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「中・短編」
恋のから騒ぎ…15話完

南の島の休日~あたしの男に手を出すな!②

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◇更新情報他雑文 『こ茶子の日常的呟き』へ
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 「当ホテルのオーナー、ハビブ・アリ・アムジャド・ハミド・ムジタバー・ジアー・ラヒム五世陛下のご子息、ムスタファー・ハビブ・アリ・アムジャド・ハミド・ムジタバー・ジアー・ネイト殿下です」
 支配人に紹介されて、前に出てきた青年は、海外でのバカンスという気軽さゆえにか、トレードマークのお国の民族衣装を身に着けてはおらず、ごく普通の欧米人のセレブのような服装だった。
 噂のオイルダラーの王子様らしい。
 気品高い美貌は、王子という称号に相応しく、アラビアンナイトのおとぎ話にピッタリだ。
 「道明寺司です。お会いできて光栄です、殿下」
 司は司で本来の野獣の本性をチラリとも見せずに、完璧で優美な笑みを浮かべて握手に答えた。
 しかし、王子様、名前長…。
 名前の長さに一度で名前を憶えることを断念したつくしの心の声が聞こえたのか、王子様はつくしを見てクスリと笑って、流暢な日本語で王族らしからぬ気さくさで司に対して挨拶を返す。
 「こちらこそ、司。そう呼んでも構わないかな?」
 「ええ」
 「僕のことはネイトと呼んでくれればいいよ。外国人には長すぎる名前だからね。母がアメリカ人で、母がつけてくれた名前なんだ。こちらが、その母方の従姉妹のダイアン」
 長い金髪を緩やかにウェーブに巻いた、豪奢な美貌の女性が進み出て、微笑んだ。
 「ダイアン・クロードです。殿下には妹のように幼い頃から、お引き立ていただいております」
 月の女神の名前だったが、どちらかというと美の女神アプロディーテの如き艶めかしい美しさだった。
 「道明寺です。同行しておりますのは、私の古くからの友人たちで、右から美作商事副社長の美作あきら、茶道西門流後継者の西門総二郎。それに、私の婚約者の牧野つくしです」
 ちょ!道明寺!?
 押し出されて内心ドキマギしながら、精一杯の愛想笑いで王子と美女に対面する。
 引きつった笑顔のつくしに、王子は魅惑的な微笑みを浮かべ、つくしの右手をとって口づけを落とす。
 「よろしく、つくし。とてもチャーミングなお嬢さんですね。このような素敵な婚約者がいらっしゃるなんて、司が羨ましい」
 社交辞令と知りつつも、こんな綺麗な王子様からそんな風に言われたら、誰だって赤面せずにはいられまい。
 つくしも巷の乙女たちの例にもれず、キスを落とされた手をそっと胸元で握りしめながら、
 「あ、ありがとうご、ございます。あ、あの!こ、光栄です」
 とだけ、しどろもどろに返しながら、真っ赤になった顔を俯けて隠した。
 ひゃ~、恥ずかしいぃ。外国人て、こんなお世辞やキザなことして恥ずかしくないのかなぁ。
 横で、ピシピシッと不信な音を額から立てている彼女の王子様?の極悪な雰囲気にも気が付かない鈍感娘。
 『…おい、大丈夫かよ、司のやつ。忍耐切れて大暴れしだすんじゃねぇだろうな』
 『ほっておけ、あきら。さわらぬ神になんとやら…だ。俺は、こんなとこまで来て、あいつらの痴話喧嘩のいらぬトバッチリ受けるのはごめんだぜ』
 ヒソヒソと、司の青筋を横目で見ながら、相談しあう男二人。 
 「じゃあ、また、後で」
 一通り社交辞令的なやり取りが交わされ、その場は一見和気藹々。
 しかし別れしな、見るともなしにネイトの顔につくしが見惚れていると、それに気が付いた美貌の青年が、バチンと大きなウィンクを返してきた。
 あぎゃ。
 気温とは関係ない火照りを感じて、照れ隠しにつくしはヒラヒラと片手で自分の顔を仰ぐ。
 ホテル・支配人の案内で、それぞれに割り当てられた独立型コテージのスウィートルームに案内されながら、司の纏う空気は一気に氷点下へと下がっていった。
 お、俺ら知らねぇっと。
 総二郎とあきらが、暗雲漂う眼前のお騒がせカップルの背を目の前に顔を見合わせ、大きなため息をついた。



