「だから今日も I'm so happy…百回分の花をあなたに」
司①

4年が過ぎて…。

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~だから今日も I'm so happy~


 「なんか、最近、お前、様子変じゃね?」
 道明寺がNYから帰ってきて、ちょうど1ヶ月半…5回目のデートで言われた。
 1ヶ月半…。
 なんていうか、ホント、中途半端というかいまさらな時期だよね。
 呼び出された空港での再会が、ピサの斜塔のプロポーズから実に1年?2年ぶりの再会になるのかぁ。
 あの時には感じなかった変化を、道明寺に会うたびにヒシヒシと感じるようになった。
 それでも、こいつが帰ってきたばかりの頃はまだ良かったんだよね。
 …良かったって言っていいのか、そこのところは微妙だけどさ。
 やっぱり日本に帰ってきたばかりの頃は、道明寺も仕事の関係でそうそうあたしと会う時間がとれなくって、同じ国にいるって言っても中々会えなくって、空港で拉致られて次に顔を合わせたのは半月後だよ?
 でも、たしかに遠恋を終えたばかりのラブラブカップルって感じじゃないけど、あたし的にもそれの方が良かった。
 ヤツが帰ってきたからって、あたしもまだ大学の3年生。
 急に生活が変わるわけじゃないし、あいつのペースでグイグイ引っ張り回されるのもかなり困るってね。
 でも、そうはならなかった。
 最初はそのことにホッとしたものだけど、それもねぇ。
 ようはさ、あたしはこいつの成長…っていうか、あまりの変わりようにびっくりして、ビビってしまったんだと思う。
 見た目もそりゃ、4年も経てばずいぶん変わってた。
 息をしているのが不思議なくらいに、粗ひとつない美貌はそのまんまで、4年前にはまだ子供っぽさも残っていた顔や体から幼さが消えて精悍さが増した。
 元々、あたしたち同世代の子達よりよほど大人っぽかったし、あたしと年齢が一個しか違わないようには見えない男だったけど、再会したこいつはその頃ともまた雰囲気がガラッと変わっていた。
 そこはF3ともまた違っていて、やっぱり多少はおうちの手伝いなんかを始めているとはいえ、まだまだ親の庇護下であるF3とかとは立場や置かれている状況が違うから、それが如実に表れていたのかもしれない。
 …ホントに、これが道明寺?
 …こんな男が、あたしの恋人なの?
って。
 「牧野?」
 怪訝に呼びかけられて、慌てて取り繕った。
 「え、あ、…ごめん。なんか雨降りそうだから、家で干してきた洗濯物が気になって」
 は?って顔を一瞬されちゃったけど、しょうがねぇなみたいな呆れ半分に苦笑された。
 「…家、今、誰もいねぇの?」
 「あ…うん。どうだろ?」
 「電話してみろよ?どうしても気になるようなら、一度家に戻ればいいだろ」
 「…そうだね」
 ポンポンと小さく頭を叩かれて、優しく微笑まれる。
 ほら、こんなところも。
 以前のこいつだったら、『俺と一緒にいる時に、他のことに気を取られてんじゃねぇよっ!』とかって、きっと怒鳴られたり、拗ねたりされてた。
 それはとてもいいことのはずなのに…。
 「で?最近、お前の様子がおかしいのは?」
 …まだ、その話題から離れてなかったのか。
 手持ち無沙汰だったのか、口淋しいのか、道明寺が胸ポケットのタバコの箱から一本取り出して口にくわえ出す。
 ごく自然な仕草でそのタバコに火をつけて、煙を燻らせる姿にまた違和感。
 昔は甘いコロンの香りだけだった匂いが、タバコの匂いを纏うようになって、仕事の時は当然にしても、日常的なファションもシックっていうのかな、昔のイケイケカジュアルからずいぶん落ち着いたものに変わっていた。
 そういう変化は、たぶん昨日今日のものじゃなくって、あたしたちが一緒にいられなかった4年間の集大成なんだ。
 4年の間にも何度か顔を合わせたけど、本当にそれは一瞬で、そうした変化に気が付くことができなかったから。
 だから今頃になって、ううん、少し余裕ができた今だからこそ、きっとそんなこいつに気後れのような違和感を感じてしまったんだよね。
 「言えって」
 あたしが黙ったまま答えようとしないものだから、さすがにイラついてきたのか、道明寺の声音にも少し険が混じって、あたしはついビクリと肩を揺らしてしまう。
 「えっと…ごめん。その」
 「ごめん?」
 …ああ、別に謝ることなんてなかったよね、もう、あたしったら。でも、今感じているこの奇妙な感覚をどう説明したらいいのかわからない。
 「お前、ここのところ…っていうか、俺が日本に帰ってきて、まともに時間をとれるようになってから、妙によそよそしいっていうか、なんだか他人行儀だよな?」
 「…………」
 そんなつもりはないんだけど、でも、やっぱりそうだよね。
 自分でもこいつにどう接していいのかわからなくて戸惑っているのに、とうの道明寺が気が付いてないなんってことあるわけがなかった。
 「…………」
 「…………」
 あきらかに不機嫌になってしまった道明寺を前に、なんとかうまく自分の気持ちを伝えようと言葉を探すあたしと、そんなあたしの出方をまっている道明寺の間に、奇妙に居心地の悪い沈黙が続いてしまう。
 「ハァ――――ッ」
 イライラとタバコをふかしては、顔をしかめていた道明寺が、うんざりしたように大きく息を吐き出して、あたしに背を向けてさっさと歩き出してしまった。
 「ど、どこ行くの?」
 「…もういい」
 「え?」
 …もういい?
 もういいって、どういうこと?
 振り返らないあいつに、あたしはどうしたらいいのかとオロオロと後を追いかける。
 「俺のこと、もう好きじゃなくなっちまったのかよ」
 「………へ?」
 「俺に会ってもあんまり嬉しそうじゃねぇし、俺が話しかけても上の空。前みたいに楽しそうに話しかけてきたり、笑ったりとか全然しねぇじゃねぇか」
 「道明寺」
 あまりに寂しそうで、哀しそうなその声音に胸がきゅって痛くなってしまった。
 道明寺は何も悪くないのに、ちゃんと4年であたしのところへ戻ってきてくれたのに、その嬉しさをちゃんと伝えることもできずに悲しませてしまっているんだ。
 …そんなのダメだよ!
 あたしを拒絶している背中に飛びついて、広い…でも今は不思議に小さく見える背中に抱きついて引き止める。
 「ごめんね…」
 「やっぱりお前…他の男が」
 「あんたがあまりにイイ男になってたから、気後れして、どう接したらいいのかって戸惑っていたの」
 「……は?」
 あたしがあんたにイイ男になれって言ったんだ。
 そうだよ、どんな風に変わっていたとしても、この人はあたしの大好きな男。
 あたしを好きだって、いつも一生懸命に想ってくれる道明寺以外の何者でもないんだ。
 「あんたが好き」
 「………っ!」
 振り向いてくれない背中に告白する。
 絶対にあたしの顔は真っ赤になってることは間違いないけど、いくら得意じゃないからって自分の気持ちをちゃんと伝えられずに、大切な人を悲しませるなんてウソだ。
 「あんたが好きだから…ドキドキして、上手くしゃべったりできないでいただけなの。凄く大人に変わったあんたは、まだあたしのことちゃんと好きでいてくれるのかな、って」
 「ばか」
 …さっきまで尖ってしまっていた声音が柔らかく緩んで、ゆっくりと振り向いてくれる。
 そのままその腕であたしを抱きしめようとして、手に持っていたタバコに気がついて、そのまま無造作に、その場にシュッと投げ捨てあたしを抱きしめた。
 「…………」
 思わず無言で、その軌跡を目で追う。

