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 なんとか、本日2回目の更新達成!^^
 しかし、お話はいい年こいてチンタラこいております^^;
 …みなさんのイケイケGO!GO!の類君への声援を感じつつ…そろそろ、2人の気持ちも近づいてきたかなあ?
**********

 案の定、切符売り場の前で切符の買い方に悩んでいる花沢類の横から手を出し、あたしが「はい」と切符を渡すと、にっこりと笑ってくれる。
 …なんていうか、笑顔の大盤振る舞い?
 何度も見ていれば慣れるかと思っていたけど、かえってドキドキと動悸が激しくなるのは気のせいじゃないかもしれない。
 やだな…、今更。
 なんていうか、昨日、花沢類に「恋人にならないか」と言われたのは忘れたわけじゃない。
 でも、この人は、あたしの勤める会社の社長令嬢と見合いなんかしちゃうような御曹司で、世界を相手にグローバルな仕事もしちゃってるいわば雲の上の人。
 学生時代には感じなかった格差というか、身分の違いみたいなものがヒシヒシと感じられて、どうも昨日のこの人の台詞が遠い夢の世界での幻聴のような気がする。
 …もともと、知り合いってだけでも凄い事なんだよね。
 改札でも引っかかって、「おぉ」だか「へぇ」だか、一々驚いて楽しそうにしている花沢類の横を歩きながらそっとその綺麗な横顔を眺める。
 荷物なんてあたしが今朝簡単に作ったお弁当の入った紙袋とハンドバックくらいなものだけど、そのどちらも花沢類が持ってくれて、いままでされたことのない扱いによけいにギャップを感じてしまった。
 「なに?さっきから、俺の横顔なんかジッと見ちゃって。なんかついてる?」
 「…うん、目が二つに、鼻が一つ。あと口が一つかな」
 それも人一倍形のよいパーツだ。
 「え~、ショック~。眉毛はないわけ?どこに落としてきたんだろ」
 大真面目にガーンといった表情をした花沢類に、自分で言っておきながらププッと噴き出す。
 「花沢類、意外にノリがいいね」
 「そう?誰もそんなこと言わないけど、牧野と話してるとつい楽しくなって口が滑るかな」
 「…すっごい滑りまくり。あんたって、そんなキャラだっけ?」
 真剣に首を傾げるその目が、もうキラキラとすでに楽しそうに輝いて、あたしまで嬉しくなってしまいそうなはしゃぎようだった。
 「そうだな…キャラかと言われると違うのかも。あんたといると初めて尽くしで、見るもの聞くものなんでも新鮮に思えるよ」
 「まあ、そりゃあ、そうかもね。あんたみたいな御曹司にとっちゃ、あたしたちみたいな庶民の暮らし何て珍しい以外の何物でもないだろうし。ここはまあ、古い…」
 友達と言おうとして、ちょっとだけ躊躇したけど、確かこの前、花沢類自身があたしのことを友達だと行ってくれたことを思い出して、そのまま言い切ることにした。
 「古い友達の誼で、いろいろ教えてあげるよっ!」
 「それは楽しみ。でも、古い友達の誼っていうより、彼氏だから教えてあげるって言ってくれないんだ?」
 「……っ!」
 不意打ちにグッとつまり赤面すると、クスクスともっと楽しそうに花沢類が笑い出した。
 「あんた、面白すぎっ!すげえ、真っ赤。なんか、そういう動物いたよね?」
 悪戯っぽい表情に、やっぱりからかわれている気がする。
 それにしても、こんな美青年に動物扱いって酷くない?と憮然とした。
 「あ、今度はふくれた。あんた、ガキみたい」
 「ガキで悪かったですよ~だ」
 動物の次はガキかい…。
 思わずムクレてそっぽを向いたあたしの頭を、ポンポンと花沢類が優しく叩いた。
 「ガキでいいじゃない。俺、あんたのそういうとこ好きだよ。クルクル表情が変わって面白い。俺の周りにはいないタイプ」
 なんだか褒められている気はしないけど、優しい口調に、それが花沢類の本心だとちゃんと伝わる。
 「…まあ、いいけど。あ、そこ!4番ホームだよっ」
 目の前の標識に気を取られて、正面から来る人に気が付かずぶつかりそうになった。
 「ほらっ、ちゃんと前向いて」
 とっさに花沢類があたしの腕を引いて、よけさせてくれる。
 ヨロけて転びそうになった体が、バフンと花沢類の胸に飛び込んだ。
 うひいぃ~。
 着痩せして細身に見える体が、実はすごく逞しくて、甘い美貌に似合わぬ精悍さを妙に意識していまい、顔があげられなくなってしまった。
 花沢類なのに、花沢類なのに、あの花沢類だよ?
 意味不明にひたすら呪文のように、花沢類の名前を唱えるけど、血が上って顔のほてりが収まらない。
 またからかわれちゃうかと、おそるおそる顔をあげたら、想像に反してすごく真剣な眼差しに出くわしてびっくりした。
 「は、花沢類?」
 「…牧野、俺さ」
 『4番ホーム、ご注意ください。電車が参ります』
 何か言いかけた花沢類の言葉を遮るように、電車の到着を告げる構内放送が響き渡る。
 「あ、来たね。行こうか」
 「あ、うん」
 あたしの腕を離して小走りに走り出した広い背中を、必死について走った。
 彼氏…って本気?花沢類。
 ふと現実味のなかった花沢類からの申し出が、あたしの頭の中をぐるぐると巡って、走った動悸以上に胸のドキドキ感が激しくて、スーハー、スーハ~と何度も何度も深呼吸した。


