「だから今日も I'm so happy…百回分の花をあなたに」
司①

Lovin' Life

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~だから今日も I'm so happy~


 息を吸って~、吐いて~、深呼吸。
 高校時代も何度となく通ったこの道明寺邸の東の角部屋。
 元々道明寺は、あっちこちその日の気分によって、寝る部屋を変えていたらしいけど、あたしとの付き合いをお母さんに反対されていた頃、夜抜け出すのに便利だと使っていたこの部屋がいつのまにか、あいつの私室になっていた。
 4年間の遠距離恋愛を終えて…戻ってきたあいつが選んだのは、結局またこの部屋。
 …懐かしいっていうより、今のあたしにはすっごく気恥ずかしい。
 というのも、つ、ついに、この間、え~、そ、その、あいつとこの部屋で結ばれちゃったってやつだからなんだけど。
 手を伸ばしては、引っ込めて、引っ込めてはまた伸ばして。
 あたしったら、この動作をいったい何度繰り返せば気が済むのよ。
 幸いなことに、勝手知ったる他人(恋人?)の家だということで、そこかしこで職務を遂行している使用人さんの案内もなくここに来てるから、この妙な行動を目撃されてはいないけど、いっそ誰かに同行してもらった方が良かったのかも?
 ええ~い、女は度胸!
 と、いうより、このままじゃあ、せっかくの休日が、彼氏と過ごす前に終わっちゃう。
 ま、痺れを切らした道明寺から、催促の電話が先に来るだろうけどね。
 よしっ!
 気合一発、握った拳をドアに打ち付けた。
 ドンドンッ!!
 うひっ。
 意気込みすぎてうっかり力を込めすぎて、まるで殴り込みかっつうくらいにドアを叩いてしまった。
 『…入れ』
 おそるおそるドアを開けて、部屋の中を覗き込めば、居間のソファに座って、顔も上げずに真剣な目でパソコンに向かい合ってる道明寺の姿が飛び込んできた。
 …ありゃ、もしかしなくても仕事中?
 一応は書斎とか執務室でやってるわけじゃないから、本格的に仕事してるわけじゃないとは思うけど、い、いいのかなぁ?
 ついどうしていいのか困って、半開きにしたドアから顔を出したまま立ち尽くした。
 カタカタカタカタ、カタカタカタカタ……
 「………?」
 しばらくそのままの状態で、道明寺のキータッチの音だけが響いていたけど、さすがにドアの開く音だけでうんでもすんでもない入室者を怪訝に思ったらしい。
 バチッと視線があって、
 「おわっ、お前、なんだよ、来てたのかよ」
 「…え~、実は、そう、来てたんだけど」
 っていうか、あたしが勝手に来たわけじゃなくって、約束してたよね?
 壁掛け時計の針を見上げてみれば、ちょうど朝10時を回ったところ。
 約束も10時だったんだから、まさにぴったり!の時間。
 ま、ここでゆうに15分くらいは、どうやって挨拶しようかとか迷ってたし、ドアを開けてからも5分くらいはボウッと無言で立ってたから、ちょっと早めに来てはいたんだけどさ。
 「なにやってんだか。来てんなら来てるで、さっさと声かけろよな」
 呆れたようにため息を一つき、あっさり今まで向かい合っていたノートパソコンの蓋を閉めて、道明寺が立ち上がる。
 そのままドア口まで出向いて、ドアノブを持ったまま立ち尽くしていたあたしを、中へと招いてくれた。
 「ん?入れよ?」
 「あ…うん、いいの、かな?」
 「は?何言ってんの?当たり前だろ?」
 ははは…当たり前かぁ。
 なんか、ちょっと嬉しいかも。
 別になにか特別なことを言われたってわけでもないのに、そんな何気ない言葉の一つが嬉しくて、ニマニマにやけてしまう。
 ソファまでエスコートされて、さっきまで道明寺が腰を下ろしていたソファにあたしが座ると、内線電話のところまで戻った道明寺が、受話器を取り上げてあたしを振り返る。
 「飲み物、何飲む?」
 「あ…えっとぉ、そ、その紅茶で」
 おかまいなく…っていうのも変なので、とりあえずは無難なところでお願いする。
 …あ、でも、こいつはコーヒーだろうから、コーヒーを頼んだ方が担当のメイドさんに、よけいなお手間をかけなくってすんだかも。
 「紅茶ね。今日はわりと暑いからアイスティの方がいいだろ。ついでにケーキかなんかも食う?」
 「あっ!」
 その言葉にぴょんと立ち上がって、道明寺に持参した箱を掲げてみせる。
 「えっと、葛餅持ってきた!」
 「葛餅ぃ?」
 思いっきり不審な顔されちゃったよ。
 いやね、あたしも最初は、ケーキとかそんな普通のお持たせを持参しようかと思ったんだよ?
 でもさ、世界のなんたらコンクールで優勝したパティシエはいるわ、ケーキどころかあらゆる洋菓子が普通にいつでも出てくるおうちなんだよね。
 でも、そうなると、手土産に何を持ってくるか迷っちゃってしまったわけ。
 しかも、こいつ甘いもの苦手だし、まさかお煎餅っていうのもねぇ。
 なんとも言い難い顔をしながらも、ケーキの注文はやめたらしく、道明寺があたしのためのアイスティと自分用のコーヒーを頼んでくれる。
 その横顔を見るともなく眺めながら、ハァ~と息を吐く。
 き、緊張するぅ。
 いやいや…緊張するなってまた道明寺に怒られちゃうんだろうけど、なんていうか、やっぱり4年のブランクってすごく大きい。
