「だから今日も I'm so happy…百回分の花をあなたに」
司②

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~だから今日も I'm so happy~


 視界には、広くておっきな背中。
 上着は脱いでるけど、会社帰りのワイシャツのまま、あたしの足元にしゃがみこんで…あたしのパンツを下ろしてる。
 うひ~。
 「ほれ、左足抜け」
 その逞しい肩に怪我をしていない方の手を置かせてもらって、なんとか一本足でバランスをとる
 ほぼ2週間もこういう状態が続けば、いい加減慣れそうなものだけど、慣れるどころか毎回死ぬほど恥ずかしくて仕方がない。
 …なのに、なんだかんだ言って、こいつが帰ってくるのを待っちゃってるんだよね。
 利き腕を不全骨折(ヒビ)して以来の毎日の日課。
 あたしの足をショーツから抜き去って、一声かけて道明寺が立ち上がる。
 「ほれ、今度は上向け」
 「う、うん」
 先週末から会社にも出勤しだしてるんだから、たぶんやりづらくても、大抵のことは一人でこなせる。
 あたしの性格からしたら、本当はこんなことまでこいつにさせるのは相当抵抗がある。
 …でもねぇ。
 「なんだよ?トイレ?」
 「えっ?ち、違うから」
 まごまごしていたら、半裸のまんまトイレに連れて行かれかねない。
 さすがにトイレの中までは同伴されないけど、こいつったら怪我した当初は、その中まで同伴する気満々で冷や汗をかかされた。
 そ、そりゃあさ、片手でパンツの上げ下ろしをするのって一苦労だよ?
 お風呂にも入れてもらってるんだからって言われるのも、まあそのとおりではあるんだけど、親子や夫婦ならともかく、いくら長年の付き合いだとはいっても、恋人同士で普通はありえない話でしょ?
 そんな流れから、危うくサイドリボンのセクシーパンツを履かせられそうにもなったけど、そういうパンツは脱いだはいいけど自分で結べない→俺が結んでやるとかなんとか。 
 表情は大真面目だったけど、頬なんか染めちゃってね。
 ニヤけてるのは隠しきれてなかった。
 まあ、そこのところは大目に見たけど、さすがに自分で履けないパンツは無理ってことで、セクシーパンツの件は却下したっけ。
 「ふぅん?じゃ、ボタン外すぞ?」
 「よろしくお願いします」
 ボンヤリされるがままに、ブラウスのボタンを外してもらって、気が付けばキャミソールとブラジャーという下着姿で立ちつくしているあたし。
 …これもこれで恥ずかしいんだよね。
 上もそうだけど、下なんてスカート履いて…中はノーパンとか。
 最初の頃、この手順ってやつもイロイロ試行錯誤して、この順番が一番しっくりくるというか、まあ都合がいいということがわかって毎回こういうことに…。
 ズボンよりスカートの方がこういう時は楽だから、最近ではスカートばかりなんだけど、先にスカートを下ろしてパンツを脱がしてもらうと、え~なんていうか、しゃがみこんだこいつに剥き出しの状態を下から覗き込まれるカタチになって耐えられなかった。
 しかも…、
 「キャミもパンツみたいにサイドリボンで落ちるタイプの方が楽だよな…」
 「…サイドリボンって」
 「それ系の下着探せば、けっこうあるんじゃねぇの?」
 「…………」
 マジマジ見られて、そんなことを呟かれても…。
 意外というべきか、そりゃあからかってニヤニヤ笑う時もあるけど、あたしの世話をする時のこいつは至極真面目な態度を崩さないから、一言で拒否ることもできずに返事に困ってしまう。
 こういうシチュで襲いかかってこないこいつもある意味レア?
 しかも…その…なんていうか、ここ2週間、実はシてなかったり。
 たぶん、こいつの方は至って健康体なんだから、そういう欲求も普通にあるんだと思うし、あたしもまあ、積極的にしたいってわけじゃないけど、なんていうか、ここまで甲斐甲斐しく世話をしてもらって、どうしても無理ってわけでもないのにそういう欲求まで我慢させてしまうことに引け目を感じてたりする。
 …そういうことで、不機嫌になったり拗ねたりするような男じゃないだけによけいになんだよね。
 「あのさ」
 「ほら、ここから頭抜け」
 「あ、うん」
 「で、こっちから腕抜いて」
 知恵の輪よろしく、一番の難関のキャミソールを脱がせてもらって、ブラのホックをプチリ。
 思わず咄嗟に両腕を胸に交差させて隠したところで、棚のバスタオルをグルっと体に回してくれて、少しだけ空けた腕と胸の間で巻き込んでくれる。
 ブラやスカートを完全に取り去って、
 「よし、これでいいか?」
 「…うん」
 ただ自分の思うがままに世話を押し付けてくるだけじゃなく、こうしてあたしの羞恥心も慮ってくれるこいつの気持ちが凄く嬉しい。
 今さらって言われるし、あたしもそう思う。
 それでもいくら恋人とはいえ、異性にこういう風に世話をしてもらう恥ずかしさは拭えないし、逆にむしろそうした非日常の行為の中で体を見られるのと、日常生活のあれこれで見られるのとでは全然違った。