 さすがに3連休の初日。
 天気も良いとあって、目的の桜並木の美しい公園は、人、人、人に埋め尽くされていた。
 そこかしこで敷物を敷き詰めて騒ぐ酔客や、観光客が犇めいている。
 普段はそうした人いきれが苦手な俺も、隣にいる彼女のせいか、うきうきとした行楽気分が伝染して、妙にはしゃいでいた。
 自分でもわかる。
 牧野がそこにいるだけで、世界の色が鮮やかで、何を見ても新鮮で、楽しい。
 おおげさじゃないかって?
 でも、それだけ俺にとってはカルチャーショックで、衝撃的な出来事の連続で、一種躁状態だったと言われてもおかしくはなかった。
 「もうっ!花沢類ったら。歩くの早すぎっ」
 ついつい淡い色合いの花々の饗宴に気を取られ、マイペースで歩いて、牧野を置いてきてしまっていた。
 そのたびに呼び止められ、彼女を待ってまた歩き出す。
 そして、また置いてきてしまってはブーイングを受けるという、それ自体がなんだか楽しかった。
 「牧野、足遅い。それだけチョコまかよく足を動かしているように見えるのにね?」
 「なっ!な~にいっちゃってんのよっ。そんな長い足して、どれだけタッパの差があると思ってるわけ?あんたが一歩進むごとに、あたしは二歩動かさなきゃいけないんだから、少しは気を使えつーの!」
 「あははは。牧野、そんなに足短かったんだ?ごめんごめん。動きが速いから、つい気にせずに歩いちゃったよ」
 牧野はまたもブウッと膨れて、バシバシと遠慮会釈なく俺の背中を叩く。
 いたたたたた、なにげにすごい凶暴。
 ずいぶんブランクが空いていたからすっかり忘れてたけど、牧野は小さな体に似合わぬ剛腕で、俺たちF4に昔から平気で手を上げる希少な女だった。
 司なんて飛び蹴りくらってたもんな。
 思い出して、またも笑いの発作に襲われかける。
 なんだか、牧野と会ってから、俺、笑ってばかりいるよね?
 ついつい、また、笑っていたらしく、牧野がキョトンと俺の顔を見上げていた。
 「…なんか、花沢類って意外に笑い上戸だったんだね」
 「そうかな?」
 「そうかなって、そうだよ。高校生の時はいっつも難しい顔してたから、気が付かなかった」
 俺も知らなかったよ、こんなに笑えるなんて。
 それがどうしてなのか、牧野と違って鈍くない俺は当然わかっていて、あとはこの鈍々の女をどうやって口説き落とすかだけが問題だった。
 うわ、かなり面倒くさそう。
 そうは思いつつ、その面倒くさいマネが少しも嫌じゃないのは、我ながら不思議だ。
 少し歩くと、花ぶりは多少寂しいけど、人気の少ない小ぢんまりとした場所がぽっかりと空いていて、俺と牧野はそこに敷物を敷いて、花見をすることにした。
 「…ちょっと、肌寒いね」
 高台にあるので、たしかに風が少し冷たい。
 今日の俺は、いつものビジネススーツじゃなくって、Tシャツにニットカーティガンを羽織っていたから、コットンレースブラウスの袖の上から腕をさすっている牧野の肩に俺のカーティガンをかけてあげた。
 「あ、いいよ、花沢類。花沢類が寒いから」
 そう言って返そうとするのを受け取らず、足を投げ出して、両手を後ろ手についた姿勢で、桜の花を眺める。
 ああ、本当に綺麗だ。
 いままで花を愛でるなんて風流な趣味はなかったんだけど、牧野と二人でこうして眺める花はとても鮮やかで美しく、こうしている時間がすごく貴重なもののような気がする。
 「花沢類ったら」
 「…いいから、着てなよ。俺は平気。筋肉質の方が寒さに強いって知らないの?」
 「それは、あたくしめが贅肉でできてるとでも?」
 「牧野はすぐブツからノーコメント」
 「こらっ!それじゃあ、肯定しているのと同じだよっ」
 起こった様にペシッと俺の頭を叩く、牧野の目が笑ってる。
 「…花沢類、お腹すいたよ。お弁当食べようか」
 ぐううぅぅっとなった牧野のお腹が、その言葉を後押しして、茹蛸になった顔にまた笑ってしまった。

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楽しみ

類つく大好きなので更新楽しみにしてます!早くもっとラブモード読みたいです!

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