「愛してる、そばにいて」
第4章 凍える牙①

愛してる、そばにいて0293

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 「陽太、起きないだろ?」
 それでも隼斗の声音は低く小さく潜められている。
 いつの間にか、体ごと布団の中へと潜り込んできていた隼斗がつくしに伸し掛かっていた。
 大きな手がつくしのパジャマのズボンの中へと入り込み、スルリと素肌の内股を遡って、ショーツの上から敏感な部分を撫で摩られる。
 ドキドキと動悸打つ自分の心臓の音が妙に耳について、嫌な汗が背筋を伝い落ちた。
 渇いてしまった喉をゴクリと動かし、立ち上ってきそうな震えと悲鳴をなんとか堪える。
 「……ダメ?」
 「う、ううん、大丈夫…いいよ」
 やっとのことで絞り出した声音は小さく密やかで、それでつくしの内心の躊躇と怯え―――嫌悪感を隼斗には隠せたようだ。
 隼斗は精力旺盛というほどではなく、また激務で外泊することも少なくなかったから、こうした要求はそうそう頻繁なことではなかった。
 それでも隼斗は、つくしより4才年上なだけの34才。
 まだまだ男盛りで、そうした欲望が衰えるには早く、それなりの頻度で夫婦生活をつくしと営んでいた。
 しかし、いつの頃からか、その夫との営みがつくしにとって苦痛だった。。
 …どうしてなの?
 彼女だとて一時期はカウンセラーを目指していた時期もあるくらいなのだ。
 自分の過去の出来事からのトラウマや、その結果の心のありように無関心だったわけではない。
 だから、隼斗と結婚する以前にも、もちろん自分の性生活への不安はあったのだ。
 実際に男性への恐怖心や不信感もあったのだからなおさらのこと。
 もしかしたら、自分はこの先、結婚どころかまともな恋愛関係をも築けないのではないか。
 もっと言ってしまえば、‘セックス’をすることができないのではないかと案じていた。
 しかし、そんな危惧とは裏腹に、隼斗との‘初めて’は、意外なほどにあっさりとそれほどの抵抗感もなくこなすことができたのだ。
 だからこそ結婚に踏み切ることもできたのに。
 …大丈夫だと思っていた。だけど。
 クチクチと淫らな水音がつくしの耳について、羞恥に苛まれる。
 横で眠っている陽太に気が付かれるのではないかと、そればかりが気になって、妙に冷めた気持ちになってしまっている自分に気が付き、とてもじゃないが感じるどころではなく、目の前の隼斗に集中することができなかった。
 そして、そんな自分であることを、いつも隼斗に申し訳なく思ってしまう。
 …セックスも愉しめない欠陥品。
 かつて司に罵られた言葉が、胸に蘇り重く伸し掛る。
 だからせめて、あえて小さな喘ぎを零して、感じているフリを装う。
 「ぁっ……っ…ハァ……あん」 
 それでも胸を揉みしだかれて、一通りの前戯を施されているうちに多少なりとも隼斗を受け入れる準備が整って、濡れてきたらしい。
 隼斗の腕がつくしの片足を抱え上げ、彼女の入り口に熱い昂ぶりを押し当てた。
 無言になってしまった隼斗のハァハァという荒い呼吸の音と、最期の断末魔に喘ぐ小動物の喘鳴のような掠れた自分の息遣いだけがつくしの耳につく。
 無防備なソコに感じる凶暴な気配に息を飲み、彼女は必死に体の力を抜く努力をし、なんとか深呼吸を繰り返した。
 「…っ」
 狭く閉ざされた肉壁を軋ませ、引き攣れる痛みと共に熱い楔がぐぐぐっと彼女の中へと侵入してくる。
 眼裏にチカチカと火花が散って、込み上げてきた嘔吐感に、つくしは口元に押し当てた手の甲に歯を立てグッと堪えた。
 「ぅ……っ……ぅ………ぅうっ」
 胎内の奥深く、自分ではない人間の体温が彼女の中一杯に埋め込まれる。
 侵略され、汚辱される感覚に、つくしの体が強張って、ドッと冷たい汗が全身の毛穴という毛穴から噴き出す。
 最奥に自分のものではない息吹が到達した時には、いつの間にか溢れ出した涙で顔と枕がグショグショに濡れていた。
 「…動いていいか?」
 コクコクと頷いて、先を促す。
 どのみちこのままでは終われない。
 始めてしまったからには、隼斗が満足するまではこの苦行は続くのだ。
 ズズッと引き抜かれる感触にぞわっと鳥肌が立つ。
 再び勢いを付けて突き入れられた衝撃に、つくしの目尻からまた涙が溢れ出す。
 「…っ……………、…ぁ………っ」
 ニチッ、ヌチャッという粘性の水音の合間に、感じ入ったような隼斗の声が混じって、つくしにも声を出すよう要求される。
 「ハッ、ハッ…き、気持ち…いいかっ?声、出せよ」
 「…………ぁ…ハァ…ン、ぁっぁっ…ぁあっ…あん…ん」
 …早く、早く。
 つくしの脳裏を駆け巡るのはただその言葉ばかりで、快感など少しも追えなかった。
 それでも望まれるままに、声を出し、白くなるほどに握り締めた手の震えを隠す為に枕を掴んで痛みを逃し、目を瞑って快楽を感じている顔を作る。
 やがて…、
 「ううっ!」
 「ぅぁあっ!」
 獣が低く威嚇するような隼斗のくぐもった声と同時に、腰を強く掴まれ一気に突き入れられて、つくしも背を仰け反らせる。
 「…っつ!!」
 やがて脱力した隼斗が体の上に落ちてきて、つくしは安堵の息を一つ大きく吐き出した。



