリンスタンドでの、休憩コーナーに、置いてあった、この、コミックを手にするきっかけがあり、一巻を読み終わった、ところで、オイル交換終了となり、何だか大変残念な、気持ちで、ガソリンスタンドを後にしたんです。何日たっても、わーあのコミック面白かったな、って凄い印象が強くって、早速、全巻そろえて読みだしたのです。作者様のこの小説、凄いと思います。感動した感想をもっともっと書かせて頂きたいのですが、私PCのタイピングがいまいち上手くないので、少しずつお邪魔させて頂きます。この素敵なお話に、出会えた事。作者様にお礼が言いたかったのです。ありがとうございます。
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