 「うわああ、素敵~」
 一歩部屋に入ると、開放的な全面ガラス張りの窓の向こうに、どこまでも遠い地平線、真っ青な空と海が眼前に広がる。
 色とりどりの南国の花と色鮮やかなフルーツが盛られた大皿が飾り付けられ、なんとも甘いトロピカルな香りに出迎えられた。
 案内された部屋には、寝室が三つと、居間、ミニキッチン。2つの浴室とトイレ、応接などがあり、長期の滞在や、ミニパーティにも十分対応できる広さと設備がある。
 フカフカの絨毯、豪奢な装飾のシャンデリア、すべてがつくしにとって南国の王宮のような夢の空間が広がっていた。
 つくしと司が中に入ると、後ろからついてきた2人のポーターが、ゴロゴロと大きなトランクをいくつも運び込み、そのあとから数人のメイドらしい女性たちが一礼をしながら室内へと入って、荷物を奥の部屋へと片付け始める。
 支配人が二人に、この部屋つきの使用人たちを紹介し、一通りの仕度と挨拶を済ませると、司の合図で全員が部屋を立ち去って行った。
 つくしは、窓際に設置された籐椅子に座り、ボウッと夢心地で青い海を眺めていたが、ガンッ!という激しい打撃音にパチクリと我に返った。
 振り返ると、司が思いっきり居間のソファーを蹴り上げた音で、蚯蚓腫れのような青筋を幾重にも浮かべて、鬼のような形相でつくしを見つめている。
 ひ~、いったい、何?すっごい、怖いんですけど?
 内心ビクつきながら、じ~と見つめてくる司からの威圧感に耐え切れず、しょうがなく声をかける。
 「ど、どうしたの?いったい??あんた、何、物にあたってんのよ?」
 「…お前っ!何あんなヘラヘラ男に、ニタニタ愛想振りまいてんだよっ!?」
 「は?ヘラヘラ男って…」 
 あのアラビアンナイト風の王子様のことだよね?
 それにしても、ニタニタ愛想振りまいてるって、あたしのこと!?
 「チャーミークリーンだか、チアリーディングだか知んねぇがっ、お前に色目なんか使いやがって、あの色ボケ野郎!重要顧客の身内じゃなけりゃ、とっくにあのニヤケ面ボコってやるのによっ。お前もお前だ!俺っていうスペシャル・カッコイイ彼氏がいるってのに、あんな野郎にポッとなりやがって!キスなんてされてんじゃねぇよっ」
 「き、キスって、あんなの挨拶じゃん?手にされただけだし。ポっとなんて…したかもしんないけど、ほら?なんか、あの人って物語の王子様みたいで現実的でなかったっていうか、ああ、本物の王子様だっけ?」
 のしかかってくる勢いの司に、半ばのけ反りながら、つくしも懸命に反論する。
 「この浮気女!ちょっと、イイ男がいるとキョトキョトしやがってっ!?てめぇ、どういう了見なんだっ」
 「なによ、それっ!?」
 ちょっと見惚れてたけで、浮気って。
 責め立てられているうちに、最初は何が何だか分からなくて弱腰だったつくしも次第にエキサイトしてくる。 
 「本当のことだろっ?この淫乱女っ」
 言うに事欠いて、なによそれっ!?
 プッツーンと切れる音。
 「このう!なんてこと言うのよっ。このストーカー男っ」
 「なんだとっ?無自覚無警戒女っ」
 「ヤキモチ焼き!」
 「天然ボケのお人よし!」
 「バカ!」
 「アホ!」
 「凶暴!!」
 しまいには、
 「寸胴!!」
 「な、なによっ!この犬」
 「…犬?」
 いつの間にか子供のような言い合いになり、睨み合い、最後にはフンッと背中と背中を向けて、冷戦状態へと突入していた。