 もちろん、テレビ電話とかで何度も顔は見ていたし、4年間まったく会わなかったわけでもなく、静さんの結婚式とあたしが入院した時、それにピサの斜塔と、3回は直に会ってた。
 …あらためて数えてみるとめっちゃ、少な。
 しかも、あたしはともかく、学生と社会人の二足の草鞋だった道明寺はいつも激忙しくて、常に時間がなかったから、会えた時だってホンのわずかな時間。
 会えた~っていう感動と嬉しさばかりが大きくて、こいつの変化にまで、気を回す余裕がなかったんだよね。
 今思うと、なんだけど。
 それでいざ、道明寺が日本に帰ってきて、こうしてまたガッツリ会えるようになると…って言っても、まだ二回目だけど…、どうしていいか戸惑ってしまうの。
 道明寺には緊張するな、あたしへの気持ちは変わってない、って言われて、あたしもそう、道明寺への気持ちは変わってない、それだけが大事なんだって納得はしたんだけど、こういう緊張感っていうか、ドキドキは理屈じゃないんだよね。
 今もほら。
 …カッコイイ。 
 「少し小腹も減ってたし、ちょうどいいからお前の持ってきた葛餅だせよ。飯行く前に、食おうぜ?」
 ハッ。
 ドサッと、向かい側に座ると思っていた道明寺があたしの横にピッタリくっつく様に座って、内心ひぃ~っ。
 …あ、あたしったら、こいつに見惚れたあげく、カッコイイとか、もう自分で自分をどうしたらいいかわからない。
 いや、もちろん道明寺は、客観的にカッコイイ男ではある。
 あるんだけどねぇ…はぁ。
 自分の乙女な思考に、もうムンクの叫び状態だよ。
 って!
 「ちょ、…くっつきすぎじゃない?」
 「そうか?狭いか?」
 「いや、そういうわけじゃないけど」
 3人掛けのソファに座ってるんだから、いくらバカでかい男と並んで座ってたからって、狭いってことはもちろんない。
 が!心理的に、とっても「ぎゃひ~っ」て感じ。
 我ながら意味不明。
 「ふ~ん?じゃ、」
 …じゃ、って。
 「ひえっ」
 いきなり腰に腕を回され、持ち上げられて、道明寺の膝の上に…い、いわゆる抱っこ!?をされてしまった。
 「これなら狭くないだろ」
 「い、い、いや、狭いって」
 だから、元々狭くないんだって!
 ドキドキ、バクバク、ガチーンと固まってしまう。
 「…ぷっ、すげぇテンパりよう。お前、まだ慣れねぇのかよ」
 「そ、そりゃあ、そう、だよ。だって…遠恋前だって、こ、こ、こんなことしたことないじゃん」
 そうなんだよね。
 まともな恋人関係っていうか、こんなことされてり、いちゃいちゃ?したりする前に、遠恋強いられちゃったから、そもそもあたしにはこういう行為自体に馴染みがなくって、そうでなくても敷居が高かった。
 それなのに、こいつはブランクどころか、まったくハードルもなく、平気でこういうことをしてくる。
 …で、あれよあれよで、再会→即日ベッドに引きずり込まれちゃったんだよね。
 ま、まあ、あたしにしてみても、嫌だったわけじゃないから…えー、いいんだけどさ。
 背中にぴったりと抱きついた道明寺が、緩くあたしの腰に手を回して、肩に顎を乗せてくる。
 「…すげぇドキドキしてる」
 「す、するよ、もちろん」
 だって、あんたのことが好きなんだもん。
 絶対あたし、今茹で蛸通り越してる。
 思ったそばから、道明寺にも指摘されてしまった。
 「ほっぺたも真っ赤だし?」
 「…うう」 
 「耳まで赤い」
 「…も、もうやめてって。恥ずかしくて顔から火、噴きそうだよ、あたし」
 いやなドキドキじゃないけど、でも心臓が壊れちゃいそう。
 壊れちゃいそうで落ち着かないのに、こうしているのが凄く気持ちが良くって、嬉しくって、離れたくないって思ってしまう矛盾。
 でも、もうホント、限界。
 これ以上、ドキドキし続けたら、あたし、心臓がもたないかも。
 「…俺もすげぇドキドキしてる」
 「え?」
 「あたりまえだろ?」
 あたしの肩先に埋まった、秀麗な美貌が言葉のとおりたしかに赤く染まっていた。

Lovin Life

 幸せそうに笑ってくれるその笑顔に、あたしも幸福感がこみ上げる。
 ああ、本当に道明寺が、あたしのところに帰ってきてくれたんだなって。
 何度もあんたに逢いたい、あんたの顔が見たい、声が聞きたいって願った日々。
 でもこれからは…。
 「少しづつこうやって慣れていこうぜ」
 「…道明寺」
 「ずっと傍にいられなかった分、互いを甘やかして甘えて、楽しもう。…俺たちの恋愛生活ってやつをさ」



~FIN~



ブルースター:幸福な愛、信じあう心
ブルースター

【うつむいてはいけない。いつも頭を高くあげていなさい。世の中を真っ正面から見つめなさい。】
~ヘレン・ケラー(米国の教育家、社会福祉活動家、著作家 / 1880~1968) 参照 名言+Quotes

熊本(大分・宮崎)支援情報まとめ→http://www.aratana.jp/pray_for_kumamoto/




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なんだか読んでいる私も照れ~でした!
落ち着いた恋愛生活を送れるといいなーと思います♪
読んでる身としては、たまに波乱も欲しいけど…ですが笑

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