 とにかく、あたしには凄くハードルが高いことだったんだよね。
 それなのに、道明寺がそんなあたしの気持ちをわかってくれて気遣ってくれるから…だから、あたしも素直にありがとうって甘えられるし、頼ることができたんだ。
 腰を抱かれてバスルームにエスコートされて、バスチェアに座らされる。
 「寒いか?」
 「ううん。大丈夫」
 「先に、頭洗っちまうぞ」
 「うん」
 すっかりこれも熟練しちゃって、シャツを腕まくりした道明寺が、手際よくあたしの髪を濡らして、シャンプーしてくれる。
 シャアアアッ。
 わしゃわしゃわしゃ。
 「どっか痒いとことかあるか」
 ぷっ、なんかセリフまで美容師さんみたい。
 大きな手の指先で、爪を立てずにマッサージするように、器用にもみ洗いしてくれるのがひどく気持ちがよくって、うっとりしてしまう。
 「大丈夫、すっごく気持ちいい」
 「そっかぁ?」
 「うん、あんたってなにげに器用だよね」
 「当然だろ」
 「…もうっ、少しくらい謙遜しなさいよ」
 「俺がなんでも出来て、上手いのは本当のことだし、それを一々謙遜する自体、逆にイヤミくせぇだろ」
 「うっはっ。ホント、あんたって根っからの俺様なんだから」
 「それも当然」
 悪びれないいつもながらの態度に呆れて、でもやっぱりすぐ笑っちゃって、本音でもあるんだろうけど、これがこいつの軽口だってわかってるから、すぐに楽しくなってまた笑ってしまう。
 「ま、怪我する前も、何回か、シャンプーくらいしてやったことあるじゃん」
 「そういえば…そうだね」
 かなり強引なプッシュに負けてだけど…何度か一緒にお風呂に入ったこともあるから、そこはまあ、そうなんだけどね。
 でも、こうなってしまうと、この先、また一緒にお風呂に入りたいって望まれたら断れないな。
 あたしもさすがに慣れてきたのもあるし、やっぱりここ半月ものこいつのあたしへの献身には目を見張らされたし、感謝している。
 あたしだって、ここまでしてあげることができるだろうか。
 もちろん、道明寺が逆の立場になったら精一杯尽くすし、頼まれなくったって心からそうしたいって望んでいる。
 でも、こういうことって、そうした心意気だけでできることでもないって教えられた気がするんだよね。
 思いやりだけでない、愛情だけでない、そしてその両方でもあるっていうのかな。
 「湯、流すから腕上げてろ」
 「は~い」
 耳にお湯が入らないように、泡を流しながら俯けた頭に慎重にシャワーをあててくれる。
 「……ね、服濡れないの?」
 「ん?」
 「えっとさ、ずっと思ってたんだけど、あんたあたしをお風呂に入れてくれる時って、いつも自分は服を着たままじゃん?」
 「…いまさらかよ」
 はは、まあ、たしかに2週間もこの状態で、いまさら聞くかって感じかもしれないけど、最初の頃はなるべくこいつが帰ってくる前にお風呂入っちゃおうとか思って、メイドさんたちが帰ったすぐ後のタイミングで入ろうと四苦八苦しているうちに帰宅されたりだったから、それでなのかな、とか、下手なことを言って妙な気を起こされても…とか聞くに聞けなかったんだよね。
 「そのさ…いつもあたしをお風呂から出して着替えさせてから、あんたもお風呂に入ってるじゃない?…その、それも大変だからさ、どうせなら…えっと、一緒に…お風呂入っちゃったら?」
 我ながら大胆っていうか、なんだかえ~、誘ってる(お風呂に入ることを…じゃなくってね?)みたいでかなり抵抗があるんだけど、でも、ただでさえ疲れて帰ってきてるのに、二度三度と手間をかけさせてる申し訳なさや、…そういう雰囲気になっちゃっても、まあ、それでもいいかって気持ち。
 泡を流し終えて、あたしの髪を手櫛で梳いてくれていた熱い手が、あたしの背中にあてられて、…髪をかきあげたうなじに、チュッて軽いキスが落ちてくる。
 「………バカ」
 そのまま形のいい額を肩先に押し付けられて、思わず首だけで後ろを振り返った。
 あたしの肩に顔を伏せちゃってるから、道明寺の表情は見えないんだけど…。
 「俺、すげぇ我慢してんのに、お前がそんなこと言うなよな」
 「そんなことって…」
 お風呂に入ろうって誘っただけなんだけど…って言うのは、この場合あまりに白々すぎるかな。 
 「怪我人に無理させるわけにいかねぇだろ。…お前抱いてると理性効かなくなるし、こんなとこでその気になっちまったら、せっかく治ってきてる腕にどう負担かけるかわかんねぇじゃねぇか」
 「……道明寺」
 「てことで、俺に妙な気が起きねぇうちにさっさと風呂でるぞ。背中洗ってやるから前向け」
 「うん」
 あんたのその優しさが、ひどく愛しい。
 あたしの方が、あんたに触れたくって困るだなんて、とてもじゃないけどあんたには言えないけどね。
 「完治したら、覚えてろよ」
 「…………」
 そ、それはまあ、それで、…え~、その時に?