 「で、延々と無視しあってるわけか?」
 赤みの強いボルドーストライプのロングタキシードに同色のベスト、真っ白なシャツと、やはりボルドーのネクタイを大きめのピンで絞り、カクテルグラスを片手に呆れたように言う総二郎は、どこから見ても美しい貴公子だ。
 華やかなな色合いが似合っている。
 総二郎とは対照的にシャンパンベージュのロングタキシードに、淡い色合いのワインレッドのベストとネクタイを合わせたあきらは、どこまでも繊細で優美な美貌を際立たせていた。
 そのあきらにジュースのグラスを手渡され、つくしはぶうっと頬を膨らませる。
 「なんで、あたしだけジュースなの?ズルイじゃないっ」
 「…なんでって、お前まだ、20才前だろうがよ。未成年に酒なんか飲ませっか」
 「よく言うわよ。今まで散々飲ませておいて。自分たちだって20才になったばかりで、高校時代から飲みまくってるくせに」
 ぶーたれるつくしに、あきらは苦笑した。
 「ま、建前はともかく、お前むちゃ弱いじゃんか。司のいないところで、酔っぱらわせたら俺らが殺される。第一、お前、そんなに酒好きじゃないだろ?」
 今は喧嘩中の司の名前が出て、つくしは腹立ち紛れにぐいっとジュースのグラスを一気に煽って、フンとあきらに差し出す。
 しょうがねぇな、とあきらがちょうど通りかかったウェイターに、おかわりを注文してくれた。
 「今は飲みたい気分なのっ。もう!なんで、あいつ、あんなに嫉妬深いの?あたしがいつ浮気なんかしたことあるっていうのよ。信じられないっ」
 「まあまあ、愛されてる証拠だと思って、大目に見てやれよ?」
 「大目にって言ったって、私がちょっと他の男性を見てただけで、プリプリ怒っちゃってるのはあいつの方なんだよ?」
 ホント、バカみたいだ。
 せっかくこんな素敵な南の島まで来て、久しぶりの逢瀬に心躍らせたのがホンの数時間前。
 それが、急転直下、ちょっとしたことが原因でこんなつまらない気分になるなんて。
 怒っているのは表向きで、つくしは本当は哀しかった。
 ちょっぴり、本当にちょっぴりだけど、泣きたい気持ちにもなっている。
 時々、人混みの間から伺い見る司は、たくさんの男女に取り囲まれ、まるでその場の王様然と堂々としていて、光り輝いている。
 誰もが司の関心を得ようとして、煌びやかな人々さえも、司の前ではひれ伏さずにはいれない。
 そして、その輪の中に入って行けずに、自分はこんなところで、ジュースをガブ飲みするしかないのだ。
 それだって、こうして総二郎やあきらがいてくれなかったら、さぞ居たたまれなかったに違いない。
 醜いアヒルの子。
 あの物語とは裏腹に、大きく成長しても白鳥にはなれない自分は、まるで白鳥の中に紛れ込んだあひるのようなものだ。
 このホテルに着くまでの、司と手を繋いで歩いたウキウキした気持ちはすっかり萎んで、つまらない気持ちになったつくしは、いつの間にか、帰りたい気持ちになっていた。
 あ~あ、今日、大好きなバラエティ番組があったのに。あたし、こんなところで何してるんだろ。
 場違いな場所で、似合わない格好して、そして、哀しい気持ちで指を咥えて司を眺めている。
 「あれ?あそこにいるのって、ユダヤ系大手銀行の頭取じゃねぇ?」
 あきらの視線の先、50才代くらいの恰幅のいい男性が、あのアラビアンナイトの王子様と談笑していた。
 周囲にはネイト王子の取り巻きの男女が、司にも負けじと付き従っている。
 「よく知ってんな。お前んとことも取引あるの?」
 総二郎が聞くと、あきらが微妙な顔をして首を振った。
 「いや…、そういうわけじゃねぇんだけど」
 どうも歯切れが悪い。
 「なんだよ?」
 「あのおっさん、ホンマもんのゲイって噂でさ。それなりに節操はあるらしいんだけど、けっこうその道では変態プレイで有名らしいんだよな」
 総二郎とつくしは、思わず顔を見合わせ、改めて男性を見直した。
 人は見かけによらないものである。
 立派な顎鬚の他には、ごく普通の紳士に見えるが。
 「げ?じゃあ、もしかして、親しそうに話してるあの色男も?」
 「それはねぇんじゃね?けっこう好みは煩くて、東洋人の美青年、特に野性的なアジアン・ビュティーが好みらしいから」
 野性的なアジアン・ビューティー。
 思わず、三人で司に視線を向けてしまったが、司は人混みに紛れ、いつの間にかまた姿が見えなくなっている。
 「ま、噂だけどな。さすがに、どんな好きもんも、天下の道明寺財閥の御曹司に手を出したら、どうなるかわかってんだろうから、滅多なことは仕掛けてこねぇよ。そもそも、司を手籠めにしようなんて、野生のライオン素手で抑えるようなもんだからな。ありねぇ」
 世界にはまだまだ、つくしの知らない世界があるようであった。
 「しかし、相変わらず、司の周りは娘を売り込もうっていう輩で満ちてんな」
 あきらの呑気な声に視線を向けると、人混みに消えたはずの司が、綺麗に着飾った美人と談笑している。
 美人は頬を染めて恥ずかしそうな様子だったが、司の方はあからさまに、社交辞令のビジネススマイルに過ぎず、わずかに唇の端を歪めている程度にすぎないけれど。
 一度卑屈になった心には、そんな光景も、お似合いの一対のカップルに見えてくる。
 ああ~、やだやだ。
 「…美作さんや、西門さんだって道明寺と同じく御曹司なんだから、本当だったら引く手数多なんじゃないの?こんなところで私と燻ってるから、皆さん遠慮して、これないのかもしれないけど」
 「ば~か、押し売り連中が来るときゃ、お前がいようといまいとお構いなしだぞ?」
 「そうそう。俺たちゃ、まだ本格的に仕事に関わってないからな。来年あたりから本格始動すりゃ、今とは雲泥の環境になっちまうんだろうが。バリバリ仕事してる司と違って、まだ海外では単なるジュニアってだけで、知名度は薄いかな」 
 「だな~。つうても、俺の場合は、ちょっと特殊な世界だから、注目され方違うけどな」
 そうなんだ、と興味なく返して、
 「んな、いかにも興味ありません、てな御座なりな返事返すな!」
 と顰蹙を買い、総二郎に小突かれてしまった。
 「痛ったいなあ。だって、しょうがないじゃん。あたしとはあまりに世界が違って、そうとしか言いようがないんだもん」
 「お前なあ。お前だって、ゆくゆくは司と結婚して、道明寺に入るんだろ?関わりないどころか、どっぷりじゃねぇかよ」
 「…結婚してって、それこそまだ、そんな先のことなんてわかんないわよ」
 道明寺のお母さんにだって、認められてるわけじゃないのに…。
 戸惑って尻すぼみに返すと、あきらと総二郎が詰め寄り、思わずつくしはのけ反った。
 ち、近っ!き、綺麗な顔!…じゃなくって。
 「お前がそんなあやふやなことでどうすんだ!司はすっかり、あと1年して日本に帰ってきたら、即結婚するつもりでいるんだぞ?どこの世間に、道明寺財閥の御曹司にここまで惚れられまくって躊躇する女がいるんだ?いい加減に覚悟決めろよ?」
 「だよな。そんな態度だから、司の奴が妙な嫉妬こいて、俺らに迷惑かけてくんだよ。夜中の3時に電話かけてくんなっ!」
 いつの間にか苦情交じりになってきて、分の悪いつくしは、逃げ出した。
 「あ!あたし、ちょっと、トイレ行ってくる」
 「あ、おい」
 「ついでに中庭でも散歩してくるから、西門さんと美作さんは適当にナンパでもしてきて?あたしは一人で大丈夫だから」
 「あほー!司が心配すんだろうがっ。よけいな気を回してないで、トイレいったら真っ直ぐ戻ってこいっ!?」
 二人に小さく手を振ってつくしは、ズンズン広間を横切ってトイレへと向かった。
 数人のご令嬢に囲まれて、ニヤけている?司を横目で見ながら。




