「だから今日も I'm so happy…百回分の花をあなたに」
司②

あなたに出逢えて…

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~だから今日も I'm so happy~


 もぐもぐ、ごっくん。
 「あ、あのさぁ」
 「ほれ、今度はこれ食え」
 「え?あ…うん」
 「美味いか?」
 「…うん、すっごく美味しい」
 「そっか、良かったな…じゃあ、次はこれ食え」
 「…………」
 ニコニコと超ご機嫌な道明寺が、あたしの頭をポンポンと撫でて、フォークで刺したお芋の煮っ転がしを口元へと運んでくれる。
 鳥の雛状態っていうの?
 あたしの目の前には優しく微笑む超絶美形。
 その美形が至れり尽くせり…口の中の物がなくなったちょうどいいタイミングで、ご飯やらおかずやら、しまいには湯呑まで差し出してくれる。
 なんていうか、凄くない?
 お茶が熱い時にはふーふーしてくれたりして、
 「おっ」
 「……ん?」
 大きな手があたしの顔の前にまで伸ばされて、なんだなんだと内心ちょっと仰け反った。
 「ぷっ、口の横、ソースついてんぞ」
 小さく笑って、親指で拭って、その指をペロリ。
 「…っ!?」
 ひ~。
 しょうがねぇなって感じで見るその眼差しの激甘具合にも身悶えちゃうけどさ?
 な、なんなの?
 この新婚家庭も真っ青なゲロ甘状態はっ!?



 つい数日前…会社の備品が頭上から落下してきて、利き腕にヒビが入ってしまったあたし。
 他は特に怪我はなかったし、頑張ろうと思えば片手でも一人でなんとかできたと思うんだけど、道明寺がそれにダメ出しを出した。
 一応、お屋敷ではお世話になりたくないあたしの意向は尊重してくれたんだけどね。
 実家に一人で帰るのは却下されたし、かといってこいつを一緒に連れて帰ったりしたら、いまだに『道明寺様!』って平伏でもしかねない両親や進にしたら気が休まらない毎日になっちゃうことだろうし。
 で、妥協した結果、掃除や洗濯、食事の支度なんかの家事全般をお屋敷から派遣してもらったメイドさんにお世話になることに。
 あたしの仕事の方は、当初3日有給をとってお休みをとったけど、4日目に出勤しようとしたら道明寺に烈火のごとく怒られてしまって、…まあ、喧々囂々?
 やりあって、最終的には無理をしないって約束で、明日から出勤することを許してもらった。
 電話で連絡した上司からは、無理をしなくていいって、ありがたくも気遣ってもらっていたから、まあ、そこは助かったけどね。
 それはともかく…この1週間弱、道明寺のあたしへのサポート度が凄いっていうか、尽くし方が半端ない。

あなたに出逢えて…

 思えば、元々そういうとこあったかなぁ。
 超絶俺様男のこいつに、そういう一面があるなんて、幼馴染みのF3だって、きっと知らないことだよね。
 「どうした?飯、おかわりする?」
 「もうさすがに、お腹いっぱいだよ」
 「なんだよ、デザートいらねぇの?」
 「…いる」
 「くっ、まだ食えんじゃん」
 「別腹だも~ん」



