「だから今日も I'm so happy…百回分の花をあなたに」

夏は金鳥マットです?

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~だから今日も I'm so happy~


 「ふわあわぁ」
 家に帰ると、とたんにあくびが出てしょうがない。
 まあ、俺の場合、フツーに会社でも常に眠気との戦いなんだけどさ。
 玄関に靴はあったのに、珍しく牧野が迎えにでてきてくれなかったから、あれ?って思った。
 でも、うっかり閉め忘れたのか、少しだけ開いている脱衣所のドアからもれる電気の明かりと微かに聞こえる水音で、どうやら牧野はシャワーを浴びているらしいとすぐにわかった。
 パチッとスイッチに触れて、居間の電気をつける。
 「ただいま」
 誰もいなくても、それでもこの一言を口にするのが今の俺の毎日の日課。
 実家にいる頃は、誰もいなくても常に煌々と電気がついていた部屋の電気を一々つけたり消したりするのも、彼女と一緒にこのマンションに住むようになってからできた習慣の一つだよね、そういえば。
 ブーブー。
 まるで俺が帰ってくるのを測っていたかのようなタイミング。
 上着をソファに放り投げて、ネクタイを緩めながらなんとはなしに、コーヒーテーブルの上に放置されていた牧野の携帯電話を覗き込む。
 ―――中原君。
 「…………」
 携帯の着信は5回ほど呼び出して、切れた。
 携帯を手に取り、ソファに座ってなんとはなしに弄ぶ。
 …中原、ね。
 たしか、牧野のとっているゼミの後輩だったっけか。
 俺が大学を卒業するのと入れ替わりで入学してきたヤツだから、牧野より3才下?
 一浪してるとか、牧野が言ってたかもしれないから、2才下くらいだったかも。
 他人のことを覚えているのなんて苦手な俺が、なんとはなしに記憶に残ってるくらいだから、牧野の話の中にたびたび出てくるこの名前がそれなりに気になっていたんだとは思う。
 …単なる友達でしょ。
 これが他人のことだったら、俺だってそう言うし、たかが男友達のことを気にするなんて嫉妬深いにもほどがあるって呆れるのに…。
 ブーブー、シュッ。
 『あ、牧野先輩?』
 そんなつもりじゃなかったのに、ついスライドしてしまった受信ボタン。
 …ま、いっか。
 「…………」
 『先輩?俺、中原だけど』
 どうしようかなぁ、とか思ってつい無言でいたから、相手が怪訝そうに問い返してくる。
 一応、背後―――脱衣室の方を伺ってしまうのは、まあ当然のこと。
 …我ながら、意外すぎる行動だよね。
 けっこう冷静に考えたら情けない行動だけど。
 頭の隅ではそんなことを、自分で自分にそう突っ込で…。
 『えっとぉ?もしかして、牧野先輩の携帯じゃないのかな…』
 腹を決める。
 「悪い。牧野の携帯であってるけど、牧野じゃないです。えっと、俺は花沢…」
 『えっ!花沢って花沢類っ!?』
 名乗り切る前に、裏返ったような妙に甲高い声で俺のフルネームを叫ばれた。

 確か直接顔を合わせたことはなかったはずだけど、相手も俺のことを知っていたらしい。
 『あ!す、すみません、いきなり呼び捨てにして…えっと、花沢類さんですよね?そのぉ、F4の…』
 あ、そっちで知ってるのか。 
 「そう牧野の彼氏」
 『………うわぁ、すげぇ』
 なにが凄いんだか、『うわぁ、すげぇ』を繰り返して、『本当に…牧野先輩って、花沢さんと付き合ってたんだ…』とかなんとか。
 それから先に進まない相手の感動?だか驚愕がひとしきり収まるのを無言で待つ。
 …っていうか、あんまりのんびりもしてられないか。
 ツラの皮の厚い自覚のある俺も、さすがに本人に無断で、彼女の携帯に出ちゃってるとかカッコ悪くて牧野に知られたくない。
 いくら、前々から気になっていた男友達が相手だったとしても…。
 『本当に、花沢さんが牧野先輩の彼氏だったんだぁ』
 しみじみとしたような呟きを耳にして、俺も話を切り出した。
 「うん、そ。で?今、牧野、シャワー中なんだけど?」
 牽制しすぎ?
 こっちの意気込みとは裏腹に、『中原君』の方はとくにこだわりもないのか、あっさりとした頷いた。

