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始まりは突然に16

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 お久しぶり~な「始まりは突然に」。
 ちょっとずつ二人は近づいております^^
 今日は、頑張って『始まりは突然に』祭りなるか!?
 どうか、私のやる気UP↑応援お願いいたしますm_ _m
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 花沢類と過ごす時間は、不思議に安らぐ空気に包まれてとても心地よい。
 笑顔にドキッとしたり、からかわれて憤慨したり、楽しくて笑い転げてしまったり。
 高校生の時には絶対に感じることのできなかった気安さがそこにあって、それでいてウキウキとして落ち着かないようないつまでもこのままの時間を共有したいというトキメキがそこにあった。
 ねえ、本当に本当に、あたしと付き合うつもりなの?
 あたし、またこの人のことが好きになったのかな。
 確かに、花沢類と疎遠になって寂しい気持ちはずっと残っていたけれど、それでもこの人がずっと好きで誰とも付き合わなかったというわけじゃなかった。
 道明寺とのことがあんなふうに終わって、一人盛り上がって、結果…終わってしまったあたしの初恋。
 花沢類に、静さんのことが忘れられない、とはっきりと言われてあたしの中では決着のついた想いだったはず。
 それでも、こうして初恋の人に笑いかけられ、付き合いたい…そんな風にはいってなかったか…『恋人に立候補したいかも』なんて驚くことを言われちゃったら誰だって意識しちゃうよね。
 でも、それだけじゃなく、花沢類と同じものを見て、同じ空気を吸って、同じものを食べて笑いあう。
 それがとても楽しくて、心地よい。
 そんな時間がとっても貴重で、この先も、また明日も、その次の日も、こうして過ごせる時間があったら…なんて欲張りな望みを持ってしまいそうな自分が怖かった。
 「…どうしたの牧野?疲れちゃった?」
 「え?な、何が?」
 「おにぎり持ったまま、ぼおっ~としちゃって?」
 覗き込んでくる花沢類の綺麗な顔に赤面しないように、心の中で念仏を唱えて、バクバクッて一気にお握りを口の中に詰め込む。
 案の定、咳き込んでしまって、花沢類がポットのお茶を紙コップに入れて差し出してくれた。
 「ほら、落ち着きなって。誰もとったりしないから」
 「うっ、ゲホゲホゲホッ。そんなんじゃ、ゴホッ、ないもんっ!」
 失礼な物言いに憤慨しながら、お茶を飲んではまた咳き込む。
 うひ~、どこか変なところに入っちゃったよ。
 ヤ、ヤバイ。
 鼻からお茶なんて出したら、百年の恋も覚めちゃうよね?…て、別に花沢類はあたしに恋してるってわけでもないだろうけど。
 まあ、花沢類なら楽しんでくれそう。
 まだ、ゲホゲホやってるあたしの背中を叩きながら、ふと真面目な顔をした花沢類が、あたしの唇に手を伸ばしてきた。
 な、なに?
 カチンと魅入られ石化してしまったように、花沢類から視線を反らすことができない。
 指先が唇の端に触れる一瞬…ギュウッと目を瞑り、少しひんやりとした指先の感覚が離れると、目をそっと開ける。
 指先に米粒を持った花沢類が、優しく微笑んでいた。
 「ご飯粒。唇のところにくっついてたよ」
 「…あ、ありがっ、…っ!!!」
 花沢類が、米粒を無造作に自分の口の中へと入れ、指先をペロリと舐める。
 「……」
 た、食べたああああああぁぁ。
 食べちゃったよ…。
 あまりのことに絶句し、何も言えずに花沢類をガン見していると、花沢類が何?と首を傾げた。
 あたしは思いっきり首をふりながら、視線を反らす。
 び、びっくりした。
 ありえないでしょう。
 でも、あたしの動揺を軽くスルーし、花沢類がふわわわわ~と呑気に欠伸をしだした。
 「ん~、日差しは温かいし、お腹は一杯になったし、なんだか眠くなっちゃうねぇ」
 「え、あ、うん。そうだねぇ。こんなところで日向ぼっこしながらお昼寝したら最高だよね」
 そういえば、この人、いつも英徳の非常階段で居眠りしてたな~。
 けっこう寒い時期でも寝てたから、今思えばすごい超人的?
 懐かしく思い出していたら、花沢類がもう一度大きく伸びをして、そのままゴロンと敷物に横になった。
 そして、そのまま…え?
 「…ん、気持ちいい~。しばらく、枕してて?」
 マ、マ、マ、マジですか~?
 花沢類が固まるあたしの膝を枕に、そのまま瞼を閉じる。
 膝枕だよ。
 心の中で、今日何度目かわからない絶叫をする。
 バクバク心臓が壊れそうに鼓動を打っていて、もう今日はジェットコースターに乗ってるみたい。
 そんなあたしをよそに、花沢類はすぐに軽い寝息をたてて眠ってしまった。
 あ、睫毛長い。
 伏せた瞼にびっしり生えた長い睫毛が、花沢類の目の下に濃い影を作り、形の良い唇が「ん…」とわずかに動いて寝言を呟く。
 「…4時間、ありえない。体育会系は俺には無理」
 ???
 いったい、どういう寝言?
 しかも、すごい寝入るの早くない?
 でも、よくよく見ると、薄らとクマもあって、日頃の激務が伺いしれた。
 疲れてるんだよね。
 何も、そんなに疲れてる日に、あたしなんかを誘って良かったのかな。
 そうは思いつつ、今日の花沢類は本当に楽しそうで、あたしといる時間を喜んでくれていたのは本当だと思う。
 気が付いて、あたしは花沢類が貸してくれたカーティガンを、そっとその体にかけた。
 まだ、春風が冷たいけど、大丈夫かな。
 真冬でも居眠りしてたんだから、平気だよね。
 なんだか、子供みたいな寝顔の花沢類が可愛くて、起こさないようにそっとサラサラの髪を撫でる。
 うわあ、なんだかスベスベして、絹みたいな手触りってこういう感じを言うのかなあ。
 あの頃のあたしが、今のこの状態を想像したら、きっと身悶えて発狂しちゃうかも。
 ついつい見入っていたら、あたしまで眠くなってきたので、頭を振りつつハンドバックからスマートフォンを取り出す。
 花沢類が目を覚ますまで、小説でも読んで時間を潰しましょうか。
 