*****




 酒が入っていたこともあって、高鼾をかいている隼斗の体に掛布団をかける。
 やはりかなり疲れていたようで、欲望を発散させた後は、簡単に後始末をしただけで隼斗はシャワーも浴びずに寝入ってしまった。
 隣に陽太が寝ていることもあって、互いに必要な部分だけを晒しての即物的な営みだ。 隼斗の方はそれほど汗だくというわけでもない。
 一方、つくしの方は体力的なものばかりではなく、精神的なものもあってかなり汗をかいていたし、密着していた下半身がかなりベタついて気持ちが悪い。
 陽太の病気のこともあり、現在は夫婦とはいえ避妊しているから胎内に隼斗の残滓が残っているわけではなかった。
 それなのに、すぐにでも情交の痕跡を洗い流してしまわなければ、つくしには耐え難い。
 「…シャワー浴びてこよ」
 しかし、身体が重くって、下腹部に凝る鈍い痛みが辛すぎて、すぐに立ち上がる気力が沸かなかった。
 夫婦として当たり前のこと、必要な行為だという割り切っているはずなのに、無性に叫びだしたいような虚しさと哀しみが前触れもなく襲ってくることがある。
 たいていはこうして、優しい後戯もなく、隼斗に取り残されてしまった一人っきりの時間。
 …道明寺の時とは違う。
 隼斗との結婚は少なくてもつくしが望んだことで、こうした行為にしてもけっして誰かに無理強いされたものではなかった。
 それなのに、どうしてこんなにも心が冷えて凍えてしまうのだろう。
 真冬でもないのに指先が冷たくなって、ジーンと痺れたように痛い。
 人間としての隼斗が好きだった。
 可愛い陽太の笑顔を守れることが嬉しくて、幸せで…それがすべてだったはずなのに、それなのに心のどこかがひび割れて…ひどく苦しい。
 …誰か。
 …誰か。
 かつて―――司に囚われていた頃と同じ願いを…救いを、誰にともなくいつの間にか自分が求めてしまっていることに、つくしは気が付いていなかった。




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