「だから今日も I'm so happy…百回分の花をあなたに」

ハートKiss

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~だから今日も I'm so happy~


 ♪♪♪♪~、
 「はい、俺」
 類が脱衣室から出たとたんに鳴り響いた携帯電話の着信音。
 思わず通話する彼の話し声に耳をそばだてる。
 「ん~、…来週かぁ。今度の出張はけっこう駆け足だから、ちょっと寄り道とかは難しいかも。しかも、今時分って一番、パリのあたりは混雑するじゃない?どうしてもって言うんなら仕方ないけど、人ごみは勘弁かな」
 携帯片手に歩み寄ってきた類が、あたしの座っているソファの隣に腰を下ろしてくる。
 ちょうど良いタイミングで、さっきまで賑やかな音声を響かせていたバラエティ番組が終わったところだったけど、類の電話を慮ってテレビの音量を下げた。
 『……っ、?……のよ』
 …女の人の声?
 ちょうど類が座ってかがみ込んだ拍子に、類が持っていた携帯があたしの耳元に接近して、電話の向こうの相手の声が漏れ聞こえた。
 …これって、類のプライベート携帯だよね?
 仕事用の方は老若男女問わず、たぶん本人にも把握しきれないほどの人がかけてくるんだろうけど、こっちの電話の方は違う。
 本人のスペックとは裏腹に、めちゃめちゃ交友範囲の狭い人だから、たぶんこの電話の番号を知っている人なんて、F4やあたしを含んでも両手の指くらいの人数に届くかどうかなんじゃないかな…。
 たしかこの前、かなり長い付き合いになる滋さんでさえ、類から個人ナンバーを教えてもらったのってつい最近とか言ってて、それも自分の都合でしか通話に応じないって文句言ってた。
 まあ、それは道明寺も同じらしくて、とくに気を悪くしてるわけではないみたいだけど。
 そんな感じで類のプライベート携帯に直接かけてくる人って、滅多にいないし、こうして気負いなく自然体で会話しているところをほとんど見たことがなかった。
 …しかも女の人だし。
 こだわるわけじゃない。
 でも…。
 「……ん、じゃ、そういうことで。どうせ、来月に帰国する予定なんでしょ?だったら、俺の顔を見るのなんて、その時で十分じゃない。静の近況なんて、わざわざ聞かなくたって、あきらや総二郎からよく聞いてるし…」
 ズキッ。
 静さんの名前に、胸がわずかに騒ぎ出す。
 嫉妬とか…静さんの名前が類の口から出るたびに、じんわりと滲み出るモヤモヤっとしたイヤな自分の感情が何かなんて、あたしも子供じゃないんだからだいぶ以前に気がついている。
 …静さんのことは尊敬しているし、あたしも大好きだ。
 あたしなんかがおこがましい話だけど、理想の人だって憧れもいるのに、どうしてなのかな。
 どうしても、静さんが類の初恋の人で、ずっと好きだった人だということが忘れられない、こだわらずにいられない。
 今はただの幼馴染みで、類にとってはお姉さんみたいな人だって納得できているのに、どうしてもあの人のことをそんなふうに気にせずにはいらなれない自分が凄くイヤだった。
 …あたしってこんなに嫉妬深い女だったんだって、そんな気持ちになるたびに泣きたい気持ちになってしまう。
 もしこんなドロドロとしていて、醜い感情を類に悟られてしまったらどう思われてしまうんだろうとか、そんなことが心配で恥ずかしくて…悲しくて。
 「ふぅ~、喉渇いた」
 いつの間に通話を終えていてのか、大きく息を吐いて、類がソファの背もたれに寄りかかる。
 ソファがわずかに傾いて、類の方へと傾いだあたしの素肌が類の体に触れた。
 いつもはどこか体温がないようかのようにひんやりとした素肌が、シャワーに温められて熱く火照っている気がする。
 「それ、もらっていい?」
 「え?…あ、うん」
 ぼんやりしてるうちに、コーヒーテーブルの上のあたしが飲んでいたアイスティのグラスを、類に横取りされてしまった。
 …あ、ストロー。
 間接キス…なんていまさら、そんなことを気にするような純情な付き合いをしてるわけじゃなのに。
 不思議に手を繋いだり…キスをしたり、そんなことよりもずっと気恥ずかしい気がするのはなぜなんだろう。
 …やっぱり、あたしのだけ、だからかな。
 別に類は美作さんや道明寺みたいに潔癖症ってわけじゃない。
 あの二人にしてもまあ、偏ってる潔癖だけど。
 でも、類が同じお皿やコップとか、ストローを使う相手って、あたしだけなんだってある時気がついた時から、それが妙に嬉しくて、特別なんだと言われてるみたいで…ドキドキするようになってしまった。
 あたしに隠し事をしたりウソをついたりするようなことをする人じゃないけど、鈍感なあたしにはまだまだ類はわかりづらくて…時々不安になる時もあったから、よけいに嬉しかったのかもしれない。
 静さんみたいに完璧な人が好きだった類が、どうしてあたしみたいに欠点だらけでなんの取り柄もない普通の女なんかを好きになってくれたんだろう、とか、卑屈になるつもりはないのに思ってしまうことがいまだによくあるから。
 「…ん?どうしたの?」
 「え?」
 アイスティを飲む類を、見るともなくいつまでもガン見してたから、不審に思われてしまったらしく、類が不思議そうに小首を傾げている。
 「あ~」
 ど、どうしよう。
 特になにを考えていたわけじゃない…少なくても、具体的には。
 「えっとぉ、ああ、そうだ。汗、落ちてきたよ」
 水滴かな?
 ドライヤーをしていない濡れ髪から滴る水滴が、こめかみを流れて頬を伝い落ちるのを目で追って、なんだか顔が熱くなってしまう。
 …なんていうか、水も滴る色男っていうの?
 もともと人一倍綺麗な作りをした美形だから、なにげない日常でもこうして見惚れてしまうことってよくあるんだけど、なんだか水に濡れた類は妙な色気があって、ジッと見ていると落ち着かない気分になってくる。
 ひ~って感じ?
 ん、ってあたしの眼前に顔を差し出されて、???。
 「…拭いて?」
 「え~」
 まったく、こういうところ甘ったれの猫みたいっていうか、それに唯々諾々と従うあたしも我ながらなんだかなぁって、感じだけどさ。
 照れ隠しにサササッと、類の首にかけられていたタオルで顔周りを拭いてあげる。
 ついでだからと、タオルを首から抜き取って、しっとりとした茶色の猫っけも拭いてゆく。
 「ドライヤーもして?」
 「…甘えんな」 
 「え~、いいじゃん。あとで牧野のもしてあげるからさ」
 「いや、あたしはけっこうです」
 たまにやってくれるけど、いまだに慣れないよ、あれは。
 もう何年も付き合ってるのに、あのベタ甘?な雰囲気が気恥ずかしくって、落ち着けないあたしって変なのかな。
 …イヤなわけじゃないんだけどね。
 ひとしきり拭ってあげて、さて、とソファを立ち上がる。
 類もお風呂から出てきちゃったし、あたしもさっさとお風呂に入っちゃおうかなって。
 でも、つい類の携帯に視線が流れてしまったのは無意識だった。
 彼にどうせ何かを聞く勇気なんてあたしにはないんだから、だったらいっそ潔く思い切ってしまえばいいのに…。
 それができない中途半端な自分がイヤで情けない。
 しかも、携帯に流した視線に気がつかれるとか…最悪。
 「…電話」
 ギクッ。
 「さあ~、あたしもお風呂入っちゃうね」 
 「気になる?」
 小さく笑んだ類の顔が、あたしのそんな卑小な屈託なんて全部見通してる。
 呆れてられてるみたいで居た堪れない。
 「知りたいなら聞いてくれればいいし、気になるなら気になるって言ってくれればいいのに」
 「…言えないよ」
 どうして、とは聞かれない。
 あたしのこんな優柔不断でウジウジした性格なんて、とっくに類にも知られているから。
 ハァ~っと類がため息をついて、手の中の携帯を操作して、あたしへと差し出してくる。
 「…?」
 「見ていいよ」
 「えっ」
 「俺、牧野に見せられないものなんてなにもないし、やましい事ないから全然平気」
 まだ逡巡して受け取らないでいると、ほら、って手首を引っ張られて、ソファに座り直させられて、携帯を手の中へと押し付けられた。
 …見て、って言われても。
 「それに、これでフェアだと思うしね」
 「は?」
 「ううん、こっちのこと。ほら、ここ操作して。牧野のヤツと同タイプだから、簡単でしょ?」
 「…まあ」
 別に操作法がわからなくて躊躇してるわけじゃない。
 戸惑いつつも、見たい誘惑に勝てずに促されるままに携帯を操作して、着信履歴を表示した。
 「え…」