 「なによ!何が、人のこと浮気女みたいに言っておいて、自分の方がよっぽど綺麗な女の人たちに囲まれて、ニヤニヤしちゃってさっ」
 本当は、司がニヤけていなかったことなどわかってる。
 人より早く社会に出て、甘いも酸いも飲下すすべを会得したとはいえ、本来の司は人見知りで潔癖だ。
 内心知らない女性にベタベタされることを嫌悪していることもわかっていたが、社交辞令とはいえ美しい笑みを浮かべて、色目を使ってくる女性たちを侍らせている司を見ることが、つくしにだって面白いはずがない。
 嫉妬していることを自覚しつつ、同時に、司の横に誰が立っても自分より遥かにお似合いで、祝福されるだろう令嬢たちが羨ましくてならない自分がいることもわかっていた。
 人を羨むなんて自分らしくない…そうは思いながらも、司への思いが真剣なだけに、よけいに何も持たない自分に対する劣等感が大きく膨れ上がってくる。
 いつもは、ありあまる…時には鬱陶しいほどの愛情で包んでくれる司が、傍にいてくれないだけでこんなにも弱くなってしまう。
 つくしは、大きくはああっと息を吐いて、レストルームの鏡の中の自分の顔を見直した。
 と、背後につくしと同年代の若い娘たち3人が、自分の背後で立っているのに気が付いた。
 自分の世界に沈み込んでいたつくしは気が付かなかったが、何やら彼女を見てはコソコソと互いに耳打ちしあっている。
 時折混じるクスクス笑いから、けっして好意的なものではないとわかる。
 その中の一人と鏡越しに目が合って、つくしが自分たちに気が付いていることがわかったらしく、あれよあれよという間に、取り囲まれてしまった。
 『何、この子?小学生?ママのところに誰か送り届けて差し上げたら?』
 『それにしても貧相な子ねぇ?もしかしたら、使用人の子なんじゃない?』
 『やだあ、そう言えば、メイドぽいものね』
 言葉がわからないと思っているのか、英語の早口で盛んにつくしを揶揄ってくる。
 どうみても、極上品のパーティドレスにアクセサリー類を身にまとったつくしが、使用人の子などに見えるはずがない。
 よくよく見れば、司の周りに集っていた司狙いの令嬢たちだった。
 もしかして、あたしのこと知ってる?
 『ねね、私、とんでもない噂を聞いたのよ。Mr.道明寺たら、下層階級の小娘を恋人にしてるんですって!』
 『ええ?そんなの嘘でしょ?ちょっと気紛れで遊んでるだけなんじゃないの?まだお若いんだから、遊びたい盛りだろうし。下層の子だったら、お金をちょっとはずんであげれば、後腐れないでしょうしね』
 お嬢様にしては下世話な物言いである。
 わざわざ自分の真横の化粧台に陣取って、チラチラ視線を向けてくる令嬢たちの意図は明らかで、つくしが黙っているものだから、段々エスカレートしてくる。
 『ねえ、もしかして、その子ってほら、独身の殿方がお金で連れ歩くっていう?』
 『そうかも。でも、お下品な職業の人をここまで連れていらっしゃるなんて、まさかそんなことをMr.道明寺がなさるなんて…』
 そこまで聞いて、つくしの我慢が限界を超えた。