 あんたに愛されて幸せ。
 あんたを愛して、あたしは世界で一番幸せな女になれたの。
 たぶん、きっと…絶対、あんたがいてくれさえすれば、ずっとあたしは幸せ。
 だから、あんたのことも幸せにしてあげたい。
 あたしを愛して、世界で一番幸せな男だと思って欲しいの。



~FIN~



ポピー(赤):感謝
赤いポピー

【つまづいたっていいじゃないか にんげんだもの】
~相田みつを(日本の詩人、書家 / 1924~1991) 参照 名言+Quotes

熊本(大分・宮崎)支援情報まとめ→http://www.aratana.jp/pray_for_kumamoto/




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ここまで甲斐甲斐しくできないでーす…苦笑
なんででしょうね?
司にとってつくしだけが生きている意味だと言い切れるからですかね?
子供には出来る気がするのに←
大人でこんな状態なら、自分でちょっとは頑張って!とか言ってしまいそう笑

でも本当に幸せ者ですね。
自分が幸せだから、相手にも幸せ者であって欲しいって本当に良い相乗効果だと思います。

NoTitle

使用人にやらせる気ゼロというか自ら尽くしたいってところが萌えます。。
全然俺様じゃないところもすごいwですね。怪我治った後の仕返しが怖いですねw

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