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 本日二回目の「始まりは突然に」です^^
 すいません、本日は「始まりは突然に」祭りならず…うーむ。
 やる気はあったんですが、時間的に無理でした、すいませんm_ _m
 なんだかんだて、こちらも残り4~5話。
 元々序章的なお話なので、ラブラブ度は低め。
 シリーズ化にあたり、いずれは結婚!まで行きたいとおもってるんですが、どうなることやら。
 とりあえず、この「始まりは突然に」だけでもお話的には完結という感じに収めたいと思っています。
 次の類×つくしは、ドッとシリアスに行きたいと思っていますので乞うご期待!?(て、まだ、終わってないし^^;)
**********

 「…ふうん、俺の誘い断ったと思ったら、そういうわけか」
 土曜日に花沢類と花見に出かけて、相馬課長と出くわした翌々日の朝。
 朝一と言いつけられて提出した書類にチラリと視線を当て、何食わぬ顔で課長にあてこすられた。
 そういうわけも、こいうわけも、課長にそんな風に言われる筋合いじゃない。
 それよりも気になるのは…。
 相馬課長&樺沢翔子嬢と出くわしたあの後、双方結局大人同士のこと。
 わざわざ気まずい場面で、声をかけてくることはなかった。
 課長もすぐに目を反らしたし、こちらも間違っても声をかけたりなんかしない。
 でも、射るような御嬢様の視線が真っ直ぐ心臓に突き刺さった。
 …あれって、絶対に敵愾心よね。
 鈍いあたしにでもわかるくらいに鋭い視線だった。
 清楚で大人しそうな人だったけど、その視線だけで、彼女が花沢類に見合い相手としてだけでなく、並ならぬ思い入れがあるのが窺い知れる。
 花沢類の生まれ、容姿、雰囲気、その他もろもろの要素が女性にいかに魅力的に映るか、さすがのあたしにだって気が付いているよ。
 花沢類はあの後も普通の態度だったけど、とてもじゃないけどあんな視線を向けられた後に、あたしは普通のままではいられなかった。
 花沢類とは友達だ。
 ちょっとだけ、恋人に立候補だなんて冗談めかして言われたりもしたけど、疚しい関係なんかじゃない。
 それなのに、彼女が見合い相手だと言うだけで、なんだか不倫でもしているような引け目を感じた。
 なんだかんだと花沢類に話しかけられ、夕食にも誘われたけど、疲れたことを理由に結局断って、せっかく家の傍まで送ってくれたというのに、最後はさぞや礼儀知らずだったと思う。
 ほとんど無言になってしまっていたあたしに、花沢類はどう思ったかな。
 そして、なんとなく気分の落ち込み気味な日曜日を過ごして、今度はこの人…。
 いままで休憩中や二人っきりな時はともかく、事務所で同僚がいる中、こういった公私混同な言葉をかけて来るような人じゃなかっただけに、よけいに気が滅入る。
 勘弁して…。
 軽く無視してやったら、さすがにそれ以上は何も言ってくることはなく、幸い、今日は相馬課長に同行するような用件がなかったので、事なきを得た。
 なんだか、最近、すごく疲れるんだよね。
 人に言ったら贅沢な悩みだと言われてしまうだろうか。
 右に相馬課長、左に花沢類、傍目には両天秤にかけた悪女というところ?
 でも、あたし的には、なんだかどちらも何をトチ狂ったんだか…ううん、悪い冗談にさえ思えてくる。
 容姿も普通、頭も能力も普通、特に秀でたこともない一般庶民のあたしが、セレブな二人に見初められるとも思わない。
 そう…実は相馬課長も立派なセレブの一員であることが判明!
 あたしが興味なかっただけで、なんのことはない公然の秘密?
 相馬課長が亡くなった前社長の孫で、現社長樺沢慶三氏の甥だってことは情報通なら誰でも知っていた。
 つまり、花沢類の見合い相手の翔子嬢とは従兄弟の間柄。
 どうりで、高そうな車乗ってたわけだ。
 どうりで、高そうな…以下同文。
 だから、『お兄さん』なわけね。
 それをたまたま更衣室であった、経理の実和子から聞いて、得心すると同時に、『やっぱり』という気持ちが湧き上がってきた。
 何が『やっぱり』なのかというと、こういう状況は前にも憶えがあったからだ。
 そう、それってつまり高校時代の道明寺とのいざこざ。
 あたしの中ではあいつに申し訳ないことをした、傷つけた…という思いもないではなかったけれど、結局金持ちの気紛れ、毛色の変わったあたしへの興味本位から来た好意だったのでは、とずっと思っていたから。
 結局、あの事件があって、道明寺のことも傷つけることとなってしまったけれど、花沢類との道明寺の間に立たされて、ごく平凡なあたしが経験するにはあまりにありえなさすぎる過去に、けっこうあたし的にも傷ついたんだよね…と今更ながらに思い起こすことになってしまった。
 もう、金持ちの気紛れはごめん。
 また、花沢類の気紛れなんだか、気晴らしなんだか知らないけど、ゴタゴタに巻き込まれるのは御免蒙る。
 あたしはあくまでも平和に、心穏やかに過ごしたいのっ!うん。
 ムシャクシャついでに、バンッ!ドサッ!と手荒く書類を机にぶちまけて、隣の席のミキが目を丸くしてあたしを見ていた。