*****



 シャコシャコ、シャコ。
 シャコシャコシャコシャコ、シャコ。
 「………」
 「水か?」
 「………ん」
 「ほれ」
 水を汲んだ歯磨きコップを差し出して、代わりにあたしが手に持っていた使用済歯ブラシを受け取ってくれる。
 「ぶくぶくぶく、ぺっ」
 「もう一度、磨くんだろ?」
 渡した歯ブラシを水で濯いで、あたしに返す。
 …まさか、ここまでやってくれるとはねぇ。
 洗面室に二人並んで歯磨き。
 ついマジマジと鏡に映る道明寺に見入ってしまって、そんなあたしの視線に気がついたヤツに、ん?ってされる。
 「どうした?」 
 「…ん~」
 特に何を言いたいってわけでもなかったから、曖昧に返事をする。
 「もう一回、うがいするか?」
 「あ、うん、そうだね」
 「じゃ、歯ブラシ貸せよ」
 言われるままに歯ブラシを渡して、再び渡されたコップの水でブクブクをして吐き出す。
 「…なんていうかさ」
 「ん?お、口周りにまだちょっと泡ついてっぞ。こっち向け」
 「え?…あ、ありがと」
 棚から新しいタオルを出して、口の周りをササッと拭いてくれる。
 そのタオルを洗濯カゴに無造作に投げ入れちゃうのは難だけど、まあ、そこはいつものこと、しょせんはお坊ちゃまだからね。
 ナイスストライクで、籠には入ってるわけだし…。
 「あんたって、けっこう甲斐甲斐しいっていうか、世話焼きだよね」
 世話焼きって言われて自分ではピンと来なかったらしく、
 「そうか?」
って、首を傾げて、自分もブクブク、ペ。
 「…お前にだけだけどな」
 「………」
 わかってることだけど、あらためて甘く微笑まれてそんなことを言われてしまうと、すっごく照れる。
 「明日はメイクもしてやるよ」
 「…え~、できるの?」
 「一応、仕事帰りに屋敷寄って、スタイリストに簡単なレクチャーさせたし」
 …マ、マジ?
 「俺、けっこう絵とか上手いぜ?」
 「いや、そこは全然意外じゃないけど、一緒にされるのもアレなんですけど」
 「一緒一緒。どうせ、お前って元々薄化粧で、たいしたメイクしてねぇじゃん」
 「うーむ。…なんか、ちょっとムカつくのは気のせい?」
 「気のせい、気のせい」
 むぎゅってほっぺを抓まれて、カカカッて笑われる。
 本当に楽しそうにしてくれるから、お世話させている申し訳なさも軽減されてありがたいけど、日頃激務のこいつがここ数日してくれた世話は、道明寺にとって凄い負担だったんじゃないだろうか。
 …今もお屋敷に寄って、とか言ってたしね。
 定時とまでは言わないまでも、つい先々週まで真夜中帰宅も普通だったのに、どういう魔法を使ったのか、あたしが怪我をしてからはほとんど残業もしていないんじゃないのかな?
 「大丈夫なの?」
 「ん?」
 「…仕事」
 「なんだよ、よけいな心配すんな。お前は自分のことだけ心配してろ」
 「だってさ」
 溜息一つ。
 でも、あたしの心配性のところはわかってるでしょ?
 「運良く、ちょうど一件、大型の仕事が終わったところだったんだよ。すげぇタイミングだったよな」
 「そうなの?」
 「ああ。もちろん、お前のためなら仕事の一つや二つブッチすることはやぶさかじゃねぇが」 
 「ダメに決まってんでしょ」
 冗談でもそんなこと言って欲しくない。
 「冗談じゃねぇけど、お前がそう言うのわかってるし…。とりあえず、ここんとこ早帰りしてたから、さすがに今週の土日は出勤だけどな」
 …やっぱり。
 「そっか。ごめんね」
 「いいって言ってんだろ?お前、一々気にしすぎ。それよりお前、本当に明日から仕事行くつもり?明後日はもう土曜日だろうよ」
 「まあ」
 本当は来週月曜日からでもいいとは言われてるし、あたしも迷った。
 でも、片手が使えないだけで、やれることがないわけじゃないし、怪我した手さえ使わなきゃ絶対安静ってわけでもないのに、仕事を休み続けるのは心苦しかったから。
 「お前が気兼ねすんなら、会社ごと吸収してやっか?」
 とんでもないことを言い出す脇腹を、怪我をしてない方の拳で軽く小突いて睨みつける。
 「よけいなことしないでよね」
 「させたくないなら、無理すんなって言ってんの」
 「…わかってるよ」
 これ以上、こいつにだって心配や迷惑をかけるわけにはいかないって、あたしにだってわかってる。
 「ま、俺は楽しいけどな」
 「え?」 
 苦笑していた顔が、ちょっとだけ悪戯っぽい顔に変わった。
 「日頃、俺に頼らねぇ可愛げのないお前が、俺にされるまま、世話されてんのって、すげぇ萌える」
 思わず目をパチクリ。
 は?って感じだけど、その顔がまるで悪ガキそのまんまで、でも楽しいって言ってくれるのがあたしのためだとわかってるから。
 「もう、何言っちゃってんのよ」
 「貸しだからな。いつか逆の立場になった時は、お前、ぞんぶんに俺の世話を焼けよな」
 甘く優しく笑って、あたしの肩を抱いた道明寺が、頬へとチュッてキスをくれる。
 …もちろん、いつかそんな日が来た時には、思う存分?お世話してあげるわよ。
 来ない方がいいに決まってるけど、でも、いざという時には絶対だ。
 頼り頼られて、互いに想い合って…そうして助け合って生きられる。 
 あんたに出逢えて本当に良かった。
 「よし、じゃ、そろそろ風呂はいっか。パンツ脱がしてやっから、片足あげろよ。それともスカート先に下ろすか?」
 「…………」



~FIN~



バラ(白):深い尊敬
白バラ

【たまには休むのもひとつの仕事じゃない?】
~トーベ・ヤンソン(フィンランドの画家、小説家、児童文学作家 / 1914~2001) 参照 名言+Quotes

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~ Comment ~

メイクはマジ?!ですが、絵と一緒にしてるのが、さすが男性?笑
支え支えられ、で世の中できてるんですもんねー。
坊っちゃん見習ってもっと優しくせねば?!

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