「だから今日も I'm so happy…百回分の花をあなたに」
司②

Peace of mind

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~だから今日も I'm so happy~


 あ…また。
 気が付くとくっつかれてる。
 もちろん、それがイヤなわけじゃない。
 …人前でなければ、っていう条件つきではあるけどね。
 元々情熱的っていうか、愛情表現過多なくらいな男ではあったけどさ。
 え~そのぉ、一緒の夜を過ごすようになって?
 よけいに感じるようになったのが、道明寺って基本、凄い寂しがり屋だってことなんだよね。



*****



 プーッ、プ―ッ。
 背後からのクラクションに振り返れば、道路に停車しているド派手な左ハンドル車。
 慌てて周囲の目を気にしつつ、ウィンドゥに近づくと、即座に下がってサングラスをかけた超絶美形が顔を覗かせる。
 「ちょっと、なんでこんなところにいるのよ」
 目立つから会社には来ないでって言ってあったのに…って、文句を言おうとしたら、眼前に見慣れた携帯電話を突きつけられた。
 「あや」
 「連絡しようにも、連絡とれねぇし?…それとも会社に直接電話した方が良かったか?」
 「い、いや、それは」
 …そういえば今日の朝は急いでいたから、携帯をうっかりマンションに置いて来てしまってたんだった。
 道明寺の意地悪そうな顔に、愛想笑い。
 これは分が悪い。
 下手なことを言うと、次回から平気で会社に電話してきたり、社内に押しかけたりと、今まではかろうじて押しとどめていたことさえご御破算にされてしまいそうだ。
 差し出した手の中に、携帯を落とされる。
 「ふん。どうせ、お前のことだから、充電し忘れたか、家に携帯ごと忘れてんだろってマンションに戻ってみれば、案の定だからな」
 「……はは、面目ない」
 読まれてる。 
 でも、特にそれで怒ってるわけでもないらしく、離れろと合図されてドアから一歩下がると、わざわざ道明寺が降りてきて、肩を抱かれて助手席へとエスコートされる。
 車体が低くて乗りづらいスポーツカーも、こんなふうに丁寧にサポートしてもらえば簡単に乗れるもんなんだよね。
 あたしを座らせて、道明寺も運転席へ。
 「ん?どうした?早くシートベルトしろよ」
 「あ~、なんか咬んじゃってるみたいでさ」
 「しょうがねぇな」
 上手く引き伸ばせず四苦八苦しているのを見かねて、伸び上がった道明寺がシートベルトを締めるのまで手を貸してくれる。
 覆い被さるようにして目の前にきた道明寺の引き締まった体から、ふんわりと香る甘いコロンとタバコの入り混じった匂いになんだか頭がクラクラする気がした。
 …ひ~。
 胸はバクバク、ドキドキ、顔は紅潮。
 こいつが日本に戻ってきた当初ならともかく、ウブとは言えない関係になって、同棲までしてるっていうのに、なぜかいまだにこういうのに慣れないんだよね。
 …あたし、おかしいのかな。
 そんなあたしに気がついた道明寺が、ベルトを留め終わって、ん?と見上げてくる。
 切れ長の三白眼の破壊力が半端ない威力だよぉ。
 「…え~、あ、ありがと」
 「おう」
 優しく微笑んでくれるその顔に見惚れてしまう。
 反則でしょ、その顔は。
 大人になった外でのこいつは、いつも能面仕様でほとんど表情なんかないらしい。
 だというのに、あたしだけには見せてくれるたくさんの顔が凄く嬉しくて…愛おしい。
 「今日、けっこう遅かったな。仕事忙しかったのか?」
 「そういうわけでもないんだけど、ちょっと帰り際に飛び込み入っちゃってさ。って、あんた、もしかしてけっこう待ってたの?」
 「ん~、まあ、一度マンションに寄ったからな。どうせ、妙に生真面目なお前のことだから、定時ピッタリとかには出てこないと思ったし」
 「…はは、残業はなるべくしないようにはしてるんだけどね」
 必要ない残業は会社の為にならない。
 今時の企業の常識。
 あれやこれやと、いつもどおり思いつくままにたわいない話をして、
 「は?またかよ。お前、ただでさえ迂闊な女だから、甘く見られてんじゃねぇの?」
 「なによ、それ!失礼なこと言わないでよね。社会に出たら、ある程度は妥協が必要なのっ。あんたみたいな俺様なワガママを通すなんて、普通、誰でもできることじゃないし、赦されないでしょ!!」
 たまに口喧嘩して、やりあって…でも、その間もずっとあたしの手は道明寺に握られてるんだよね。