 牧野。
 総二郎。
 あきら。
 あきら。
 あきら。
 あきら。
 司。
 あきら。

 …美作さんからの着信、すごいわ。
 どうみても恋人のあたしより多いとか、ある意味凄いというか、本当にマメな人だわ。
 とはいえ、たぶん美作さんの着信が異常に多いっていうより、類に電話してくる人が少ないだけなんだよね。
 仕事してる類の邪魔になるのはイヤだし、どうせ一緒に住んでるんだからと、出張でもなければあたしからの連絡ほほメール。
 だから出張でもなければ、あたしから類に電話することはほとんどないし、美作さんからの着信が多いとはいっても、毎日あるわけじゃなかった。
 そして…最新の、ついさっきの履歴。

 おふくろ。

 「え?」
 …お、お義母さん?
 「…静からじゃないよ」 
 「ええっ!」
 いや、カンのいい類にわかられていないわけがないけど、ズバリあたしの屈託を良いあてられるとそれはそれで…辛い。
 「そりゃ、まったく連絡しあってないとかは言わないけどさ。牧野が思うほど静と連絡取り合ったり、会ったりなんかしてないし、お前に内緒で会ったりしないから」
 「うん、わかってるよ」
 わかってるつもり…なんだよね。
 「ちょっと貸して?」
 「え、あ、うん。どうぞ」
 っていうか、類の携帯だし。
 類が手渡した携帯をパパパって何事か操作して、今度はあたしに手を貸せと手を差し出される。

ハートKiss

 「ここのボタンに触って?」
 「…うん」
 なんなんだ。
 「これでOK。これで俺の他に、牧野も自由に俺のスマホ使えるから」
 「ええっ?」
 「これで少しは安心でしょ?」



~FIN~



カーネーション(赤):母への愛
赤カーネーション

【とにかく、考えてみることである。工夫してみることである。そして、やってみることである。失敗すればやり直せばいい。)
~松下幸之助(日本の実業家、発明家、パナソニック創業者 / 1894~1989) 参照 名言+Quotes

熊本(大分・宮崎)支援情報まとめ→http://www.aratana.jp/pray_for_kumamoto/




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携帯は触らぬ神に祟りなしですよね?笑
いや、ラブラブな二人には関係ない?
信用信頼してるからこそ見る必要ないんですが、いつでも見ていいよと直に言われるのは、また別として嬉しいですよね♪
管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

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