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愛人~2016年夏

Broken Heart~真情~ 【あきら×つくし】

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※写真:by ulyankina
愛人

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 R18です。
 パスなし、隠しなし(通常版では隠せてますが、テンプレート的には隠せず)ですので、18歳未満の方、苦手な方ご注意をm_ _m
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 「もっと腰を上げて」
 ぬぷりぬぷりと浅く深く…ゆっくりと彼女の胎内を背後から割り拓いて穿っては、入口のギリギリまで引き抜かれた楔が勢いをつけて、一気に最奥まで突き上げる。
 「あっあっあっ………ひっ……はぁ…ぁあ」
 ピッタリとつけられた背中が温かい。
 あきらは、けっして彼女から体を離すような抱き方をしたことがなかった。
 悦びよりも温もりを、欲望よりも愛情を望む彼女の願望をいつも満たして、優しく愛してくれる。
 小さな胸を柔らかく包み込んだ大きな手が、ツンと勃ちあがった胸の頂きをつまみ上げ、キュッと軽く捻った。
 「あ、ひんっ、ひゃあっ」
 突き上げられるたびに、立てた肘が折れそうになってしまう。
 …ああ。
 まるで体全体が、彼を受け入れるためのただの器になりたがっているようだ。
 首筋や背中にキスを落とされる合間に、熱い舌先を当てられ強く吸い上げられては、ツキンとした甘い痛みが走って、声を上げてしまう。
 「あ…ん、ん…ハァ」
 「すごい綺麗だ。白い素肌が、俺に突き上げらるたびに桜色に上気して、俺のつけた痕がまるで、赤い花びらのようだよ」
 「はあ、はあぁんあん…ゃっぅ」
 思えば、これまでも忘我の状態で気がつかなかっただけで、そんなこと…あきらに情事の痕をつけられたこともあったのかもしれないと、ようやくつくしも思い当たった。
 「一つ、二つ。俺が前にわざとつけた痕…お前、知らなかったんだろ?」
 夫婦生活を持っていれば、当然夫も、彼女の浮気に気がついただろう。
 けれど、つくしは夫にそのことを指摘されたことも、咎められたこともなかった。
 当然だ。
 夫と夫婦生活を持ったことなど、新婚の一時期を除いて、まったくなかったのだから。
 浮気―――?
 疑問に思うほどに、夫にとってのつくしは『女』ではなく、『妻』という名の家族向けのお飾りだった。
 ヒクヒクとあきらを包み込んだ部分が、突かれるたびに花開いて、蜜を滲ませ歓喜して彼の激しさと情熱を咥え込む。
 …ああ、あたしは女だ。
 たとえ夫に女として見られていなくても、この目の前の、美しい男性の前ではこの上なく貪欲で、淫蕩な一人のただの女。
 「つくし…愛してるっ」
 「はっ……あっ…ああぁっ!!」
 「つくしっ、つくしっ、つくしっ!!」
 彼女を呼ぶあきらの声に、身体中から悦びが溢れた。