peace of mind

 「…ねぇ、運転中に手繋ぎとかして、危なくないの?」
 「別にお前が握って離さねぇとか言うならともかく、緊急時には対応できるから問題ねぇよ」
 「うーん」
 まあ、たしかに、昔、危うく対向車線側に飛び出した時も、衝突の危機を回避するくらいのドライビングテクニックを見せてくれた覚えがあるし、めったに自分で運転しないわりに、こいつの運転は丁寧でスムーズだ。
 「飯、どうする?外食するか?」
 「え~、いいよぉ。まだ、そんなに時間遅くないし、家で食べよ?」
 「お前、面倒臭くねぇの?」
 気遣ってくれる気持ちが嬉しい。
 …でも、せっかく早く帰れた時くらい、こいつをゆっくりさせてあげたい。
 そうでなくても、あたしの会社の前で待たせて時間を無駄にさせてしまったしね。
 「無駄になんかしてねぇよ」
 「…へ?」
 どうやら、また口から独り言が溢れていたらしい。
 「お前を待ってる間、電話で指示出したり、スマホで資料見てたりしてたしな」
 「そっかぁ」
 なにげに真面目だもんね、この男は。
 「…相変わらず、あんたの仕事って大変だよね」
 「うん?なんだよ」
 「だってさ。連日連夜残業やら休日出勤してロクに体を休める暇もないのに、会社から帰宅しても仕事持ち帰って、わずかな時間も惜しんでってやつじゃない?」
 そんなことをあたしに言われても困るだけだとはわかってるし、あたしが苦々しく思ってもしかたないことだとわかってるんだけどさ。
 でも、どうしても遣る瀬無い気持ちになってしまう。
 道明寺だって、まだ20代の青年で、アフターファイブを楽しんだり青春を謳歌したい盛りだろうに、って。
 チラッとあたしへと視線を流した道明寺がふっと笑って、繋いでいた手を離してあたしの頭をポンポンって小さく撫でてくれる。
 「バーカ」
 「……バカはないでしょ」
 「俺がなんで、寸暇も惜しんで仕事してると思ってんの?」
 「忙しいから?」
 「だから、バカだって言ってんだよ」
 青から赤に変わった交差点の手前で車を停車して、再び戻ってきた大きな手があたしの手をギュッて握り締めた。
 「少しでもお前と過ごす時間が欲しいから、頑張ってるに決まってんだろ」
 「…え」
 「お前といる時には、お前のことだけ考えていたいからな」



*****



 べったりくっついて、一緒にキッチンに立って、覗き込んでくる道明寺の口におかずを放り込んで、笑い合って。
 ご飯を食べたら、少しだけテレビを見たり、ただたわいない話をしたり…もちろんそんな時もぴったりとくっついている。
 親や弟とでさえ、こんなにベタベタくっついていたことがなくって、一緒に暮らす前はここまで張り付かれたら…実は鬱陶しく思ったりすんじゃないかとか、そんなことを心配してたけど、触れる温もりが気持ちよくて、大きな胸にもたれて座っているとまるで世界中のすべてから守られてるようで安心する。
 「…一緒、風呂入るか」
 「やだよ」
 「いいじゃん」
 「いいことあるか」
 いいだろ、イヤ、を繰り返して、結局ブーたれる道明寺を追い立てて、先にお風呂に入らせた。
 その間にキッチンに立って、洗い物をして、シャワーを浴びて寝室へと入る。
 「ありゃ」
 …待ちくたびれちゃったのか。
 子供みたいに無邪気な顔をした道明寺が、ベッドの掛布の上に転がって眠っている。
 「もう、ちゃんとお布団入れっつーの」
 「…ん、うるせぇな」
 ブツブツ言ってるデカイ体を転がして、なんとか布団の中へと放り込んだ。
 「はぁ。…疲れた」
 せっかくシャワー浴びたのに一汗かいちゃったじゃないの。
 まあ、それでも本人の協力なくして、さすがにこいつを動かすことは無理だったけどね。
 スルリとベッドの中、道明寺の隣へと滑り込む。
 すかさず長い手足が伸びてきて、抱き込んでくる胸の中へと潜り込んだ。
 …こいつって、どんなに寝込んでいても、必ずくっついてくるんだよね。
 クスリ。
 「…おやすみ」
 チュッて形のいい唇に軽くキスを落とすと、スースー寝息を立てている道明寺の唇が、ほんの少し綻んだ気がした。



~FIN~



サギソウ:夢でもあなたを想う
サギソウ

【大丈夫、大丈夫、いつかはここを抜ける日がやってくる。】
~よしもとばなな(日本の女性作家 / 1964~) 参照 名言+Quotes

熊本(大分・宮崎)支援情報まとめ→http://www.aratana.jp/pray_for_kumamoto/




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~ Comment ~

甘あまな同棲生活いいですね♪
色んな意味でゆっくり二人で眠れるなんて、レアかな?笑

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