 「…あれ?」
 その声に、あたしが見下ろすと、花沢類がパチリと目を覚ますところだった。
 薄茶色のビー玉色の目が寝起きでぼんやりしていて、まだ頭がはっきりしないのか、しきりに瞬きをしてあたしを不思議そうに見上げている。
 「起きた?ずいぶん、よく寝てたよ」
 「あ、そうか。何時間くらい?」
 「う~ん、3時間くらい?」
 あくびをしながら体を起こすと、自分の体にかかったカーディガンを見て、花沢類は優しく微笑んでくれた。
 「…そうか、ごめん、退屈させちゃっただろ?」
 「ううん、大丈夫。スマホがあるから、読みかけの小説読んだり、ネットサーフィンしてたりしてたから」
 そろそろ、日は陰りだし、夕方の入り口に入りだしている。
 さっきまで家族連れの行楽客がほとんどだった花見場所も、今度はサラリーマンたちの宴会場へと変わってゆく。
 「そろそろ、帰ろうか」
 「…うん」
 楽しい時間はあっという間に終わり、帰る時刻か。
 なんだか、遊び足りない子供のようなもの寂しい気持ちが湧き上がってきて、立ち上がる花沢類から視線を反らせた。
 「…牧野」
 呼びかけられて顔を上げると、花沢類の顔が怪訝そうにどこか一点を見つめている。 
 花沢類の視線の先…。
 不機嫌に眉根を寄せる相馬課長と、凍り付いたように固まる樺沢祥子嬢…花沢類のお見合い相手があたしたちをジッと凝視していた。
 マジですか…。

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