*****



 ほぼ一か月ぶりに顔を合わせる夫は、珍しく困惑を顔に浮かべ、テーブルの上に置いてあった封筒をつくへと差し出した。
 「…これ」
 「調べたんだ」
 たぶん言われなくても予感はあった。
 これまで彼女の恋愛ごとには寛容を通り越して、無関心だった夫がどうして…?という疑問はもちろんあったけれど。
 「この間…前回、お前が東京に出てきた時に会ってた男、あれ美作商事の美作あきらなんだろ?」
 「よく知ってたわね」
 大学病院の医師である夫は、どちらかといえば研究バカの部類に入って、大学病院内の派閥闘争にはそれなりに関心があっても、俗世間一般のことにはかなり疎い。
 「以前…うちの大学の研究室のスポンサーに、美作商事が入っていたことがあって」
 「…ああ、なるほど」
 一度は手渡された封筒を受け取ってしまったものの、その夫の言葉だけでもう中身を見たい気にはなれなかった。
 「別れてくれるな?」
 いきなりの通達。
 「今度こそ、あたしと別れてあの人と?」
 ―――ホッとした。
 無意識に摩った薬指には、あきらからの指輪ではなく、今尚この目の前の夫から贈られた結婚指輪が嵌っていたけれど、羽のように軽くなった心もちは、彼女の正直な心情をあきらかにしていた。
 それなのに、目の前の男は、ぷっと噴き出してそんな彼女の安堵を軽く一蹴してしまう。
 間男と出くわしても多少の動揺を見せる程度だった時と同様、平然として。
 …あれは、あたしの浮気の現場に出くわしたからっていうより、美作さんに驚いたのよね、きっと。
 「まさか、なにを勘違いしてるんだよ。別れてくれというのは、俺とじゃなく、彼とだよ」
 「どうして?どうしてよ」
 …あなたは一度だって、あたしを愛してくれたことなんかないのに、それなのになぜ?
 しかし、彼女に夫を責める資格などあっただろうか。
 かつて、司を愛して彼を忘れられなかった。
 だから…男女の恋愛ではなく、穏やかな日常をくれる夫を選んだというのに。
 夫に恋して結婚したわけではなかったのに、いつの間にか時の流れに司への恋が風化し、夫に愛されないことに苦しむことになった。
 夫を愛せないのに、愛されたいなんて、なんて身勝手な女なのだろう。
 …道明寺が結婚したことが苦しくて、あたしはこの人を利用した。
 そして、それがずっと負い目だったのだ。
 『身勝手なんじゃないだろう?傷ついて弱っていただけだ』
 あきらの声がふいに蘇って、どきりと心臓が早鐘を打つ。
 何をしていても、どんな時でも気がつけば、あきらへと繋がってしまう。
 「あなたには愛してる人がいるんでしょ?あたしと知り合う前から愛してた人」
 わずかに歪んだ夫の顔は、かつてのつくしと同じ顔をしていたかもしれない。
 報われぬ愛に引き歪んだ横顔は孤独で、自分の罪を自覚していながらも、その底なしの沼から一人では抜け出せない。
 つくしでは助け出すことができなかったのだ…彼女もまた、その沼に溺れる弱い女だったから。
 …また光の中を歩きたい。
 一人の男性を真摯に愛して。
 「彼女とは結婚できない。だから、君とも離婚するわけにはいかない」
 「……自分は彼女しか愛せないから、あたしに自由に恋愛を楽しめと言ったくせに、その言葉を反故にするわけ?」
 女としては愛されていない…それでも互いの傷を互いに舐め合うように、そんな穏やかな愛を育んでいければと結婚したし、司に対する熱い想いではなくても、女として愛されていなくても、夫は彼女を大切にしてくれたからそれで満足していたのに。
 彼女を諦められない。
 だから、赦してくれと、免罪符のように、お前は好きにしろと締め出されてしまった。
 だから、ショックだったのだ。
 「美作あきら…だけはだめだ」
 「……………」
 「普通の男じゃない。ああした男と交際をしていれば、いずれは醜聞に巻き込まれることになる」
 医学界は勤務する病院によるが、存外に出世競争の激しい社会だ。
 特に夫の在籍する大学病院は‘白い巨塔’にイメージされるように、『教授』を頂点に派閥が存在していて、常に水面下で『院長職』や『医長職』を巡って熾烈な戦いが繰り広げられている。
 当然醜聞を嫌うのも当然のことで。
 だがしかし、
 「醜聞?上司の教授の奥様と、あなたが長年不倫していることは醜聞じゃないの?」
 「……っ!」