 『ああ、そうだったんですか。すみません。えっと、俺、牧野先輩のゼミの後輩で中原って言います。その、メールでも良かったんですけど…』
 中原君の用件は、どうやら牧野が一昨年とっていた講義のノートを借り受けたいということだったらしい。
 近々必要になるけど、それまで会う機会が明日しかないし、しっかりしているようでうっかりしている牧野だったから、メールやLINEで頼んで忘れられたくないからという念押しの電話。
 「うん、わかった。牧野に伝えて置くよ」
 『お願いします』
 とりあえず『中原君』の用件は一件落着。
 じゃ、俺のターン?
 『えっと、じゃあ、俺これで…』
 通話を切ろうと締めの挨拶に入りだした相手を引き止め、呼び止める。
 「中原君?」
 『え?あ、はい』
 …こういうのって、俺のキャラじゃないんだけど。
 内心苦笑しつつ、
 「あんたって、俺から牧野を寝とりたいの?」
 『――ッ!?』
 「……………」
 『えええええっ!!!!』
 …耳から携帯離しておいて良かった。
 大絶叫。
 『ち、ちちちちちち、違います!!ま、ま、ま、ま、牧野先輩とは、友達!ただの友達っす!ただの友達、友達ぃっ!!』
 凄いテンパりようだ。
 …なんかもうこれだけで十分な感じ?
 たとえ誤魔化してるだけで、本音は違ったとしても俺の敵じゃないな。
 「そ、ならいいんだけど。もし俺の彼女にちょっかいかける気なら、俺もそれ相応に挨拶にいかないとダメかと思ってたからさ」
 『…………』 
 「これからも仲良くしてあげて?牧野も中原君のこと弟みたいに可愛がってるいたいだしね?」

夏は金鳥マットです?

 『………はい』
 なんだかトーンが1段階下がったような気がするのは、まあたぶん気のせいじゃないかな。
 ガチャ、ガタ、ガツッ。
 『………~~っ!』
 脱衣室の方から物音。
 「じゃ、ノートのこと伝えておくから」
 返事を待たずに通話を切って、携帯電話をコーヒーテーブルに戻したそのタイミングで、牧野が脱衣室から出てきた。
 「あれぇ?類、帰ってたんだぁ」
 「ん、ただいま」
 「おかえりぃ」
 バスタオルで髪を拭きながら、バスローブ姿の牧野が居間へと入ってくる。
 「あれ?」
 ニコニコ笑っている牧野の視線が、コーヒーテーブルの上の携帯電話に流れる。
 「あ…、携帯…」
 手を伸ばして歩み寄ってきた牧野の細い手首をとらえて、俺の膝の上へと引き倒す。
 「わっ」
 「さっきどっかぶつけなかった?」
 「え~、ははは」
 俺に聞かれて、牧野の手が脛のあたりへ。
 「足?」
 「うん」
 「どれどれ」
 「大丈夫だよ…って、うぎゃっ、る、類っ!」 
 悲鳴をあげて抵抗する手足を抑えて、白い素足に手を滑らせた。



*****



 「い、いきなりなんなのよぉっ!?」
 …虫の駆除終了?
 予防措置かもしれないけど。
 とりあえず、あとは虫害の点検かな。



~FIN~



ダリア(赤):栄華、華麗
赤いダリア

【今はないものについて考えるときではない。今あるもので、何ができるかを考えるときである】
~ヘミングウェイ(米国の小説家、ノーベル文学賞受賞者 / 1899~1961) 参照 名言+Quotes

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私的には携帯に出るより、直接会いに行って見せつけそう…ですかね?笑
一部で黄門様の印籠に例えられてます笑
この美貌が目に入らぬか~
このステータスが目に入らぬか~
といった感じです笑
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