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ふにゃろば様^^

こんばんは^^

ふふふふ、そうなんです。
このお話、ギャグなんですけど、ギャグとはいえ、浅井百合子シスターズもどきやら、その他バトル相手との
戦いもあります。と、いうか、ラブラブとそれだけなんですけどねw
つくしちゃんも、ついつい「らしくない」ことをせざる得ない場面が!
ああ、早く書きたい、ウズウズw

ソファーをガン!それはですね。南国のソファー=籐椅子のイメージがありまして(え?関係ない?)、
籐づくりのソファなんですよw一撃でバラバラにされそう^^;

つくしちゃんの大好きなバラエティ番組!そう、きっと【VS嵐】?w鋭いっすねww

ゆっち様^^

はは、さすがに読まれちゃいましたねぇ。
いやあ、言うことなし!
ちゃんと、ダミーも用意したのになあ^^;

まあ、好みのタイプ的には正反対でしょうけど、ストライクゾーンが広いのでOK?w

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ゆり様^^

こんばんは^^

今回の中編も気に入っていただけたようで、とっても嬉しいです^^!

早いところ?「故で逢えたら」も片づけて、「それでも貴方を~」を書かないといけませんね!
とかいいつつ、また、三章終わったら気分転換に、なんか中編書いちゃうかも^^;
シリアスだけ書き続けるってけっこう辛いっす。

potty様^^

はは、今回は、助けられちゃいました。
でも、いずれ、思いっきり大暴れ?してくれますので、お楽しみに♪

理子様^^

ありがとうござます!

まあ、お笑いの方は外しちゃう可能性もありますが、とにかくシリアスとは
逆方向にという感じで書いてます^^
気軽に楽しんでいただければ、いいなあ、みたいな?
甘々もかなり入れてるので、お楽しみに♪

しゃあ様^^

初めまして^^
いつも応援ありがとうございます♪

いろいろなカラーのお話を書きたいと思ってますので、少しでも違う感じに書けていればいいな。
もちろん、司とつくしだ!とわかるようには書きたいものですが^^;

これからもよろしくお願いいたしますm_ _m
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