*****



 ただ、幸せになりたかった。
 冷める間もなく消えてしまった熱い恋。
 自分の身の丈にあった平和な家庭。
 それが望みのすべてだったはずなのに。
 …ふふっ、英徳に通ったのが間違いの元だったとかいつまでも言ってたら、ママと同じになっちゃうよね。
 すべて自分で決めたのだ。
 母の意思に従い英徳に進学することも。
 司と付き合って…記憶を失った彼の元から去ることも。
 そして、望まれるままに結婚して…、求愛してくれたあきらと別れ、今こうして、雨の中一人歩いていているのも。
 「あ~あ、今日は月が見えないな」
 …傘くらい慰謝料がわりに持って来れば良かった。
 そんなバカみたいな考えが、思い浮かんでしまって笑える。
 …お互いさまで、慰謝料もないかぁ。
 ほとんど街灯などないド田舎の暗闇に、たまに出くわす街灯の灯りはまるでつくしの新しい希望の道筋に思えるほどに明るかった。
 闇は深かったけれど。
 出くわした外灯に顔を仰向け、つくしは左手を翳した。
 その手にはもう結婚指輪はない。
 そして、当然あきらから貰った指輪も。
 …綺麗だったな。
 あきらが彼女のために選び、贈ってくれた指輪は本当に綺麗だったのだ。
 しっくり指に馴染んで、彼のように繊細で美しかった。
 まるで夢のようで…。
 眠る彼と共に、彼の部屋に置き去りにしてきてしまったけれど。
 …寒いな。
 パアアアアッ。
 背後から迫る車のヘッドライトが、彼女の足元を照らす。
 キキキッ。
 彼女の真横で車が停車した。
 ガチャ。
 派手なスポーツカーのドアが開く。
 「…ねぇ、そこの綺麗なお姉さん?良かったら俺と二人で飲まない?俺、カクテル作るの超上手いんだぜ?」
 「み、まさかさん」
 驚くつくしへと、甘く優しく微笑む顔には自信がある。
 「俺に逢いたくて泣くくらいなら、俺を呼べよ」
 「…あたしがあんたに逢いたがって泣いてるだなんて、相変わらずしょってるんだから」
 「俺の勘違いじゃないだろ?」
 それでもわずかに覗く不安そうな目に堪らなくなって、つくしは…彼女のためだけに広げられた腕へと飛び込んだ。
 強い力で抱きしめられて…、
 「俺が、逢いたかったんだ」
切ない告白に、つくしの涙腺が緩む。
 「逢いたかった」
 「美作さん」
 泣き笑いにふざけていたつくしの顔が、真剣に変わって、あきらの顔を一心に見つめる。
 ぽろりぽろりと溢れる涙をもう我慢しない。
 彼が抱きしめて、逢いたかったと言ってくれたから。
 …あたしも。
 逢いたかった人。
 本当に逢いたかった。
 彼女の心を柔らかく包み込んで、我慢するな、意地を張らなくていいと、心のままに泣かせてくれるただ一人の男性。
 「一人で泣いてるくらいなら、俺を呼んで?お前のためなら、どこにいても、どんな時でも、必ずお前の元へと駆けつける。愛してるからさ…そう、言っただろ?」
 「…うん」



*****



 「あ、そうだ!そう言えば、もう何なのよ、この人ったら。誰がお姉さんよ」
 「あ~、えっと?」
 いまさら過去のオイタの経験を咎められるのかと、あきらの胸がどきりと音を立てる。
 「あたしの方が、あんたより一才年下だっつーのっ!」
 「………そこ、突っ込むとこと違うと思うけど?」
 「だって…あ、雨」
 抱き合ったまま見上げた空は、いつの間にか晴れ間を見せ、月の光がわずかに覗く。
 それは、まるで生まれたての…生まれ変わったばかりの恋人たちを祝福するかのような柔らかな光。
 「雨、あがったな」
 しっかりと手を繋いで、明るい未来へと、二人、今、歩き出した。



~FIN~




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あきら君の優しさが身にしみます~。。。
やっぱり結婚するなら、あきら君かな笑
↑お前何様だw
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