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「愛してる、そばにいて」
第2章 罪③

愛してる、そばにいて0107

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 足を踏み入れた寝室は、間接照明さえ消されて闇に沈んでいた。
 けれど、つくしはその方が良かった。
 司の顔など見たくなかったし、自分の顔も見られたくなかったから。
 「どうしたよ、さっさと来い」
 前室のドアを閉め、命じられるままに、ソロリソロリとベッドへと近づく。
 「いまさら怖気づいてんじゃねぇよ」
 ベッドの傍に辿り着いたとたん、ベッドのヘリに腰掛けていた司が手を伸ばし、手首を掴まれた。
 …本当にいまさらだ。
 溢れる涙を堪えるられずに、つくしがソッと目を瞑るのとほとんど同時にベッドへと押し倒される。
 闇に慣れれた目が、互いの顔の輪郭を浮かび上がらせていた。
 前振りもなく、唇が合わせられ、顎を抑えられ強引に口を開かされる。
 食らい尽くすような熱く激しいキスに、呼吸さえも奪われ、つくしは息苦しさに喘ぐ。
 飲み込みきれない互いの唾液が唇の端から溢れ出て、頬を伝い顎へと流れ落ちる。
 「んぅ……っ、ふっ」
 手馴れた手順で、次々に衣類が剥ぎ取られ、あっという間に一糸まとわぬ姿にされてしまった。
 まるで初めて襲われた時のような司の乱暴さに、ドッと全身に冷や汗が浮かんで、つくしの心臓は壊れそうに激しく早鐘を打つ。

 「あっ、…い、痛いッ」 
 ツキン、ツキンとキツく吸い上げてくる司の唇が、つくしの首筋やうなじ、白い胸元へと赤黒い痣を残して陵辱の証を刻み込んで行く。
 鋭い痛みに彼女を呻かせ、指の痕が残るほどの強い力で乳房を揉みしだかれる辛さに涙した。
 …痛い、苦しい。怖い…怖いよぉ。
 奪われることにはもう慣れているはずだったのに、どうしても怯えを隠せず、堪えることができなかった。
 つくしに腹を立てて、彼女を罰するように苛む司の手酷い愛撫が、よけいにつくしの心とカラダを頑なに強張らせ、震えをいっそう酷くさせ、司を苛立たせる悪循環。
 ザッと立った鳥肌が、彼女の恐怖と嫌悪の強さを物語っていた。
 甘い快楽に蕩けることはなくても、それでもそれまでのつくしはなんとか司を許容してはいたのだ。
 たとえそれが諦めとおもねりによるものや生理的なものであっても、あからさまに司を拒否することはなくなっていたのに。
 それなのに…。
 抵抗はしていなくても、彼女の心とカラダは正直に司へとその心情を伝えてしまっていた。
 これが愛の交歓などではなく、つくしにとって司に押し付けられているだけの、拷問にも等しい行為であり…あんたなんか愛していないのだ、と。
 「クソッ!」
 「あうっ……ううっ…う…………ひっ」
 何度も繰り返される辛い仕打ちに、つくしの目尻に溜まった涙がツツッと流れ落ちて、洩れる声音にどうしても苦痛が溢れる。
 「いつまでたっても慣れねぇし、…お前って、不感症なんじゃねぇの?なんの取り柄もねぇくせに、セックスも満足に愉しめねぇなんて、お前なんて欠陥品、類でなくても物好きな俺くらいしか見向きもしねぇよっ」
 ひどい言葉。
 なじる言葉がつくしを傷つけようと、責め苛む。
 「うっ…うっ……あぁっ!」
 ロクな前戯もなく、いきなり両脚を抱え上げられて、つくしがハッと目を開け、司を見上げた。
 司が避妊具を装着した気配を感じられなかった。
 いつもの手順をすっ飛ばして侵入してこようとする司の行動に、つくしが掠れて軋んだ断末魔のような悲鳴を上げる。
 「やっ!コ、コンドームは?」
 「ねぇよ」
 「え?」
 あっさりと否定された言葉に、つくしが目を見開きポカンと口を開ける。
 暗闇の中に浮かぶ司の顔は、皮肉と嘲りに満ちてひどく引き歪んでいた。
 「お前の部屋じゃねぇんだ。ここにそんなもん、あるわけがねぇだろ?俺も一々、持ち歩いてなんかいやしねぇし、それでも別にいいじゃねぇか」
 良いわけがない、良いわけがあるはずがなかった。
 絶望の先…。
 ボンヤリとしていた暗黒が、今再びハッキリとつくしの前に姿を現し、目の前が真っ赤に染まった気がした。
 「い、いやっ…いやっ、いやあぁっ!!」
 「なんでだよ?お前は俺のものだって言っただろ?」
 「約束、約束…約束…したっ!」
 下肢の入口に押し当てられた凶暴な熱気の気配と恐怖に、イヤイヤと首を振り、ブルブル震えつくしは小さく何度も息を詰まらせながら喘ぐ。
 なんとかして司を思い留まらせる有効な言葉を喋りたのに、思考が空転して、ただ一つの言葉しか口からでない。
 …約束した。
 けれど、
 「先に裏切ったのは、てめぇじゃねぇか。そんな約束、御破算だろ?……お前が逃げようとすんなら、逃げられないようにしてやるっ。ガキ…作ろうぜ」
 「ひぃっ…や、やあああああああっ!!」
 ぐっと込められた力に、つくしが絶叫した。




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