4年が過ぎて…

 …タバコ。
 「俺もすげぇ、お前のことが好き。再会したお前がずいぶん大人になってて、綺麗になってたから、俺だって戸惑った。態度がおかしいお前を見て、ロクにデートしてもやれない俺に愛想つかせたのかとか、もしかしてこの4年で心変わりしてたのかもとか不安に思ってたんだぜ」
 俺様男らしくない言葉。
 潤んだ目で熱烈な愛の告白をしてくれる道明寺の顔を見上げて、ジッと見つめ返す。
 「俺がお前を好きじゃなるとかありえねぇし、俺が大人になったって言うんなら、それは全部お前の為なんだぜ?」
 道明寺。
 うっとりと…したい。
 あんたのその愛の言葉に浸っていたいよ。
 ホント、そう思う。
 思うんだけどね。
 でもさ…。
 …大人になったよ。
 確かに見た目は。
 今、こいつ何げにタバコを路上に投げ捨てて、…非常識なことしているくせに平然としてないか?
 「牧野ッ!!」
 自分の熱烈なラブコールに感極まった道明寺が、腕の力を強めて、うっとり酔ったような顔を傾け近づけてくる。
 大人の男は普通非常識なことしでかさないよね?
 「つーか、あんた!なに、タバコの吸殻を投げ捨てて、平然とか普通にしてんのよっ!!今の世の中、歩きタバコを禁止してる自治体もあるっつーのに!まったく、あんたは!!どこが大人になったのよっ、このドアホ!!」
 ドガッ。
 「ぐはっ」



~FIN~



スターチス(ピンク):変わらぬ心
ピンクスターチス

【僕は人生は円だと思ってきました。朝があれば、昼があり、夜があって、朝がくる。季節で言えば冬がくれば、春、夏、秋がきて。これはもう止めようがありません。人間もサイクルみたいなものがあって、調子がいいときもあれば、悪いときもある。】
~王貞治(日本の元プロ野球選手、監督 / 1940~) 参照 名言+Quotes

熊本(大分・宮崎)支援情報まとめ→http://www.aratana.jp/pray_for_kumamoto/




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ぐはっ!!
生真面目つくしちゃん、笑ってしまいました!
うっとりな場面でも、許せんことは許せん!その精神大好きです笑
きっとこれをきっかけに、妙なよそよそしさもなくなりますね♪

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