 …で、なんでこんなことになっちゃうかな~。
 何がどういうことなのかというと。
 時を遡ること30分前。
 お昼休み時間5分前に来客だと、受付から連絡が入った。
 あたし的にはまったく心当たりなかったんだけど、仕事関係の取引相手が近くにきたついでに挨拶にでも来てくれたのかと軽く考えていた。
 営業補佐とはいえ、そういうことはたびたびある。
 挨拶半分、探り半分、結局は相馬さんなり、他の営業に取り次ぐことになるんだけど、その前に軽く雑談なんか交わして近況なんかを話して、親しくなるとそれなりに仕事も円滑に行くと言うのが人情というもの。
 どこの取引先の人かな~。
 なんて、思いながら迎えに降りてゆくと…。 
 なんと、この会社の社長令嬢・樺沢翔子さんが待ち構えていた。
 …で、会社のロビーでは目立つということで、食事をとりがてら(なんであたしが見も知らない人と、二人っきりで食事)話がしたいと言われ、こうして近場のレストランで向かい合わせに座っている。
 あたしからすれば談笑する気分でもないし、そんなに時間があるわけでもないのでそこらのファミレスで十分だと思うんだけど、セレブな御嬢様の常識ではそうはいかなかったらしく、昼間っから高そうなフレンチレストラン。
 も、持ち合わせあるかなあ。
 大人しそうな外見のわりに意外に押しが強くて、あれよあれよという間に連れ込まれてしまったのは、やはりあの強引な相馬課長のお血筋?
 上目使いで様子を伺いながら、サーブされたグラスの水を無意味に手の中で揺らして、内心はああっと溜息をついていた。
 早く、本題に入ってくれないかなあ。
 実のところ、だいたいどういう用件かわかってたりもするんだけどね。
 あまりに無言が続くので、仕方なしに自分から話を振ってみる。
 「あ、あのっ」
 「牧野さんっ!」
 被ってしまって、思わず言葉に詰まったけれど、まただんまりでは話は続かない。
 仕方がないので、「先にどうぞ」と続きを促がすと、翔子嬢はゆっくりと頷いて話し出した。
 上品で、声も優し気、嫌な感じの人じゃない。
 「その…牧野さんと花沢さんは、お付き合いされてるんでしょうか?」
 「……」
 ずいぶんストレートだな。
 見かけによらず…って、さっきも思ったわ、そういえば。
 だんまりのあたしにどう思ったのか、翔子嬢は強い眼差しであたしを見つめてハッキリと宣言した。
 「私、花沢さんが好きなんです。お見合いで先日初めてお会いしましたけれど、小さな頃から存じ上げていてずっと憧れでした。実際にお会いして、絶対にこの方と結婚したいと思いました」
 憧れ…か。
 その気持ちにはあたしにも憶えがある、嫌ってほど。
 しかも、その相手は、目の前の翔子嬢…もとい、翔子さんの相手と同じ人。
 真摯な目だと思った。
 いわゆる牽制されちゃってるんだろうけど、この人必死なんだな…て、すごく感じられて英徳での意地悪御嬢様たちのような蔑みは感じられない。
 けど、正直迷惑。
 「牧野さん?」
 再び、呼びかけられて無視するわけにもいかなかった。
 「あの、何か誤解があると思うんですけど」
 「はい?」
 「花沢類とは…いえ、花沢さんとは、あたし高校の時の先輩後輩という間柄なだけで、樺沢さんの思われてるような関係じゃないんです」
 翔子さんの思っている関係…って、いったいどういうんだろうね。
 自分で言って自分に突っ込みたくなる。
 彼氏彼女?恋人?
 恋人になりたいかも…とは言われた。
 冗談ぽく、付き合ってみない?とも。
 でも、どちらにしてもなんとなく、軽いというか思い付きで言われてるような感じで、花沢類にしたら深い意味があったような気がしない。
 彼にとって静さんでなければ誰でも同じ。
 まったく見も知らない他人よりは、高校時代に多少の縁もあって、友達ぽかった(花沢類は友達だといってくれたっけ、そうえいば)あたしの方が気心が知れてていい、そんな印象を受けた。
 なんだか、腹立つな~。
 好きだ腫れたとかいう関係ならともかく、その程度の関係…ちょっと食事したり、お花見に一緒にいったくらいで、なんか一途な恋のお邪魔虫みたいに釘を刺しに来られちゃうなんて。
 「えと、じゃあ、花沢さんのことお好きじゃないんですか?」
 問い返されて、ちょっとだけ…そうホンのちょっとだけ、言葉に詰まる。
 「…なんで、そんなことを初めてお会いしたあなたにお話しなきゃならないんですか?」
 「え…」
 「あたしが花沢さんを好きでも嫌いでも、あなたには関係ないはずです!お見合いされて結婚されるのかもしれませんけど、それもあたしには関係ない。とにかく、花沢さんとあたしは何も勘ぐるような関係じゃないんでご安心をっ!あたし、午後からの仕事が詰まっているんで、これで失礼しますっ!」
 バンッと音高くナプキンをテーブルの上に置き、細かいお金がなかったので財布から1万円札を取り出して、それもテーブルの上に置いてその場を後にする。
 少しだけ、置いてきた1万円札に未練がないわけじゃないけど、さすがにお釣りください…てわけにはいかないよね、とほほ。
 でも、その時には頭に血が上っていて、いつものあたしだったらありえないそんなことも、平気でできちゃう、我ながらおかしな精神状態だった。
 「なんであたし、こんなに好戦的なの?…ありえない」
 ありえないといえば、食べてもいないのに1万円。
 ぐうううぅぅぅっと鳴ったお腹が、あたしの気分をいっそう惨めな気持ちに盛り下げた。

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